アイルランドの消費税は「付加価値税(VAT)」という呼び名で、税率は21パーセントです。
日本からのお客様にこのことをお話しすると、驚かれる方が多いのですが、ヨーロッパでは20パーセント前後の消費税率は珍しいことではありません。
例えば英国は17.5パーセント、ドイツは19パーセント、フランスは19.6パーセント。北欧諸国ではもっと高く、スウェーデン、ノルウェー、デンマークが25パーセント、フィンランドが22パーセントです。
ただ、どの品目にも一律に消費税を課す日本のシステムとは異なり、特定の品目に限って税率を低くしている他、英国やアイルランドでは、品物によっては無税なものもあるのです。
今日ジムで履く運動靴を買いに、大型ショッピング・センターのスポーツ用品売り場へ行った時のこと。
ちゃんとしたランニング用の靴って、結構、値段が高いんですよね。安売りしているものは合うサイズがなかなかないし…。
困っていると、親切な売り場の人がやって来て、「そうだ、子供用品の売り場へ行こう!子供用の靴は5半(24.5センチ)まであるし、なんせ税金が入っていなくて安いからね」と連れて行ってくれて、そっくり同じ靴を、大人用の半値ほどで購入してしまいました。

安く買えた新しいランニング・シューズ。連れて行ってくれた売り場のおじさん、どうもありがとう~
そう、アイルランドでは子供服は無税なのです。
普段は、もうちょっと大きかったらあの服が合うのになあ…などと思うことが多いのですが、この時ばかりは、子供並み(?)でよかったな~と思ったのでした。(というより、こちらの子供サイズに大きなものがあってよかった~と言うべきかも。笑)
その他、アイルランドで消費税が無税なものには、以下のようなものがあります。
食料品(アイスクリーム、お菓子類などは除く)
内用薬
本(新聞・雑誌などは除く)
家畜用飼料
農業用肥料
食物の元になる種や苗木
肉やじゃがいも、小麦など、日々の暮らしに最低限必要なものには、消費税はなし、というわけです。
つまり、「人が生きて育つのに最低限必要なもの」には課税されないわけですが、そこに「本」を含めているところが、芸術家に所得税が課されないのと同様に、教育・芸術の国アイルランドらしいところですね。
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