先週のある日、久しぶりに会う友人と仕事帰りにディナー。
ダブリンのシティセンターから車で15分程、リフィー川上流の高台にある、ライツ・アングラーズ・レスト(
Wright’s Anglers Rest, Dublin 20)というパブ・レストランで、おいしく楽しいひとときを過ごしました。

住所はダブリン市内なのに、すっかり田舎の風情。2人とも車で移動していたので、あえてシティセンターを避け、駐車場のある郊外のレストランをチョイス
この辺りは「ストロベリー・ベッズ(Strawberry Beds=イチゴの苗床)」という可愛らしい地名で知られるエリアで、名前のとおり、かつてはイチゴ栽培が行われていたそう。
路上のイチゴ売りが名物で、獲れたてイチゴをキャベツの葉にのせて、クリームを添えて売っていたのだとか。古き良き時代の風物詩、今もあったらいいのに!
アングラーズ・レストは1865年創業という歴史あるお店で、はじめはホテルとしてオープンしたそう。当時ここはダブリンから西へ抜ける主要な道路沿いで、馬車で旅する人たちが立ち寄ったほか、ダブリンっ子のハネムーンのメッカでもあったそうです。
店のホームページによると、独立戦争の指揮をとった英雄マイケル・コリンズが、暗殺者リストを渡すためにダブリン城(当時はイギリス総督府)のスパイと密会していたのがこのパブだったとか。

夕方6時頃、私たちが食事を始めた頃はガラガラだった店内ですが、この後みるみるうちに満席に。お子さん連れの家族や、誕生日を祝うグループなど、平日とは思えないようなにぎわいに…
アングラーズ・レスト(釣り人の休憩所)の名から連想されるように、昔から魚料理をウリにしていたとのことですが、1999年にライツ(Wright's)という市内各所でレストランを経営する魚屋の傘下に入ってからというもの、シーフードが美味しいレストランとしてより認識されるようになりました。(ライツはダブリン空港内にも食材店がありますね)
かつて私はここのホット・シーフード・サラダ(調理した温かい魚介を冷たいサラダの上に盛り付けたディッシュ)の大ファンで、来るといつもそれを注文していたのですが、いつの頃からかメニューが変わり、なくなってしまいました。
それからは、ここで食べるのはいつもフィッシュ・パイ。アイルランドではよくあるメニューですが、ここのものが特においしい♪

パイと言ってもパイ生地ではなく、マッシュポテトをかぶせてオーブン焼きするのがポテト王国アイルランド流!
ライツはサーモンで有名になった魚屋だからでしょうか、ほかの店のフィッシュ・パイに比べ、とくにサーモンがゴロゴロ入っている気が。味付けもクリーミーすぎないので、このボリュームをペロリ完食してももたれません。付け合わせの、酸味の強いドレッシングのかかったサラダも口直しにぴったり。
友人のハドックのフィッシュ・アンド・チップスも、巨大かつ新鮮でとてもおいしかったそうです。

こちらはデザートのブレッド・アンド・バター・プディング。昔ながらの家庭の味ですが、今どきのおしゃれなレストランやカフェでは絶命危惧種になりつつあるので、見つけたら必ず食べるべし!
この日は前菜はいただかなかったのですが、実はこのレストラン、前菜にこそ凝ったシーフード料理が多いんです。
参考までに、以前に来た時にいただいたお料理を。

カニ爪とエビ、ピリ辛&ガーリック風味。ハーブがどっさり(2019年8月)

カニ爪のサラダ仕立て。上にのっている赤紫色は、ピクルス風にしたニンジンとリンゴでした(2020年7月撮影)
そのほか、シーフード・チャウダーや、ウェスト・コーク産ムール貝などもあり。いずれも食べたことがありますが美味しかったです。
メイン・ディッシュにはステーキもあるので、前菜とメインをサーフ&ターフにするのもいいですね。
あ~、食欲の秋ですね~♪
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