fc2ブログ

アイルランド語映画『コット、はじまりの夏』、1月26日より日本公開

昨年の米アカデミー賞で、アイルランド語映画初の国際長編映画賞ノミネートを果たした『An Cailín Ciúin (The Quiet Girl/静かな少女)』(2022)が、『コット、はじまりの夏』の邦題で1月26日より日本公開されます。→コット、はじまりの夏

先月東京での試写会にご招待いただき、日本語字幕版をひと足先に鑑賞。英語字幕版をダブリンでの公開時に映画館で観て、そのあと配信でも観たので3度目の鑑賞だったのですが、素晴らしい作品で、展開も結末も知っているのにまたもや涙さそわれました。

thequietgirljapan1223
東京での試写会場にて。作品のロケ地は主にダブリンの隣県カウンティー・ミースのようですね

舞台は1981年のアイルランドの田舎。アイルランドらしい斜陽、田舎の家での丁寧な暮らし、言葉少なに示される感情の機微や変化が淡々と積み重ねられていて、ちょっとしたシーンひとつひとつが心にしみるのです。
主人公コット役のキャサリン・クリンチ(撮影時12歳)の、まるで妖精のような透明な存在感が「静かな少女」役にぴったり。作品ではその「静けさ」ということがひとつのテーマになっているようで、しんとした朝の食卓にラジオからの声だけが響くとか、口数少ないアイリーン&ショーン夫妻の隣人に口さがない女性がいたり、「静けさ」と「騒がしさ」の対比がさりげなく織り込まれているのも印象的でした。
試写会後の自分のメモに、「静かなのはいいこと、余計なことは言わない」との走り書きがあり、そういうセリフがあったのか、それとも自分の感想なのか、3度も見たくせに記憶が定かでないのですが、言語に操られがちで何かと騒がしい現代社会にあって、「静けさ」が意味するものは何のか。考えさせられる作品でした。

個人的にツボだったのは、コットがベッドでアイリーンと読んでいた本が、私の愛読書のひとつであったこと!(今回は『赤毛のアン』ではありません、ちなみに・笑)
この映画の原作小説が『Foster』(子どもを里子として育てる、の意)であることを思うと、これはドイツ語圏を舞台としたその物語へのオマージュ作品だったのね!とひとり膝を打ったのでした。なんの物語なのかは、ぜひ映画を観て解き明かしてみてくださいね!
関連記事

コメント

非公開コメント

naokoguide

アイルランド公認ナショナル・ツアーガイドの山下直子です。2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、アイススケート、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。長野県上田市出身。

Instagram

お知らせ ☘

旅のガイドご予約・お問合せはこちら
ガイディング・アイルランド

「絶景とファンタジーの島 アイルランドへ」(イカロス出版)
☘8/29最新版刊行☘好評発売中!
ikarosbook0517 . ikarosnewbook0823
初版はこちら

新規オンライン講座/講演会
→詳細は追ってお知らせ致します!

過去のオンライン講座配信
見逃し配信ご購入可!
2020年6~8月・全6回→こちら
2020年12月・特別回→こちら

カレンダー

01 | 2024/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 - -

月別アーカイブ