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シラ・ナ・ギグの町フェタード(ティペラリー旅行11・最終回)

fethardwall


旅の最後に私たちが訪れた町は、14世紀の城壁が今も残るフェタード(Fethard)。中世からの城壁がこれだけ見事に残る町はアイルランドでは珍しく、感激!

しかし城壁もさることながら、この町で絶対に見逃してはならないものは、こちらシラ・ナ・ギグ(Sheila-na-gig/Sheela-na-gig)です!!

sheila1
(城壁南サイドのWater Gateにあるシラ)

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(14世紀アビー・チャーチ外壁にあるシラ)

見ての通り、グロテスクな裸の女性像
16世紀位までのアイルランドの教会や城門などに、時々さりげな~く掘り込んであり、よく知らずに見てしまうと、そのセキララな姿にびっくりしてしまいます。

シラ・ナ・ギグの起源、意味については諸説あるものの、一般的には、前キリスト教のケルトの豊穣の女神&魔よけ、と解釈されています。
神話によると、ケルトの女性は戦場で「女」を武器に敵を惑わすことを公然とやってのけたそうです。まさに「女はコワイ」を地でいっていたわけですが、城門にシラ・ナ・ギグが彫られている場合などは、人々に畏怖の念を抱かせることを目的としていたのかもしれません。

ここで面白いのは、聖パトリックの泉ボア・アイランドのヤヌス神同様、前キリスト教時代のカルトがキリスト教にミックスしていること。シラ・ナ・ギグもそんな例のひとつ。

19世紀ビクトリア時代になると「こんなはしたないモノ!」とばかりと、かなりのシラが破壊されてしまったそうです。にもかかわらず、フェタードには長いこと4つのシラが残っていました。上記2つに加え、旧市街近くのキルティナン城(Kiltinan Castle・一般公開していない)にも2つあったのですが、うち1つは1990年1月9日に何者かによって盗まれてしまったそうです!一体、何のために…?!

ちなみにこちらサイトによると、アイルランド島内に97ものシラがマークされています(なくなってしまったものも含んでいる様子)!!
これを見ていると、シラ・ナ・ギグ巡礼の旅なんてことをしたくなってくるではありませんか!

ところでフェタードのシラは、ちょっと痩せぎすですよね。特にアビー・チャーチのものはあばら骨が痛々しい。豊穣の女神にはほど遠いような気がするのですが、どうでしょう。

城外からのアプローチは素敵だったフェタードの町ですが、メイン・ストリートはちょっとさびれた印象。
2日間であまりにも沢山の観光をしてしまった私たち、メインのシラ・ナ・ギグを見たあとには好奇心の泉が枯れ果て、みんなで最後のランチを共にして旅はお開きとなりました。

とっても楽しい2泊3日を共にしてくれたガイド仲間の皆さん、あらためてありがとう!(みんな日本語が読めないので、写真しか見れてませんが…)
来年の研修旅行は、西部に住む我々の仲間パトリシアとトニーが企画してくれそう。さもなければジェリーが「ミステリー・ツアーやるぞ~」と張り切っているので、これまた楽しい旅が出来ることでしょう!

★ガイドたちのティペラリー研修旅行
1.オタクなガイドたちの研修旅行
2.アイリッシュ・サイダーの故郷へ
3.聖パトリックの泉
4.ヒツジに注意!
5.クロンメルのミネラ・ホテル
6.ケア城とスイス・コテージ
7.ヒツジ・チーズの農場へ
8.ハチミツの草原クロンメルを歩く
9.ローレンス・スターンとアンソニー・トロロプ
10.ブラック・トムのオーモンド城



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プロフィール

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Author:naokoguide
アイルランド公認ナショナル・ツアーガイド。長野県上田市出身、2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。
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