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ボイン渓谷の隠れた名所フォーノックス

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青い空、きれいな春の緑、のぼっているのはただの丘ではなくて…?

カウンティー・ミース(County Meath)方面へ行く用事があったので、ちょっと寄り道してフォーノックス通路墓(Fourknocks Passage Tomb, near Naul, Co.Meath)を訪ねてみました。
有名なニューグレンジ(Newgrange)と同時代、同タイプの、ボイン渓谷古墳群のひとつ。
私がのぼっているのはただの丘ではなく、5000年前の新石器時代の建造物なのです。

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遠景から見たフォーノックス

先史時代の史跡の豊富さにかけては、ヨーロッパ一と言われるアイルランド。
新石器時代の石造古墳だけでも、その数は900にのぼるといわれています。
中には発掘調査が行われおらず、人知れず埋もれかけているものもある中、フォーノックスは1952年という早い時期に2年間かけて発掘調査が終了しており、墓室の中に入って見学することが可能です。

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入り口の扉の鍵は、近所に住んでいる管理人Whiteさん宅で借りることが出来ます

重たい扉を開けると、そこには通路墓たる由縁の「通路(passage)」が。

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魂の再生を信じていたこの時代の人々にとって、この「通路(passage)」こそが来世へと続く道だったのでしょう。
このような巨石建造物は「墓」と呼ばれていますが、実際には「墓」以上のものであり、死者の霊魂を来世へと送る儀式を行う神殿であったとの考え方もあります。

墓室はニューグレンジと同じく、サイズもかたちも違なるものが3つ。

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古墳の外で火葬した死者の遺骨・遺灰は、ここに安置されました(永続的に安置したかどうかは疑問)

驚いたのは、石に刻まれた彫りが非常によく残っていること。
中は真っ暗なので見えにくく、懐中電灯を持っていればよかった…と悔やまれました。(万が一のために長靴はいつも車に用意しているのですが、これからは懐中電灯も必需…!)

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ボイン渓谷の古墳にお馴染みのジグザグ模様。この時代は石器時代ですから、金属はまだなく、鋭利な石の道具を使って掘ったんですね~

そして、入り口の案内版にも図が出ているフォーノックスの有名な彫刻がこちら、「笑っている人の顔」です。

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通路から左の墓室へ行く途中にあります

新石器時代の彫り物は抽象的なデザインが中心で、具象物が表されていることはめったにありません。特に人の顔、それも笑っている顔などというのは、他に例がないのではないでしょうか。
一体どんな意味なのか、想像力がかき立てられてやみません…。

このような古墳のマウンドにのぼることは保存上の理由から奨励されませんが、フォーノックスの屋根はコンクリートの復元なので上に上っても問題なく、この地方の豊かな大地をはるばると見晴らすことが出来ます。
(ここから見るとすぐ近くに崩れかけたマウンドがもう2つありますが、柵がしてあり、アクセス出来ないようです。)
気候も良くなってきたことですし、仕事が忙しくなる前に、ガイドブックからもれがちな「小さな史跡」探索をもっとしていきたいなあと思っています!

鍵を管理しているWhiteさん宅への行き方ですが、史跡の敷地入り口にこう書かれています。「最初の交差(というよりY字)を左へ曲がり、右側の5軒目の家」。
ところが、その通りに行ったにも関わらず…あれは絶対に妖精に化かされたとしか思えない!グルグルと回ってしまい、全くたどり着けないのです。地元の人に聞き聞き、ようやく見つけたWhiteさん宅には、「は~い、ここがゴールですよ~」と言わんばかりに「小さなおじさん」が待ち構えていたのでした。

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Whiteさん宅。ここで20ユーロのデポジットを引き換えに、フォーノックスの鍵を貸してもらえます

Whiteさん宅へ行く着く前に、まずはフォーノックスそのものを探し当てないとならないのですが、メイン道路の看板はあらぬ方向を向いていますので、どうぞだまされないようにしてくださいね!

☆フォーノックスへの行き方…NaulとArdcathの間。Naulから向かう場合、メイン道路(R122)をしばらく行くと右側に看板が出ていますが、その矢印に従うと元の道に戻ってしまうので、看板のある細い道を迷わず右折。突き当たりのTジャンクションを左折すると、間もなく右に史跡があります。

☆フォーノックスについてのサイト
Fourknocks
Fourknocks Megalithic Passage Tomb

コメント

何日か北海道を旅行していてHP見ることができませんでしたが、ギネスストアハウスで楽しいことがあったようですね。
古墳の上のピンクの長靴かわいらしいですよ。フォーノックスの古墳群は知りませんでした。ニューグレンジのおなじみグルグル模様とは違うギザギザ模様もなかなかのものです。
以前、スライゴー近郊の野原で、いくつも、いくつもストーンサークルを偶然見て驚いたことがありましたが、アイルランドは本当に古代遺跡の宝庫ですね。
しばらくぶりに訪ねていきたくなりました。

シャーさんへ

北海道からお帰りなさい!
そう、まさに古代遺跡の宝庫という言葉は、アイルランドにふさわしいですよね。
グルグル模様はフォーノックスにもあったのですが、写真がうまく撮れなかったのでお見せすることが出来ませんでした。もっと細かい模様がいろいろあったと思うので、今度行く時は必ず懐中電灯を持って行ってよく見てきます!

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Author:naokoguide
アイルランド公認ナショナル・ツアーガイド。長野県上田市出身、2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。
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