しつこく
『ONCE』についてですが…
先日、
監督のジョン・カーニーに会った時、
「グレン演じる主人公って、なかなか決断できない典型的な(優柔不断の)アイルランドの男の子って感じですよね~」
とポロリと言ったところ、
「それだよ、それこそが『ONCE』なんだよ!」
とこちらに向き直って力説していたのが、印象的でした。
このタイトルは、ストーリーが出来上がっていく中で、自然に浮かんできたものだそうです。
ひとたび、有名になれば…
ひとたび、お金を手に入れれば…
ひとたび、恋人を取り戻せば…
「ひとたび…すれば(ONCE)、この世はバラ色だ~」と夢見ながらも、繊細なのか、ノウテンキなのか、なかなか踏み出すことが出来ないアイリッシュの男の子。
時にそれが優柔不断な結果を招きかねないのですが、同時に、彼らの原動力であるのかも。
どうせそんなことありっこないさ~、と冷めた生き方をするよりも、「ONCE…」という熱い思で夢を見る。
その「ONCE現象」が、アイリッシュがアイリッシュである所以なのね~と妙に納得してしまったのでした。
日本のプロモーションでは、「人生でたったの一度きり…」と「ONCE」を解釈しているようですが、タイトルに込められた監督の想いは、もうちょっと深いところにあるのでした。
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