この2日間、
友人のピンチヒッターで日本語を教える仕事をしていました。
生徒さんは、アイルランドに12年間住んでいるというアメリカ人の大人の女性。この夏から東京オフィスに転勤になるので、来日に備えて、
マンツーマンでの日本語レッスンをされたいとのことでした。
始めはおっかなびっくり引き受けさせていただいのたですが、生徒さんが優秀だったこともあって教え甲斐があり、終わってみるとなかなか楽しい2日間でした。
自分自身が好むか好まざるかは置いておき、
教える仕事にはなんだか昔から縁がある私。
高校生の頃から家庭教師や塾講師をしていたことを考えると、
本業よりキャリアが長いかも…。
その後の人生の転機となった出来事も、思えば教職がらみでした。
今となっては、本業の方が何かあった場合の切り札として、この教職経験はかなり心強いものとなっています。
目的があって続けていたわけではないのですが、
なんでも若いうちに手をつけておくと、その後の人生、意外なところで役立ったりするものです。
教える仕事は、人と対面するという意味では、ガイド業とかなり近いところにある職業かもしれません。
アイルランドでは、学校の先生が夏休みにガイドをしていたり、元教員で退職後にガイドになったりする人も多くいます。
言語や歴史の知識はどちらの仕事にも共通して使えるので、かなり互換性のある仕事なのでしょう。
しかし、
一見似ているようでも、この2つの仕事は大きく違う。
教職は「教育」ですが、ガイドは決してお客さんを「教育」してはならず、あくまで「サービス」を提供するのが仕事だからです。
元先生だった人がガイドをするとガイディングが「講義(レクチャー)」風になりがちで、お客さんが飽きてしまったり、フレキシビリティーに欠けるとクレームがくることがあると聞きます。
その反対に、
私のようなガイドが先生をすると、サービス過剰になりがち。生徒にこちらから何でも与えてしまうのではなく、自分で考えさせたり、自分でするように仕向けたりすることが大事なのに、それが待てないんですよね~。(笑)
普段、お客さんを待たせないように先回りして事を進めたり、なんでも解説してあげるくせがついているだめだと思います。
「先生」と「ガイド」のように、
一見似ているようで異なるもう一つの仕事は、「通訳」と「ガイド」。
「通訳」は、あくまでも黒子に徹してお客さんの言うことを聞き、それを別の言語に返還する仕事ですが、「ガイド」は頭の中にある知識を自分の言葉で表現し話す仕事。黒子になっていてはダメで、エンターテイナーとなり、ツアーを率いていかなくてはなりません。
この2つの仕事は似ているように見えて、
先生とガイドよりも、もっとももっと正反対かもしれません
通訳のお仕事をさせていただくことも時々あるのですが、
やっぱりイマイチ黒子になりきれない私。
どうしても、自分のオリジナリティーが表に出てきてしまい、それを押さえるのにいつも苦労してしまいます。
やはり私は、上から下まで「ガイド」なのでした~。(笑)
それでも、
本業と違ったことをたまにするのも、普段の自分を違う視点から見ることが出来て、いい刺激となります。
これからも、いただくオファーは喜んでお受けすることにし、オプションを広くしておきたいと思います。
人生、何のきっかけで、どう転がっていくかわかりませんからね~。
- 関連記事
-
コメント
しえ
ごぶさたです。今月の20日からアイルランドへ行きますが、
そのときのガイドさんってなおこさんなのかな?
いずれにせよ、ダブリンには寄るはずなのでお会いできたらうれしいな。
東京のゴールデンウィーク、最終日は雨となりました。
ダブリンでも楽しい週末をお過ごしくださいね!
2007/05/06 URL 編集
naokoguide
ご一緒できて嬉しいです~。
よろしくお願いいたします!
2007/05/06 URL 編集