アイルランドを代表する、劇作家・小説家
オスカー・ワイルド(1854-1900)

(ダブリン、メリオン・スクエア)
と、ワイルドを同性愛の罪で追い詰めた弁護士で、のちの北アイルランド統一党のリーダー、
エドワード・カーソン(1854-1935)

(ベルファースト、ストーモント・ハウス前)
…は、19世紀半ば、同じ年にダブリンで生まれた、トリニティー・カレッジ出身のプロテスタント。この共通したバックグランドを持つ2人が、将来、ワイルドの同性愛裁判で法廷で争うことに…!
アイルランド一の高層ビル(とは言っても16階建て!)、Libety Hallにある小劇場で、ワイルドとカーソンの対話劇『A Trinity of Two』が上映中と聞き、早速、見に行って来ました。
カーソン役はパトリック・バーギン、ワイルド役はエイドリアン・ダンバー。映画では、いろいろな役どころでお馴染みの2人です。
ワイルドとカーソンの生涯の対比は、一口に言うと、アイルランドとイギリスの対決。もとは共通のバックグランドを持つ2人のアイルランド人が、イギリス上流社会の波に翻弄され、1人は異端、1人は正等、と思っているけれど、結局はルーツを共にするアイルランド人なのよね~というところが、私には、まるでアイルランド風アイロニーそのものに感じられて興味深いところです。
鑑賞後、北アイルランド出身の友人とワイルドとカーソンの話をしていたら、話は深く深くなっていって、現在の北アイルランド問題に対する私の見解を述べるまでにエキサイトしてしまいました…。
これについては、話が長くなるので、また別の機会に。
今日の対話劇に話を戻すと、このような、ほとんどセリフのみで筋を進めていくタイプのものは、英語を第2外国語とする私にはちょっと難しめ。大変な集中力を要しますが、ガイド的な視点からも興味のあるテーマなので、それなりに楽しめました。
ちなみに料金は、どの席も一律20ユーロ(=約2800円)。
コンサートや観劇が、このくらいの料金で鑑賞できるところが、ダブリンっていいですよね!
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