雨模様のお天気でしたが、友人とファームリー・ハウス(
Farmleigh)へ出かけ、楽しく過ごしました。

ファームリー・ハウスとは、ダブリン市内&近郊に数多く残る、ギネス家所有の屋敷だったもののひとつ。ダブリン市内のフェニックス・パーク(町中の公園としてはヨーロッパ一敷地面積が広い)内にあります。
もとは18世紀のこじんまりしたジョージ王朝風の邸宅だったものを、19世紀後半、ギネス・ビールの創始者アーサー・ギネスの曾孫エドワード・セシル・ギネス(Edward Cecil Guinness, 1847-1927)が購入、当時の著名な建築家により増改築したというものです。

ギネス家の時計塔
1999年以降、アイルランド政府の所有物となったファームリー・ハウス。現在は国が主催するイベントや会議、迎賓館に使用される他、季節と曜日限定で建物の一部を一般公開しています。(入場無料)
私たちが着くと、ちょうどガイド付きツアーが始まるところでしたので、クリスマスの飾り付けが終わったばかりの大変美しい部屋の数々を見学させてもらいました。(残念ながら内部は写真撮影禁止)
印象深かったのは、『ガリバー旅行記』や『ユリシーズ』の初版本など4万冊の貴重な蔵書のある図書室、ウェストミンスター寺院に寄贈されたもののきっかり6分の一のサイズに作られたウォーターフォード社のシャンデリア、アイルランド国章入り・日本のノリタケ製(かつてArklow, Co.Wexfordに工場があった)のディナー・セットなど。
見学ツアーでは見ることは出来ませんが、ファームリー・ハウスには全部で14の客用寝室があります。
2005年にダブリンを訪れた日本の天皇・皇后両陛下も、お泊りはここでした。陛下のご希望により、朝食は連日、コンサバトリー(温室)でお召し上がりになられたそうです。

コンサバトリー外観。バナナの木、ブーゲンビリアなどが美しく咲いていました
ガーデンは真冬でもそれなりに手入れがされており、あと2週間もすると、スノードロップやシクラメンなど、冬の花々のレイアウトが始まるそうです。


赤い実をつけたヒイラギがあちらこちらに…
かつてのボートハウスを改装したカフェ、2005年にオープンしたばかりのギャラリーも併設(ちょうど今、ベルファースト出身のアーティストによる、俳句とそこからインスピレーションを得た絵画展が行われていました)。
周辺の森では、リスやキジにも出会いました。
歴史&自然と同時に楽しめる、ダブリンのオアシスとしてお勧めです。

森を抜けたらそこにはロバの大群が…!おそらく、クリスマスの活劇用…!?
FarmleighCastleknock,Dublin 15.
Tel: +353 1 8155900 (opening hours only)
Tel: +353 1 8155981 (all other enquiries)
※ハウス&ガーデンの一般公開: 3月上旬~12月 木・金・土・日・祝日の月曜日のみ 10:00-18:00(最終入場16:45、ハウスは17:00クローズ) 入場無料
夏場の見学者が多い時期はガイド付きツアーなし、時間内に自由見学。国の行事などにより、見学不可になることもあるので、事前に要チェック。
※公共の交通機関で行く場合: 37番のダブリン・バス(Hawkins Street発)に乗り、「Castleknock Gate」で下車。そこから徒歩15~20分。
※12月1日からクリスマスまでの間、毎週末にクリスマス・マーケットやコンサートなどイベントがたくさん行われています。詳しくは
こちら。
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