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コーク・シティの人気者、高いぞ~と見あげる「チェとマイア」

学生さんの引率の仕事でコーク(Cork City)へ。
翌朝の仕事に備えて前泊する必要があり、夕暮れ時に列車で到着して駅からタクシーでホテルへ向かったのですが、ホテルまでほんの10分ほどの間に交わした、コーク訛りバリバリの地元タクシー・ドライバーとのおしゃべりの楽しかったこと!
まるで東京の人が大阪にやって来ました~みたいなカルチャー・ショック。首都ダブリンのフレンドリーさとはまた違う、独特の気さくさとお国自慢トークがなんとも新鮮に感じられました。

宿泊したホテルはコーク県庁舎の目の前。この辺りに来るのはずい分久しぶりです。
そうえいばコーク県庁舎と言えば、私の好きなあの2人がいたはず!…と思い出し、タクシーを降りる前ドライバーさんに「高いぞ~って見あげてる2人、今もいる?」と聞くと、「チェとマイアでしょ、もちろん今もいるよ!」とのこと。
うわ~、懐かしい!と嬉しくなって、早速会いに行きました。

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コークの人気者のこの2人。そうそう、名前は「チェとマイア」でしたね!

1969年に設置された、ダブリン出身の彫刻家オシーン・ケリー(Oisin Kelly)さんによる「Two Working Men(2人の労働者)」像。オシーン・ケリーさんは、ダブリンのガーデン・オヴ・リメンバランス(Garden of Remembrance, Parnell Square, Dublin 1)にある昔話「リア王の子どもたち(Children of Lir)」をモチーフにした白鳥の像で有名な方です。
かれこれ半世紀以上もここに立ち、コーク市民に愛され続けている2人がいったい何を見上げているのかと言いますと…。

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じゃ~ん、こちら、アイルランドでいちばん高いビルディング!…だったんです、当時はこれが!

今ではコーク・シティもバイパス化され、こういう下の道を通ることがめっきり少なくなりましたが、以前はここもツアーバスでよく通ったものです。観光バスのドライバーに速度を緩めてもらい、お客様に車窓からこの2人をお見せすると、「え~、これがいちばん高いビルなの!?」と決まってびっくり&大笑いが車内に起こったものでした。
実際にこのビル、2008年までアイルランドでいちばん高いビルだったんですよ!

タクシー・ドライバーさんとの会話で、「チェとマイア(Cha and Miah)」という呼び名はニックネームとしてあとから付けられたものだったことを知りました。当時TVで人気だったコメディアンにちなむそうです。
そして、あらためて調べてみると、この像はもともとダブリンのリバティー・ホール(Liberty Hall, Dublin 1)前に設置する予定だったとか。そう、1965年建造のリバティー・ホール(59.4m)が、1968年にコーク県庁舎(67m)が完成するまで国内いち高いビルだったんです。リバティー・ホール前への設置が交通を妨げる恐れがあるとの理由で反対されたのとほぼ同じタイミングでコークにより高いビルができたので、それじゃあそちらへ…と話がまとまったわけですね。
(このあたり、アイルランド共和国内の2大都市の「おらが町がいちばん!」的なライバル関係が垣間見られてオモシロイ。長野県民なら長野市VS松本市を即座に思い起こすことでしょう・笑)

ちなみに現在アイルランド共和国でいちばん高いビルは、2018年完成のダブリンのキャピタル・ドック(Capital Dock, Dublin 1)、79m。リフィー河口の新開発地域ドックランドにある、U2のレコーディング・スタジオになる予定だったビルですね。
(ちなみにアイルランド島全体で見ると、北アイルランドのベルファーストに高さ80mを超えるより高いビルが2軒あり)
2000年代以降の経済ブーム&建築ラッシュにより、コーク県庁舎は現在4位(リバティー・ホールは7位)になってしまいましたが、「チェとマイア」にはいつまでも「古き良き高き」を見上げていて欲しいですね。

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ちなみに私が宿泊したコーク県庁舎前のホテルにもありました、2人の像。ポーズがそっくり、明らかに「チェとマイア」へのオマージュ(笑)
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アイルランド公認ナショナル・ツアーガイドの山下直子です。2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、アイススケート、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。長野県上田市出身。

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