ドキュメンタリー番組のリサーチの仕事で、とある資料を探して国立公文書館(
National Archives of Ireland, Dublin 8)へ。
ダブリンの公文書館を利用するのは初めて。しかも探し物が政府関係の機密文書とあって、まるでFBIにでもなったような気分で(!)前夜からドキドキワクワク。
首尾よく探せるかどうか心配でしたが、ベテラン司書の方の適切な助言のおかげで、膨大な目録の中からどうにかそれらしいものを発見。日光がさんさんと降り注ぐ南向きのリーディング・ルーム(閲覧室)で、静寂の中、全神経を集中させて目録をめくり続けるという作業はなかなか心地よく、思いがけず良い時間を過ごしました。
そう言えば、私、本や資料、図書館好きだったんだ!と思い出しました(笑)。

アイルランド国立公文書館の入り口。リーディング・ルームはこの5階、眺めが良く、ウィックロウの山が見晴らせました
ところで、公文書館のリーディング・ルームの利用には利用者カードが必要ですが、レセプション・エリアは自由に出入りできます。そこに、今年で没後100年となるアイルランド独立時代の英雄マイケル・コリンズ(Michael Collins、1890-1922)のダイアリーが展示されていました。
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The Diaries of Michael Collins, 1918-1922
没後100年の節目に遺族が公開、公文書館に貸与。1918年から、銃弾に倒れ帰らぬ人となった1922年までの、5冊5年間分が展示されています

全ページがデジタルで自由に閲覧可!
夏に公開のニュースを聞き、見に来なくては…と思っていたので、ちょうど良かった。ランチタイムに食い入るように見ていたら、スタッフの方が椅子を持ってきてくれました。親切ですね。
ダイアリーと言っても、日々の想いを綴った日記帳というのではなく、仕事やプライベートの予定が書きこまれたスケジュール帳。日々の予定を箇条書きにし、終えたものを斜線で消していっているところを見ると、軍のリーダーとしてはもちろん、財務大臣としても有能だったというコリンズの几帳面な人柄がうかがい知れます。
走り書きのような字で判読がなかなか難しいのですが、婚約者のキティー・キーナンの名前はなんとか見つけました。デートの予定も書き入れていたんですね。
公開時のニュースで、コリンズは歯医者に頻繁に行っていた、と報じられていたことを思い出し、「Dentist」の文字を探しましたが見つけられず。昔の人は字が達筆すぎる!(笑)
※マイケル・コリンズ関連の過去ブログ→
フォックスフォード・ウールンミルズと英雄マイケル・コリンズの復刻版ブランケット(2022年6月)
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