今年も残すところ3ヶ月少々、早いですね~。
気づけば明日は秋分の日。そして、ニューグレンジ遺跡(Newgrange, Co. Meath)の冬至の抽選会まであと1週間です。毎年9月最後の金曜日に行われるのが恒例なので。
一年でいちばん日が短くなる冬至の日に石室に太陽光線が差し込むニューグレンジ遺跡は、5200年前の新石器時代のモニュメント。通常の見学は通年可能ですが、年に一度のミラクルな瞬間に立ち会うことができるのは、毎年の抽選で選ばれた50組に限られています。
(通常の見学では電気の光で冬至の朝の様子をデモンストレーションしてくれます)

応募用紙はニューグレンジ遺跡見学ツアーを運営しているブルーナ・ボーニャ・ビジターセンター(Bru na Boinne Visitor Centre, Co. Meath)にあります。一時期オンラインでも入手できていましたが、今はできないよう

毎年約3万人の応募が。当たれば3万分の50のプラチナチケット!願いを込めて用紙を記入するお客様

いざ投函~、当たりますように!
抽選を行うのは、地元の小学生たち。すべての用紙を床に散りばめ、その中から100枚引き、最初の50枚が当選。ペアで招待され、冬至をはさむ前後5日間に20人ずつ振り分けられます。
当選の連絡をして、もしも来られないということであれば、51枚目の人、52枚目の人…と権利が移行。自分が来られないので家族や友人に…と個人的に譲渡することは許されないそう。
ひとりが何枚応募してもOKなので、私も毎年たくさん記入して抽選ボックスに入れていますが、いまだ当たったことがありません!
コロナ禍の2年間は一般の見学ができず、抽選も行われませんでした。その代わりに石室にカメラを入れ、異例の生中継がおこなわれました。
インターネットで世界同時配信。日本でも多くの方が見て下さり、とても感動的でしたね。→
冬至のニューグレンジのライブ中継に感激!(あともう1日あります)(2020年12月)
その時の動画はこちらで見ることができます。→
Winter Solstice at Newgrange 2020ちなみに明日の秋分の日は、ニューグレンジ遺跡以上に大型のナウス遺跡に太陽が差す日です。
興味深いことに、ニューグレンジは「太陽光線(Solar alignment)」そのものが石室へ届くのに対して、ナウス遺跡は「(太陽によってつくられる)影の線(Shadow alignment)」がなのです。
ナウスは羨道墳(Passage Tomb)が東西に2つあり、春分&秋分の朝日と夕日が差し込むよう設計されています。羨道の入り口にそれぞれ設置された立石に太陽光線が当たり、その影の線が羨道を通って石室へ届くというから驚きです。

こちらがナウス遺跡の西の羨道墳入り口。今日明日の天気が良ければ、この立石に当たる夕日が長い影をつくり、石室へのびていくことになります(9月4日撮影)
ナウスは2002年に発掘調査を終え、その結果が近年少しづつ共有されるようになってきたばかり。
将来的にはナウス遺跡でも、春分&秋分の朝・夕方の神秘の瞬間が一般公開されるようになるかもしれませんね。
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