昨年12月にアイルランド政府産業開発庁(IDA)と中小機構が共催したオンライン・セミナー、「アイルランドの現状と展望~製造業の観点から見たアイルランドの仕事の未来~」がアーカイブ配信されたので視聴。
中小企業誘致のためのセミナーですが、一般向けとしても分かりやすい内容。アイルランド経済を支える外国企業進出の実情を理解するのに役立つ情報が満載でしたので、自分の覚えのためにも公開動画をこちらに挙げさせていただきますね。
ご興味のある方は、ぜひ。
法人税が安く(12.5%)、EU唯一の英語圏であるアイルランドは外国企業の投資先として人気。1990年代後半に始まるアイルランドの経済成長は、こうした外資の誘致により支えられてきました。
教育水準が高く(大卒率ヨーロッパいち)、近隣のEU諸国から他言語を操る人材を集められることも強みで、人口の半数がITに強い35歳以下。ICT関連、製薬・医療機器の製造会社が多く進出しています。
現在1650の外国企業がアイルランドに進出しているとのことですが、こうして見ると、その実績はなかなかのものです。
【アイルランドの外国直接投資誘致の実績】(以下、投資企業数。セミナー資料より)
・世界のICT企業、上位10社のうち9社 →ICTサービス輸出額は世界トップ
・世界のオートメーション企業、上位10社のうち7社
・世界の製薬企業、上位10社すべて →120社が投資
・世界のインターネット企業、上位10社すべて
・世界の金融機関の50%
・世界の医療機器企業、上位15社のうち14社
ICT関連はコロナ禍でもリモートワークが可能で、医療機器・製薬はより必要とされるので、いずれもパンデミックの弊害を受けにくく、コロナ禍でもアイルランド経済が全般的に落ち込むことがなかったのはそれも理由でしょう。
世界で使用されている人口呼吸器の半数以上、コンタクトレンズの3分の一がアイルランドで製造されている…なんて知られざる統計も興味深く、今後のガイディングのための情報収集にもなりました。
IDAさん&中小機構さん、貴重な情報をシェアしてくださりありがとうございます。

リフィー川沿いに広がるダブリンの街並み。このところ不安定な天気が続くダブリンですが、今日は夕方からきれいな青空となりました
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