我が家の近くに「リアルト橋(Rialto Bridge)」と呼ばれる橋があります。有名なヴェネツィアのリアルト橋と同じ名だなあ、と思っていたら、なんと、本当にヴェネツィアの橋からその名が付けられたそう!
正式名は「ハーコート橋(Harcourt Bridge)」と言うそうですが、橋の形がヴェネツィアのものに似ているのでそう呼ばれるようになり、このエリアの地名も「リアルト(Rialto)」になりました。
ってことは、私、ダブリンのリトル・イタリーに住んでるってこと?素敵~♪🇮🇹

我がダブリンのリアルト橋。橋の下を路面電車が通ります

そしてこちらは本家本元、ヴェネツィアのリアルト橋。初めてヴェネツィアを訪れたとき、橋の上の露店で皮手袋を買った思い出がありますが、それってもう、30年近く前と気づいて愕然(写真は
Britannicaより© Mikhail Rulkov/Shutterstock.com)
橋の下のアーチが似ていると言えば似てるけど…。趣きはずい分違いますね。
今や路面電車が通る橋の下は「ドライ・カナール(dray canal=水なし運河)」と呼ばれ、かつては水をたたえた運河でした。その頃は、ゴンドラはなくともバージ(平底船)は行き来していたでしょうし、雰囲気も似ていたのでしょう。運河の名もヴェネツィアと同じ、グランド・カナール(Grand Canal=大運河)ですしね!
この橋のことを急に言い出したのは、一昨日に
ナショナル・ギャラリーのターナー展で、ターナーが描いた「リアルト橋の下を流れるグランド・カナール(The Grand Canal from below the Rialto Bridge)」という水彩画を見たから。(ヘンリー・ヴォーン遺贈展の方にあります)
絵を見て、うわ~我が家の近所!…とは思わなかったけれど(笑)、ちょっと錯覚しそうにはなりました。もちろん、ターナーが描いたのは水の都ヴェネツィアに決まってますが!
ちなみに、ほとんどのダブリンっ子は「Rialto」を「リアルト」でなく、「ライアルト」と発音します。ルアス(路面電車)の車内アナウンスも「ライアルト」。名前の由来を思うに「リアルト」が正しいと思うんですが、英語読みだと「ライアルト」になっちゃう。
こういう「R」から始まる地名は日本人には発音しにくく、タクシーで行き先を伝えるときなど、未だに何度か言い直す羽目になります。何度も言い直すうちに分かったことですが、「R」の音を正しく出そうとすると自然に「ライアルト」になる。と言うか、そう聞こえる音になっちゃう。
せっかくリトル・イタリーなのに、発音はやっぱり英語訛り😂

ヴェネツィアのリアルト橋に酷似したアングルはないか…と角度を変えてあれこれ撮ってみましたが、やっぱりダブリンはダブリン(笑)
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