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オーロラを待ちあぐねた夜

20年に一度などと報じられていますが、こんなすごいこと、ほんの20年前にあったでしょうか。世界各地で、なんとインドでもオーロラが見られたなんて!
日本でも北海道、そして能登半島やほかの地域でも観測されたそうですね。北海道より高い緯度にあるアイルランド島では、オーロラは北西部でときどき見られるものの、より高緯度の北極圏やアイスランドの頻度ではまったくない上、見えたとしても肉眼では判別が難しい程度。
近年SNSで事前に情報が出回るようになり、そのおかげで私も昨年11月、ダブリン近郊で観ましたが、空のチラチラした部分にカメラを当てたらグリーンがかったのでオーロラとわかった程度でした。
ついに見ました!ダブリンでオーロラ(2023年11月)

ところが、10日(金)から11日(土)にかけての夜のオーロラ大出現は、肉眼でもピンク色が判別できるほどの強いもので、島の一部地域ではなく、ほぼ全土で見えてしまったのですから、その興奮ぶりやいかに。
家の裏庭で見えちゃった人、ダブリンの街中で見えちゃった人など、わざわざどこかに見に行ったわけでなく、そのときにたまたまたいた場所にオーロラが出現し、それが肉眼で気が付くほどの強い光を伴うものだった、ということがすごいことだったと思います。



長年の語り草になるような素晴らしい出来事だったのに、私自身は、今回のオーロラには縁がなかったみたいです。
金曜日の夜は日本からの帰愛途中で、ちょうど空が闇に包まれる頃、ロンドンからのエアリンガス機でダブリンに向かっていました。水曜日あたりから金曜・土曜に強いオーロラが見られる可能性大、と予報が出ていたので、北側が見える窓側の座席をゲットして上空から見る気まんまんでいたのですが…。どうやら私の飛行機が離陸した直後くらいから出現し始めたよう。
着陸してすぐにスマホをオンにしてメッセージを見ていれば良かったのですが、ドロドロに疲れていたので気が向かず、さっさと入国して、スーツケースをピックアップしてタクシーに乗り込み、自宅へ。今思えばまさにその時、ダブリンの上空を見上げればオーロラが出ていたのですが、まさかダブリンの街中で肉眼で見えるような強さとは思いもよらなかったので。
自宅に着いたのが深夜過ぎ。そこで初めてサーフィン仲間のWhatsAppグループに、ダブリンで捕らえた緑やピンクのオーロラ写真が次々と投稿されていたことを知りました。あ~、それらのメッセージをせめて空港で見ていれば、タクシーに乗る前に空を見上げたでしょうに…。
これはもうすっかりタイミングを逸したと思い寝てしまったのですが、あとで知ったことには、夜中の2時頃に再び光が強くなり、より色の濃いオーロラが出現したそうです。

一夜明けて昨日。SNSには美しいオーロラ写真があふれ、「今晩も出ますっ!」との力強い予報が。しかも、北西部は雨になるので北部・東部が有力で、前夜より早い時間に出ます、とのこと。
今日は逃すまい!と、友人を誘ってダブリン北郊外の海辺の町スケリーズ(Skerries, Co. Dublin)へ。日の入り直後からスタンバイし、フィッシュアンドチップスを食べて時間をつぶしながら闇を待ち、北向きの海岸線で待つこと約3時間。結局、雲が多かったせいか、オーロラ様はお姿見せてくださいませんでした。あぁ~、ガックリ。

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21時ちょっと前、日の入直後のスケリーズ・ハーバー。まるで印象派の絵画のように美しい光景ですが、雲が…

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22時15分頃、まだ完全に闇になりきらないブルーの夜空ですが…。考えることはみな同じ、昨日見逃して悔しい思いをしたのは私たちだけではなかった!ひと目オーロラを拝まんと、続々と人が集まって来るではないですか(笑)

予報は間違ってはいなかったのかもしれません。というのも、昨晩の北の空は異様に明るかった、満月の夜でもないのに。雲の向こうにいたのかもしれません、オーロラ様は。
ナイトモード5秒くらいで撮影すると、うっすらピンク&紫がかって映ったりするんですが、オーロラ特有の空がチラチラする感じを肉眼で捉えることはいっさいなし。なので、オーロラはそこにあったかもしれないけれど、「見た」とは言えないでしょう。

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23時50分の北の空、北斗七星が真ん中上のちょっと左に映っています。通常の空の色とは確かに違うんですが…。お~い、オーロラさま~、雲の後ろにいたんですかー(笑)

1時過ぎ、あきらめて家路に向かうも、どうしても北の空の明るさが気になって、最後の望みをかけてフェニックス・パークへ立ち寄りました。するとそこにも、車を停めて空を見上げる人たちが(笑)。
最終的に家に帰ったのは3時近く。もはや時差ボケを超越した眠気で、意識朦朧でした(笑)。

そんなこんなでオーロラに翻弄された1日でしたが、友人と草の上に寝転んで、北極星のまわりを北斗七星が動いていくのを眺めるのは、それはそれで楽しい経験でした。
興味深かったのは、スケリーズでもフェニックス・パークでも、集っていた8~9割はアイルランド人ではない外国人だったこと。スケリーズではくっきり分かれていましたね。空模様などまったく気にすることなく、近くのパブからあふれ出してワイワイにぎやかに週末の夜を楽しんでいた群衆はアイルランド人、海岸線でしらふで空を眺めていたのが外国人と(笑)。
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コメント

Yama

ブルーモーメントの空だ!
おお直子さん。かねて見てみたいと思っていた「ブルーモーメント( blue moment)」の空ではありませんか。
夜明け前と日が落ちた後の短い時間に現れる現象で、空一面が青い光に満ちて静かに輝くのです。緯度が高いとこの時間はもう少し長くなりますが、それにしても美しい!

3年ほど前のコロナ禍のころでした。ダブリンの経済活動が下火になり、空気が澄んだ頃にグリーンフラッシュ(green flash)も見せていただきましたね。見た人に幸いが訪れると言われている緑閃光に出会えるのは珍しいことです。

こうやって遠くの国の気象現象を見せていただくのは、大きな喜び。
日本は緑が進み、いまや私の庭は緑の壁に囲まれてしまいました。
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naokoguide

Re: ブルーモーメントの空だ!
Yamaさん、こんにちは。
Yamaさんのお庭、新緑の時期で美しいことでしょう!
ブルーモーメント/ブルーアワーは、吉村さんの写真集で、この時間帯をそう呼ぶのだと知りました。こちらでは頻繁に目にするので、晴れた日の日の入後/日の出前はそういうものだと思っていたので。
夏至の頃になると夜が短いので、闇になる時間はほんのちょっぴり。夜通しブルーモーメントでそのまま明けるかというくらい長いですが、冬の方が日の入が早いからよく目にするかもしれません。
コロナ禍のグリーンフラッシュ、懐かしいですね♪
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naokoguide

アイルランド公認ナショナル・ツアーガイドの山下直子です。2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、アイススケート、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。長野県上田市出身。

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