昨年11月に初回放送された、北アイルランド和平に関するドキュメンタリー番組が再々放送されます。
(情報を下さった
uchinanianさん、ありがとうございます!)
NHK BS1 2009年2月1日(日) 22:10~23:00
BS世界のドキュメンタリー
憎しみを越えられるか ~北アイルランド紛争・対話の旅~
20日間以上にわたる現地ロケのコーディネートをさせていただいた思い出深い番組。「対話の旅」後のフォローアップ・ミーティングにて、旅のメンバー&撮影クルーの皆さんと(2008年10月撮影)
この番組については、放送後、ブログを読んでくださっている皆さん、日本の知人・友人からたくさんの感想をいただきました。NHKに寄せられた番組のフィードバックも拝見させていただき、多くの方が北アイルランドの現状を知る良いきっかけになったとおっしゃってくださり、このプロジェクトに関わった者の一人としてとても嬉しく思っています。
50分という限られた放送時間の中では、北アイルランド紛争の背景については説明不足と感じられた方も多かったようですが、この番組をひとつのきっかけとして、このような現実があることを知っていただき、今後も目を向けていただけたら…という気持ちです。
ロケを通して、旅のメンバーである紛争の加害者・犠牲者たちと日々関わる中で、私自身がいちばん胸を打たれたのは、今現在の彼らの生きる姿でした。
その部分に感動・共感してくださった方も多く、番組を通して少しでも彼らのことを知っていただければ嬉しく思います。
フィードバックをお寄せ下さった方の中には、あの「対話の旅」で起こったさまざまなことは、全くの演出だと思った方もいらしたようです!
平和な世の中に生きている私たちには、戦争とか紛争とか、心に受けた深い傷とか、怒り、悲しみ…といった、あまりにもリアルな世界は、返ってフィクションのように見えてしまうこともあるのかもしれません。が、だとしたら、そんな自分の現実こそを疑ってみなくてはならないと思います。
今、北アイルランドでは、紛争で亡くなった人々の遺族に支払う慰謝料をめぐって、日々話し合いが行われています。
昨日、RTEの夕方のニュースを見ていたら、旅の参加者のひとりであったGeraldが話し合いの席でかなり感情的になりながら発言していました。
北アイルランド問題の解決には、しばしば「旅(journey)」という言葉が使われます。加害者も被害者も、政治家も和平運動家も、さらには一般市民も皆、同じ船に乗った旅人である、時間はかかるかもしれないが、ひとつの目的地を目指して皆で「旅」をしていこう…という意味合いだと私は解釈しています。
私たちが取材した「対話の旅」の参加者たちも、フィジカルな旅は終わったけれど、本当の意味での「旅」はこれから。
番組後も、彼らはそれぞれの場で、それぞれの役割で「旅」を続けていることを、ここに付け加えさせていただきたく思います。
前2回の放送を見逃してしまった方、ぜひご覧になってみてくださいね!
※現地ロケの様子は、
2008年10月の過去ブログをご参照下さい。(10月の記事はほとんどがロケのこと…!)
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コメント
uchinanian
早速ファシリテーション仲間のMLに情報を流しておきました~。
楽しみです。
それでは!
2009/01/30 URL 編集
naokoguide
ご感想を楽しみにしています!
2009/01/30 URL 編集
シャー
2009/02/02 URL 編集
naokoguide
ご覧いただけるいい方法がないものか…ちょっと考えて見ますね!
2009/02/03 URL 編集