ダイヤモンド・ヒルへ登った翌日は、フェリーに乗ってイニシュボフィン島(Inishbofin, Co. Galway)へ。コネマラの沖8キロに浮かぶ、長さ5.5キロ、幅3キロ、人口200人弱の離島です。
クレッガン(Cleggan, Co. Galway)という小さな村からフェリーに乗って行くのですが、クレッガン村へは15年前に乗馬の取材で一度来たことがあります。
当時のブログを見返すと、対岸のイニシュボフィン島へ行ってみたいと書いているので、15年越しで夢がかなったことになるでしょうか。

その名も「イニシュボフィン・フェリー」に乗り込み、いざ!

夏の行楽シーズンとあって、フェリーは同じ時刻に2隻出航。どちらもほぼ満席、予約しておいて良かった!

島が見えてきた!乗船時間は35分程、船にあまり強くないので揺れたらイヤだなあ、と心配でしたが、幸いにして快適な船旅でした
イニシュボフィンとは「白い牛の島」の意味。伝説によると、かつてここは浮島でしたが、漁師たちが島に火を持ち込んだことで魔法がとけて固定されたそう。
そのときに白い牛を御す女性が現れ、彼女が棒でたたいたら、その牛は岩に姿を変えたそう。「白い牛」という島名はその故事に由来します。
小さな島なので本当は歩いて周りたいところですが、往復のフェリーの時刻により滞在時間が5時間弱しかないため、貸自転車で周遊することに。台数が限られていると聞いていたので、フェリーを降りて速やかに自転車屋の列に並び、港にいちばん近い店で借りることができました。(1台15ユーロでした)

景色の良いところで止まって写真を撮りながら、のんびりサイクリング

美しい白浜のビーチがいくつもあるイニシュボフィン。島の東側でサンディ・ビーチ(Sandy Beach)と呼ばれる美しい場所を見つけ、自転車を置いて歩いてビーチへ

もちろん、泳ぎました!離島の海で泳ぐなんて、気分はすっかりトロピカル🏖😎
水温は15度前後かと思います。これはアイルランドの海としては温かい方で、この温度に慣れている私たちにはへいちゃら…ではあるのですが、やはり冷水には違いなく、ウェットスーツなしで泳ぐ場合は低体温症になる恐れがあるので、最長20分程で水から上がるのが鉄則とされています。
さくっと泳いで、身体が冷える前にさくっと着替え、またサイクリングを続けました。

アイルランドの夏を代表する鮮やかなオレンジ色の花、レッド・ホット・ポーカー(Red Hot Porkers=シャグマユリ)が美しい。アフリカ原産。暖流のおかげで冬の寒さがマイルドなアイルランドでは南国の植物もよく育つのです

ロブスター・トラップを並べたオブジェ

海を眺めるベンチは、村人が手作りして管理しているのだそう

砂浜のビーチがあるかと思えば、こんな荒々しい景観も

ランチはドゥーンモア・ホテル(Doonmore Hotel)にて。手書きのロブスターの看板に魅かれました

居心地のいいパブレストランで…

5人が5人、シーフードチャウダーを注文!具沢山でとても美味しいチャウダーでした。友人スティーブンは生涯で食べたチャウダーでコレがいちばん!と豪語していたほど
食後は島の西側へ。自転車は途中まで、そこから先へは歩いて行きます。

青々とした草地の中を西へ

振りかえると遠くに、本土のコネマラの山脈トゥエルブ・ピンズがきれいに見えました

傾斜面に細い脚を踏ん張って立つ、ヒツジ
この先の崖下に美しいコーヴ(小さな入り江)があり、そこへ降りて行って泳ぎたかったのですが、帰りのフェリーの出航時刻との兼ね合いで断念。草地に寝転んで、ポカポカした日射しを浴びながら、崖とコーヴを眺めるのみとしました

断崖下に見える白浜。次回はぜひあそこで泳ぎたいものです
駆け足でしたが、島の主要道路(=サイクリング・ルート)は一応、完走。
あまりにお天気がいいので、もうこのままわざとフェリーに乗り遅れてしまおうか、なんて、ふと思ったくらいでした。

港近くにそびえたつクロムウェル軍の要塞。この近くに、16世紀、海賊の女王と呼ばれたグレース・オマーリーの居城跡があるとのことでしたが、よくわかりませんでした
何があるというわけではないけれど、みんながこぞってこの島へ来たがる理由がわかりました。
大きな観光名所がないのが魅力であり、のどかな風景と美しいビーチがあるだけ…というのが、多くの人がイニシュボフィンを愛する理由なのでしょうね。
次回は泊りがけで来たいね、と友人たちと話しながら、後ろ髪を引かれつつ帰りのフェリーに乗り込んだのでした。
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