数日前のことですが、お客様をご案内してパワーズコートハウス&庭園(
Powerscourt House & Gardens, Co. Wicklow)へ。
お天気のいい日で、春の花咲く庭を楽しく散策しました。

屋敷は18世紀の左右対称が特徴のパレーディアン様式。1970年代に火災で焼け落ち、現在内部はショップ、カフェ、展示室、パーティー会場に

庭園は、19世紀、第7代パワーズコート子爵が改修・造園したもの。ウィックロウのシンボルとも言える山、シュガーローフが借景に
和洋折衷どころか、イタリア式、フランス式、イギリス式など世界の庭の共演のような大庭園ですが、いちばんの見ものは日本庭園。沼地を干拓して造園したという19世紀としては大規模かつ立派なもので、洋式の庭園の植え込みやバラ園にはまだ花がありませんが、ここだけはすでに花盛りでした。

ヤブイチゲ(Wood Anemone)の群生が可愛い

イエロー・スカンクキャベツ(Yellow Skunk Cabbage)がひときわ鮮やか。北米産の外来種で、ザゼンソウ/水芭蕉の親戚ですね。『赤毛のアン』でアンが「バラが、アザミやスカンクキャベツなんて名だったら、あんなにステキとは思えないわっ!」って言ってましたね。スカンクみたいに悪臭がすることからその名が付いたそうですが、種類が違うのか、アイルランドで見るものはとくに悪臭なし

花が大ぶりのサクラ

そして、もう咲いていました、西洋シャクナゲ(Rhododendron)。なんという巨木!

西洋シャクナゲには赤、白、ピンク…と数種の花色がありますが、自然界にどんな掟があるのか、必ず赤がいちばんに咲きます

そして真っ赤なツバキ(Camellia)の花が見事、まるで造花かのよう。ツバキもやはり赤から咲くのですね。赤い花はもう終わりかけで、かろうじて一つ二つ残るのみ。近くにあったピンクが今、花盛りでした
もう数週間すると、ツツジが見事に咲き誇ります。今の時期にすでにこんなに花があるのは、洋式庭園に比べて日本庭園は自然な環境と、木に咲く花が多いからでしょうね。

巨大ツクシが庭園のそこここに。比較対象がないので大きさがわかりにくいかと思いますが、コレ、30㎝くらいありました!
庭園内の「ペットの墓地」も有名です。古いブログ記事で恐縮ですが…→
パワーズコートのペットの墓地(2006年6月)
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