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体験型ウィスキー蒸留所ロー・アンド・コーと、ナシの木

近年、アイルランド各地に新しいウィスキー蒸留所が次々オープンし、かつてダブリンだけで40近い蒸留所がひしめき合っていたというウィスキー黄金時代の19世紀を追随するかのような勢い。
過去7年でダブリンのシティセンターには見学可能なウィスキー蒸留所が1か所から5か所に増え、いちばん新しいのが2019年オープンのロー・アンド・コー蒸留所(Roe & Co Distillery, Thomas Street, Dublin 8)。オープン後ほどなくしてパンデミックとなり行くチャンスを逃していましたが、昨日、観光プロモーションのためにご招待いただき視察してきました。

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1988年までの約半世紀の間、ギネス社の発電所だった建物をウィスキー蒸留所に改装。有名なギネスのセント・ジェームズ・ゲートの向かいにあり、ギネスと同じくディアジオ社の傘下にあります

通常、ウィスキー蒸留所と言えば、説明を聞きながら製造過程を追う見学ツアー&試飲が定番ですが、こちらでは受け身の「見学」ツアーはやっておらず、ウィスキーをブレンドしたり、カクテルを作ったりする「体験」型ワークショップのみ。
「テイスト・オヴ・アイルランド」という食事にウィスキーを合わせて楽しむワークショップも今月末から予定されていて、今やウィスキーを食やライフスタイルに取り入れて楽しむ時代なんですね。

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伝統的なポットスティル式の蒸留窯は、ガラス張りでどこからも見えるように

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通路の床が一部ガラス張りになっていて、発酵用の大樽が足元にすけてのぞけます

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こちらがブレンディングやカクテルメイキングのワークショップを行う部屋。間もなくやって来るグループさんのための準備がしてありました

実はロー・アンド・コーも、2015年オープンのティーリング・ウィスキー同様、時を経てリニューアルオープンされた蒸留所と言って良いでしょう。
もともとの創業は1757年で、現在とほぼ同じ場所にありました。(その2年後、ほぼ真向いにギネス創業)
1926年に営業停止し建物は取り壊されましたが、当時の風車の建物は今もあり、セント・パトリックス・タワー(Saint Patrick's Tower)としてダブリン市民に愛されています。
青空にセント・パトリックス・タワー(2019年3月)

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蒸留所の窓から見える、ペパーミント色の屋根のタワー。ちなみにタワーとウィスキー・ボトルに挟まれたベージュ色の建物は、私が通っているギネス社の会員制プール!(ギネスもローも我が家から徒歩圏内なんです)

蒸留所内のバーでは各種ウィスキーはもちろん、ロー・アンド・コーのウリである自家製カクテルが飲めます。

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昨年限定販売され話題になった「ジャパニーズ・杉(Japanese Sugi)」という日本の杉のフレーバーのウィスキーを。ロー・アンド・コーのウィスキーはバーボンの樽で熟成させるなど「木」の風味が強いものが多いですが(アイリッシュ・ウィスキーのいちばんの市場であるアメリカではそういうのが好まれるらしい)、これは本当に杉の味(?)と匂いがプンプンしました。喉ごしはアイリッシュ・ウィスキーらしくとってもスムーズ

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このバーにはキッチンがないので、食事は月または季節替わりで外のガーデン・エリアに出るフード・ヴァンで(→D 8TE)。昨日は特別にバーに運んでくださったものと思われます。ホット・スモークサーモンのフュージョン風おつまみ、あらためて食べに来たいほど美味しかったです♪

こちらの蒸留所の歴史やオープンのいきさつについてのだいたいの話は仕事柄知っていましたが、昨日訪れて初めて知ったことがありました。
18世紀の創業時から残っているものがセント・パトリックス・タワーのほかにもうひとつあり、それはナシの木。ロー・アンド・コーのブランド・イメージとなっていて、こんなカクテルも。

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カクテルの蓋付きグラスがナシ型!🍐🍐🍐ピニャコラーダ風のウィスキー・カクテルで、甘すぎず、すっきり&フルーティで美味しかったです。ちなみにグラスやボトルに描かれているブランド・マークも、枝を広げたナシの木をイメージしたものですね

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ショップにはウィスキーのほかさまざまなグッズあり。セント・パトリックス・タワーとナシの木をデザインしたウォーターボトル、ノートなど。このペパーミント色は、タワーの屋根の色です(銅が年月を経て酸化した色)

そのほか、各ウィスキー・ボトルの底にはナシの実型のくぼみが付けられているというこだわりも!

このナシの木は、セント・パトリックス・タワーのふもとにあります。桜のような真っ白い花の咲く木があるけれど、なんの木かなあ、とは思っていたんですよね...。
蒸留所視察から一夜明け、気になったのであらためて見に行ってきました。

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ウォーターボトルに描かれている景色はコレ!アイルランド最古のナシの木だそう

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花はかなり散ってしまっていましたが、まだまだきれい。ナシの花と言えば、中国西域のウルムチの町へ行った時に町中がこの花でいっぱいだったことを思い出します。かれこれ25年以上も前のことなのに、白い花びらが雪のように風に舞っていた光景が、そよ風の感触と共に鮮明に記憶に焼き付いています。添乗員になりたての頃の春だったなあ…

少なくとも樹齢260年のナシの木。今も実がなるのでしょうか。これから秋に向けて観察する楽しみが増えました!🍐
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naokoguide

アイルランド公認ナショナル・ツアーガイド。長野県上田市出身、2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、アイススケート、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。

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