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コリン・ファレル出演、タイ洞窟での救出劇を映画化『13人の命』

2018年6月にタイ北部で地元のサッカー少年とコーチの計13人が洞窟に閉じ込められ、大がかりな救出活動が行われたことを覚えていますでしょうか。
少年たちの遭難から発見、困難を極めた救出まで、全世界がかたづを飲んで見守ったあの事故。元僧侶だったという20代のコーチの指導で瞑想しながら救助を待っていた健気な少年たちの姿に驚愕したものです。

この事故の一連の救出劇が映画化され、『13人の命(Thirteen Lives)』のタイトルで8月5日よりAmazon Prime Videoで配信されていると知り視聴しました。
熟練したダイバーたちでも困難を極めたという命がけの潜水救出シーンがリアルに再現されているのですが、アクションばかりでなく、ダイバーたちの苦悩や葛藤といった複雑な胸のうちが言葉少なに伝えられているのが良かった。
洞窟内の水を抜くボランティアたちの奮闘ぶりや、プライドや保身を徐々に投げうってダイバーたちに信頼を寄せていく政府や軍の指導者たちの様子など、救助までの全18日間が壮大なヒューマンドラマとして描かれていました。

thirteenlivesmovie
アカデミー賞受賞歴もあるロン・ハワード監督の作。アイルランドでも日本でも劇場公開はなくAmazon Prime Video独占配信

洞窟ダイバーとはいったいどう人たちなのかということも、この作品を見てよく分かりました。普段は消防士、ITエンジニア、麻酔科医、電気技師…と普通の仕事をして暮らしている人たち。洞窟探検やダイビングは趣味だけど、人の命を救うことの出来る特殊技能でもあり、救済支援の要請があれば世界中どこへでも駆けつけるという影のヒーローのような人たちなのだと知りました。

主演の一人がアイルランドを代表するダブリン出身の俳優コリン・ファレル(Colin Farrell)であることにも注目。洞窟内で少年たちを発見するイギリス人ダイバー、ジョン・ヴォランセンさん役で実にいい演技をしています。
かれこれ20年程前、アイルランドで行われたスペシャル・オリンピックスを題材としたドキュメンタリー映画の撮影コーディネートをした際、イベントのプロモーターの一人として会場に来ていたコリン・ファレルにインタビューをしたことがあります。まだ20代だったコリンはやんちゃな盛りで、あまり真面目にインタビューに答えてくれなかった(笑)。
あの頃に比べると浮ついた噂もすっかりなくなり、演技派のいい俳優さんになったものです。近年は自身のドラック中毒からのリハビリ体験や、お子さんの知的障害を公けにして同じ悩みを抱える人たちを励まし、チャリティー活動にも熱心。この映画の撮影中にはフルマラソンにも出場したそうで、若かりし日の不良っぽいイメージとはずい分変わりましたね(笑)。

何かのインタビューで見ましたが、ダイバー役の俳優さんたちはみな数ヶ月前から演じる本人とZoomで交流して、話し方や癖を身につけたそう。コリンが演じたダイバーのジョンさんの写真や映像を見ると、メガネもかけているし、映画の中のコリンと確かによく似ていました!

ちなみに普段のコリン・ファレルはアイルランド訛り。(それほど強烈ではないけれどダブリン訛り)
昨晩は日本語吹き替えで観てしまったので、イギリス人を演じるコリンがちゃんとイギリス訛りでしゃべっているのか確かめたくて、今日はもう一度、今度は英語で視聴。さすが俳優さんですね、しっかりイングリッシュ・アクセントでした。



コリン・ファレルもインタビューで言っていましたが、洞窟の潜水シーンの撮影はかなり過酷だったそうです。
確かに見ているだけでもドキドキしましたし、私も経験がありますが、暗い水の中ってオープン・シーだとしても閉塞感があるのに、暗い上に狭い洞窟内を泳いで進むなんて想像するだけでパニックになりそう…。
おまけに昨晩は外は大雨で、ザーザーと音がする中で観ていたら、ああ、洞窟内の水があふれちゃう~とすっかり救出メンバーの一員になったような気分に…笑。

そういえば、あのときにタイに駆けつけたダイバーの中にアイルランド在住のダイバーがいたはず…と思い出して調べてみると、クレア県エニス(Ennis, Co. Clare)在住のジム・ウォ二ー(Jim Warny)さんで、コーチを救出した方でした。(ベルギー国籍の方ですが、アイルランドのメディアはアイルランド人と報じていました)
でも、ジムさんのことはこの映画ではまったく触れられておらず、製作・公開済みのドキュメンタリー映画『THE CAVE サッカー少年救出までの18日間(The Cave)』(2019)にご本人が本人役で主演していたことを知りました。
ジムさんのインタビューによると、あの事故の大救出劇のあと多くのメディアから引き合いがあり、当然ハリウッドからも話があったそうですが、ジムさんはそちらではなく、アイルランド人のお父さんを持つタイ在住のトム・ウィラー監督に賛同し、彼が製作した上記ドキュメンタリーに出演することに決めたのだそうです。
そのため、おそらく大人の事情により『13人の命』にはジムさんは出てこないのでしょうね。
※参照→Elite cave Diver Jim Warny who rescued 12 Thai boys from a cave(YouTube)

このドキュメンタリー映画は再編集され、『Cave Rescue』と改題されて9月よりNetflixで配信されるそう。(Netflixの邦題は不明)
本人が本人役で出演するってなんだかサーフィン映画みたい。そちらも楽しみです♪
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コメント

Mkwaju

コリン・ファレルを見れなかった
コリン・ファレルのアイルランドでの人気には驚いたことがあります。

2005年の1月の6日か7日だったと憶えていますが、夜はやくにオコネル通りを北から歩いてきてグレシャムホテルに近づいてきたとき、ホテル南側の映画館の前にけっこう大きな舞台が設えてあって多くの人たちが集まっていました。何だろうと聞いてみるとコリン・ファレルが来るのを楽しみに待っているとのこと。何かの映画のプロモーションの一環だったのかな。私たちは予定があったので待つ時間がなく、コリン・ファレルの挨拶を聞けなかったのが残念でした。

naokoguide

Re: コリン・ファレルを見れなかった
Mkwajuさん、こんにちは。
そうだったんですね、コリン・ファレルと至近距離に(笑)。オコンネル通りのSAVOYですね、スターが来てプレミアを行う映画館。
ダブリン出身のハリウッドスターですから、地元ではそれなりの人気。彼ももう40代、渋い俳優さんになったなあ、と感慨深いです。
非公開コメント

naokoguide

アイルランド公認ナショナル・ツアーガイド。長野県上田市出身、2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。

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