西海岸のご案内から昨晩遅くにダブリンに戻り、今日はグループツアーさんのガイディングでキルケニー(Kilkenny)へ。
この2週間ほど怒涛の日々です…!

ダブリン・ヒューストン駅から列車に乗り込みキルケニーへ

緑の大地を列車に揺られて1時間40分。明け方まで降っていた雨もやみ、曇り空ながらものどかな風景
車窓を眺めながら、思わず口をついて出たのが、「汽車に乗って、あいるらんどのような田舎へ行こう」。昭和初期の詩人、丸山薫(1899~1974)さんの詩です。
アイルランドに初めて来た25年前、とあるエッセイ本でこの詩に出会い、感激しました。その頃はお客様もこの詩をご存知の方が多かったので、ガイディング中に話題にしては皆さん、懐かしがっておられたものです。
日本から「汽車に乗って」行けるはずもないアイルランドという遠い国。100年前には今よりもっと遠かったにも関わらず、日本の文学者たちが憧れと親近感を抱いていたことに驚かされます。
久しぶりにこの詩を思い出し、懐かしい気持ちがこみあげた早朝のトレイン・ジャーニーでした。
参考までに詩の全文を記しておきますね。
汽車に乗って
あいるらんどのような田舎へ行こう
ひとびとが祭の日傘をくるくるまわし
日が照りながら雨のふる
あいるらんどのような田舎へゆこう
車窓(まど)に映った自分の額を道づれにして
湖水をわたり 隧道(とんねる)をくぐり
珍しい少女や牛の歩いている
あいるらんどのような田舎へゆこう
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コメント
北の国からSHIGE
車で旅する景色とは、また違った旅情が楽しめますから。
ヒューストン駅からの列車は、国鉄ですか?
アイルランド国旗の三色、オレンジ、緑、白に塗り分けられた列車が素敵です。
2023/06/30 URL 編集
naokoguide
はい、国鉄です。なるほど、列車の色がアイルランド・カラーでしたね!気が付かなかった(笑)
新幹線のように速い列車ではないので旅情たっぷり。ときどき、陸路でなく列車、飛行機でなくフェリーに乗ったりすると、気持ちがゆったりしますよね。
2023/06/30 URL 編集