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この道30余年…ドライバーのケヴィン

ここ数日、3名のVIPグループさんをリムジンカーでご案内していました。
運転手は、ドライバー歴30余年のケヴィン(Kevin)。これまで数え切れないほど一緒に仕事をしてきた、顔馴染みのドライバーの一人です。

kevindriver
お客様がいらっしゃる前にリムジンをみがくケヴィン

もとは観光ツアーのコーチ・ドライバーとして、大型バスを運転していたケヴィン。
早期退職後、現在は少人数のグループさんや個人のお客様のためのショーファー(お抱え運転手)として、ドライバー業を続けています。
この頼り甲斐のある堂々とした風貌が、まるでボディーガードのよう。

今回の仕事では、お客様が会議に出ている間、お食事をしている間など、ケヴィンと2人で待機していることが多く、あれやこれやとおしゃべりに花が咲きました。
さすがこの道30余年、アイルランドの観光業の今昔、観光地の小ネタ、観光業界に携わるさまざまな人のゴシップに至るまで(!)、面白い話が出るわ、出るわ…。

そんなケヴィンの仕事ぶりは、これまたこの道30余年。怖いもの知らずです(笑)。
今回、私たちのお客様と同じホテルに、ドイツのサッカー選手たちが宿泊していました。
ホテルの前が、送迎バスに乗り込む選手たち、サインをもらおうと駆けつけたファンたちでごった返している中、何ごともなかったかのようにリムジンカーをホテル正面に横付けするケヴィン。
ドイツの一団が「そこはオレたちの場所だぞ~」という目をしてこちらを見ていたのですが、「オレのグループもVIPだぞ~」というケヴィンの気迫が、その視線を押し返していました…。

そんなケヴィンの時には押しが強く、職人気質な仕事ぶりが、私はとっても好きだったりします。

数日前、お客様を大使公邸へお連れした時のこと。
辺りはすっかり真っ暗で、似たような門構えのお屋敷が立ち並ぶ中、ケヴィンも私も場所を知っていたにも関わらず、何故か最後の最後、左へ曲がるところを間違えて右へ曲がってしまいました。
それでも特に遅れることもなく無事に到着できたのですが、お客様が公邸内に入るの見届けたとたん、ケヴィンが大きな身体をゆすって地団駄踏んで悔しがり出したのです。
そして、フトコロから小さなメモを出して、
「昨日の夜、予習したのに~」!!

見るとそのメモには、ホテルから大使公邸までの道順がびっしり書き込まれていました。
せっかく予習したのに間違えちゃったお茶目なケヴィン。そして、それを子供のように悔しがるケヴィン。
大きな身体のケヴィンが机に向かって予習する姿が目に浮かんできて、微笑ましいやら、感心するやら…。
ショーファーとしてすっかりベテランになっても、こんな風に日々努力しているのね~、と仕事仲間としてとても誇らしく思ったのでした。

この仕事に対するプライド、ただ着けばいいというのではなく、目的地にバチッと格好良く車を横付けするという美意識。
こういう仕事への姿勢って、真のハートがあっていいな~と思うのです。

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プロフィール

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Author:naokoguide
アイルランド公認ナショナル・ツアーガイド。長野県上田市出身、2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、バラ栽培など。愛読書は『赤毛のアン』とW.B.イエーツ詩集♪

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