先日、友人宅にいて何気なくテレビをつけたところ、つけた途端に「アイルランド」という言葉が飛び込んできてびっくり。
見ていると、セリフまわしがいかにも山田太一さんっぽい感じ。これがエンヤの曲が主題歌となった話題のドラマでは…と思って見ていると、やはり、山田太一さん脚本の
フジテレビの連続ドラマ『ありふれた奇跡』の初回放送でした。(木曜10時)
脚本家の山田太一さんは、アイルランドがお好きな著名人のおひとり。
2001年に、ダブリン市内のCivic Theatreで、太一さん原作・脚本のお芝居『日本の面影(Out of the East)』が上演された時は、私も観に行きました。

2001年のダブリン公演のときのポスター
日本に帰化したアイルランド人、
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン、1850‐1904)の半生を描いた作品で、主演の八雲役は風間杜夫さん。主演女優の三田和代さんが熱で倒れてしまい、代役の別の女優さんが小泉セツ役を演じるというハプニングもありました。
心温まる素晴らしいお芝居で、在住者はもちろん、アイルランド人にも大好評だったことを覚えています。
(※小泉八雲に関する過去ブログ→
小泉八雲とダブリン)
そんな山田太一さんの今回の連続ドラマは、加瀬亮さん演じる主人公の男性がアイルランド&ケルト好き…という設定だとか。
私がたまたま見た場面がそれで、主演の仲間由紀恵さんと加瀬亮さんが、レストランの庭にある魔よけの顔のようなオブジェを見ながら、
「あれはアイルランドのグリーンマンかな…」
「アイルランド?」
「そう、アイルランド」
「行ったことあるの?」
「以前に旅行で…」
(with 山田太一風。セリフはっきり覚えていないのですが、だいたいこんな感じだったでしょうか…)
と、短い会話を交わすシーン。
“グリーンマン”(と言っていたと思うのですが)というのはアイルランドではあまり聞かないのですが、直訳すると「緑の人」なので、やはりレプラコーンら妖精一族の類でしょうか。
画面にちらりと映ったそのモノは、ローマの真実の口を小さくしたような、マンホールの蓋に顔がついたような…そんなモノに見えましたが、何だったのでしょう?
アイルランド本国ではあまり見ないようなものなので、ご存知の方がいらしたら、ぜひ教えてください。
このシーン、エンヤが主題歌を歌うことになったので、その縁であとで設定したのかな…なんて思ったのですが、そういうわけでは決してなかったようです。
主人公の男性がアイルランド好き(好きなのは、山田さんご本人でもあるわけですが)、という設定は初めからあって、その上で、主題歌もアイルランド人歌手のものになったとか。
エンヤ本人も、ドラマの内容に共感して曲を提供したそうですね。
私は間もなく帰愛してしまうので、次回からの放送は見ることが出来ませんが、この先ドラマはどう展開するのか、アイルランドとの絡みがこの先もあるのか…楽しみですね。
日本で見ている方、ぜひ教えてください!
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コメント
みゆき
主題歌がエンヤだし、アイルランドというセリフが出てきたし、
何かアイルランドと縁のあるドラマだな~と思って見てたら、
そういう設定なんですね!?
唯一見てる連続ドラマです!
話は変わって、また上京するときは是非会いましょうね!
みんなで会えるときは私も上京しますから
2009/01/13 URL 編集
kimiko
山田さん、アイルランド好きなんてうれしい。
ほんとに長いこと、深く、すてきなドラマを書き続けている、尊敬する作家さんです。山田脚本はト書きの嵐、ト書き厳守、セリフが緻密ですよね。
2001年のお芝居、知っていたら行きたかった!
(数十年来の風間ファンでもあるので)
アイルランドとのご縁を聞いて、見続ける楽しみが増えました。
2009/01/13 URL 編集
naokoguide
そうね、かれこれ数年、みんなでは会ってないんじゃないかしら…?
次回帰国の際は、ぜひぜひ、早めに計画してリユニオンしましょう!
今年もよろしくね。
2009/01/14 URL 編集
naokoguide
初回の放送、途中をチラッと見ただけだったのですが、HP見たら、風間さんも出演しているようですね。
今期は面白い連ドラが多そうで、見られないのが残念です…。
2009/01/14 URL 編集
dackey
http://irelandsown.net/greenman.html
ナオコさんは、アイルランドやスコットランドなどヨーロッパの教会で見かけたことはありますか? 私は全く気がつきませんでしたが、もしかしたら名前の通り、緑に苔むしたレンガ塀にカメレオンのごとく同化してしまって見えないのではないかと想像しています。
2009/01/15 URL 編集
naokoguide
早速、教えていただいたサイトを見せていただきました。
ちょっとこちらでは見ないようなものですが、キリスト教以前の精霊の類なんですね。教会内にあるものとしては、こういうプレクリスチャン的シンボルを元にした、ゴシック期以降の顔の彫刻が、それに当たるのかもしれません。
または、別の名前で呼ばれているものに、起源を同じくするものがあるかもしれませんね。
2009/01/17 URL 編集