私の家の裏は、一面、ハリエニシダ(gorse)の茂みです。
まだ春浅いうちから咲き始め、場所によっては初夏まで咲きとおすこの花。アイルランドの野山を一面黄色く染め上げてくる、まるで春のじゅうたんのよう。

昨日、近くに住む同業者の友人と、近所の野山を散歩しました。
今年はシーズンの始まりがゆっくりで、まだまだ本格的に忙しくはない私たち。
「ハリエニシダを見ていると、そろそろツアーに行きたくなるよね~」などとぼやきながら、せっかくなので、ひと枝家に持ち帰りましょ、とトゲの少なそうな枝を探していると、「ハリエニシダは家に持ち帰っちゃダメ!」と友人に止められました。
なんでも、アイルランドでは、
「ハリエニシダを家の敷地内におくと、その家の女性は不毛になる(子が産まれない)」
と言われるのだそうです!
「不毛(barren)」というなんだか恐ろしい言葉の響きに、「それだけは絶対イヤ!」と、即刻、花から手を放してしまった私。
こんなにたくさんある花なのに、庭に植えている人がいないのは、そういうわけだったんですね…。
この話を聞いて以来、窓の外に群生する黄色い茂みを見るたび、こんなに家の近くにこの花があって大丈夫なのだろうか…とちょっと心配になるのでした。(笑)
※過去の関連ブログ:
ハリエニシダと歴史のひと枝
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