何を思ったのかしばらく前からジップラインを体験してみたくて、行きたい、行きたい!と周囲に言い続けた結果、僕も、私も…と賛同してくれた友人たちと総勢5名でキャッスルコーマー・ディスカバリー・パーク(
Castlecomer Discovery Park, Co. Kilkenny)へ。
ダブリンから車で1時間半ほどの屋外アクティビティー施設で、アイルランドいち長い300mのジップラインがあるという場所。キャッスルコーマーと言えばかつての炭鉱の町であり、80エーカーに及ぶ敷地は豊かな森と湖が広がる炭鉱経営でうるおった貴族の屋敷跡地です。
(先月北アイルランドに700mのジップラインがオープンしたため、アイルランド「島」いち長い、ではなく、アイルランド「共和国」いち長い、になってしまいました)

1969年に炭鉱が閉鎖し、その後の地域活性化プロジェクトの一環として開かれた森林公園。2007年にディスカバリー・パークがオープン、ノン・プロフィットの社会事業として運営されているそう。子どもから大人まで楽しめる各種アクティビティーが敷地内に点在しています
私たちは「ジップライン&オクタゴン・ハイ・ロープ」のコンビ・チケットを予約購入。
ビジターセンターで受け付けをして、森の中を10分ほど歩いて到着すると、係の人たちが高いところに張られたロープをまるでサルのようにひょいひょい伝って点検している最中でした。

オクタゴン(8角形)型に作られた難易度高めの遊具…といったところでしょうか。若干の不安を持って見上げる私たち…
ヘルメットとハーネスを身に着け、命綱の先端フックをワイヤーに引っかけて固定しながら進むのですが、まあ、高いわ、足元がグラグラするわで、結構コワイ。ターザンみたいにロープに吊り下がって体重移動しなければならない箇所もあり、途中から楽しいのか何なのかよくわからなくなってきました・笑。

気分はサル🐒か関電工…

宙を歩く私たち、こうして見ると不思議な光景(ミツコさん撮影)

サーカスに入るには程遠いけど、なんとか落ちずに綱渡り中(ミワさん撮影)
オクタゴンでひとしきり遊んだあとは、いよいよジップラインです。5人のうち私が先発に指名されてしまい、えぇ~、コワイ~とびびりながら、ジャンブ台のようなプラットフォームから緑の森に飛び込みました!

高さ35m、眼下は湖。まるで緑の海を飛んでいるかのような気分で、300mのジャーニーを楽しみました!(タクミさん撮影)

終了後は鳥になりました(笑)
正直言うと要領がよくわかっておらず、はじめの数秒は無駄にしてしまいました。ロープに吊られているんだからお尻を落として身を任せればよかったのですが、スタートの時に命綱を握るよう言われたため、そのまま握り続けていたのがいけなかった。手が痛い~と耐えられなくなってお尻がストン!と落ち、なんだ、手を放しても良かったんだ、と気がついてリラックスしたときには、すでに300メートルのジャーニーの半分ほどが終わっていました…。
もう一度やる?というような話にもなったけれど、アドレナリンを大放出したせいかどっと疲れが。また日をあらためて再訪することに。
アクティビティーのあとは、森を歩いてランチして、ビジターセンター内の炭鉱博物館を見学しました。

フェアリー&エルフの村

森にはブルーベルがいっぱい。おしべの色や花の付き方・形、香りからおそらく在来種。関連過去ブログ→
3種のブルーベル見分け方、ボタニック・ガーデンズにて、
ブルーベル・ウォーク、キリントーマスの森にて、
新緑とブルーベル、ムーア・アビーの森(2021年5月)

ビジターセンター付近には、かつてキャッスルコーマーの炭鉱で働いた人々の貴重な写真がディスプレイされています

炭鉱博物館は1600年代に始まる炭鉱の歴史のほか、古代からの地質学についての詳細な展示あり。写真は1865年に炭鉱夫が発見した両生類の化石のレプリカ(本物はトリニティーカレッジ所蔵)。当時はダーウィンの『種の起源』(1869年)が発表されて間もない頃で、生物の進化論を信じない人がほとんどだったそう

炭鉱夫になってみました
危険と常に隣り合わせだった炭鉱時代に比べ、あえてスリルを感じるためにアクティビティーをしようだなんて、良い時代になったものです。
昔は日々の暮らしを営むだけでアドレナリン大放出だったのだろうなあ…などと、先人の苦労にあらためて敬意の念を抱いたのでした。

帰りがけにビジターセンター前にてアイリッシュウルフハウンドに遭遇。世界いち体高の高いアイルランド原産の大型犬です。ウルフハウンドの名の通り、オオカミに唯一対抗できる番犬としてかつては農場で飼われていました。18世紀にオオカミが絶滅し頭数が減少、現在はアイルランドでも見ることが少なくなりました
- 関連記事
-
コメント