お天気最高のゴールデンウィーク後半。新緑と花いっぱいの信州で、実家を拠点に近場で楽しんでいます。
そう言えば近くにニューグレンジ(Newgrange, Co. Meath, Ireland)みたいな古墳があったはず…と思い出し、見に行ってきました。

その名も、
いにしえの丘公園
直径15m、高さ3m、石室の奥行7mの
他田塚(おさだづか)古墳。古墳時代後期(6~7世紀)の豪族の墓とのこと
ニューグレンジは紀元前3200年建設、大きさは直径約80m、高さ約12m、石室の奥行24m。それに比べたらずっと新しく小型ですが、通路の奥に玄室があり、全体が盛り土でおおわれているという点ではニューグレンジと同じ「羨道墳(せんどふん)」のカタチです。
日本では、古墳時代後期に作られたこのタイプの古墳を「横穴式石室」と呼ぶようですね。代表的なものとしては、奈良の丸山古墳でしょうか。
他田塚古墳は塩田平に残る約40基の「下之郷古墳群」の代表格で、1972年に発掘調査が行われ、人骨、馬具、武器や装身具などが多数発見されたそう。
ちなみにニューグレンジもブルー・ナ・ボーニャ(Bru na Boinne)一帯に発見されている約40基の古墳のひとつであり、発掘調査も1962~1975年と同じ頃でした。

ゴールデンウィークだというのにわざわざ見物に来る人もない静かな園内。ほかに4基ほどの古墳があり、このように上に登って塩田平が見晴らせるものの

満開のハナミズキには大量の蜂がブンブン

山ツツジも咲き始めました
道の向こう側には、上田の街より移築された旧宣教師館があります。1904年、カナダ・メソジスト教会の婦人宣教師の住宅として建てられた「アーリー・アメリカン様式」の洋館だそう。

カナダ・メソジスト教会の婦人宣教師と言えば、『赤毛のアン』の翻訳者・村岡花子さんが学んだ東洋英和女学院を創立した婦人宣教師がそうでした。ちゃんと調べればこことも関係があるかも

開いていた窓から内部をのぞき見

裏手の散策路には一面のバターカップス(キンポウゲ)が。私が30余年にわたり所属する『赤毛のアン』の会の名は「バターカップス」と言います♪←【5/13訂正】この花はクサノオウとのこと。Yamaさんよりご指摘いただきました、ありがとうございます(バターカップスと思うなんて個人的には嬉しい間違い♪)
上田市の南西に広がる塩田平は「信州の鎌倉」と呼ばれ、史跡や寺社が密集するエリア。2020年に日本遺産に指定され、生島足島神社、前山寺、常楽寺…といった神社仏閣には遠方からもそこそこの人出があるようですが、この古墳周辺はひっそり…。
この日、出かけたついでに周辺を周ってみましたが、有名どころの神社やお寺はいずれも「学校の遠足で行ったことがあるからいいよね」ということになり(笑)、ちょっとマイナーな塩田平めぐりを楽しみました。

いにしえの丘公園近くにはりんご畑がいっぱい。ちょっと脇道を入ると、山をバックに一面の果樹園を見晴らすことが出来ます。右側がりんご、左側がぶどう(
東山観光農園周辺)

何度見ても可愛い、りんごの花🍎

こちらは
鴻之巣。大昔、この辺りが海だった頃に海底に堆積した礫岩と砂岩の地層が、その後長い時間をかけて隆起して押し曲げられて出来たという珍しい景観。幼稚園の遠足で来た覚えが…

展望所へのハイキング道は新緑がきれい(新緑の中に私が隠れています・笑)。ちなみに頑張って登りつめた展望所からは鴻之巣はまったく見えないという、不思議なハイキング道でした

前山寺近くにて。ただの溜池ですが、塩田平らしいきれいな景色。この辺りは昔から雨が少なく、農業用の溜池が多くあります
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