準備期間2ヶ月、氷に無縁のアイルランドの限られた施設でなんとか練習を積んで臨んだ、フィンランドの湖上のスケート大会、アイス・マラソン(
Finland Ice Marathon)。一体どうなることやら…と思いましたが、おかげ様で無事に24キロを完走(完滑?)することが出来ました!

前日の雪が嘘のような美しい青空に、まるでオリンピックのごとく万国旗が。たった2人の日本人参加者のために掲げてくださった日の丸を背に、完「滑」メダルを手に記念撮影。イェ~イ!
何しろこういったスケート・レースに参加するのは初めてで、いったい自分がどのくらいのスピードで、どのくらいの時間滑り続けるのかまったく検討がつかず。ペース配分もよくわからないので、追い風のところでは思い切りスピードを出し、向かい風のところは人の後ろについて風をよけながらペースを落として休んだりして、なんとなく調節。(適当・笑)
今年は氷の張りがイマイチとのことで、8キロや12キロの長い周回コースは使えず、大会は4キロのコースで行われました。
おそらく夜通し整氷してくださったのでしょう、雪まみれになっていた前日から見違えるように氷上がツルツルに。
私の出走時には200キロ、100キロ、50キロの部がすでにスタートしていたので、ブレイドの轍が深く刻まれ、割れ目や巨大な水たまりが出来ているところも。でも、それも天然の氷の醍醐味。子供の頃の田んぼスケートもそんな感じでしたから、障害物レースか何かのようで変化があって面白かったです。

200キロは朝7時、日の出前のスタート。皆さんさすがの滑りとスピードですが、上位のスケーターでも約8時間滑り続けるのだからスゴイ…!
我らが「ダブリン・ジャイアンツ」のチームメイト、ヤマダさんは50キロの部に出場。私より1時間早いスタートだったので、最初の何周かは応援出来ました。初めのうちは日本語で「ヤマダさ~ん、ガンバレ~」と黄色い声をあげていたのですが、たった2名の日本代表(←予選会なし・笑)であることを周囲にアピールしたくて、ジャパ~ン!とかけ声を変えました(笑)。

こちらはレース中の私。背後から私を見つけたヤマダさんがご自身もレース中なのに撮影していてくれて、その気遣いに涙ちょちょ切れました😢。まるでフィンランドの国旗さながらのブルーと白の世界!🇫🇮🇫🇮🇫🇮
それにしても、レース中に私ほど転んだ人はいなかったのではないかと思います。(笑)
ブレイドの轍にはまり転倒、スピードが出過ぎてビビッて転倒、ついには水たまりでも転倒。「絶対にここで転びたくないっ!」って思ったその瞬間にばっちゃ~ん!と転び全身ずぶぬれになったときには、まるでコントみたい、と可笑しくて、自分でも笑ってしまいました。その後、滑っているうちにぬれたところがどんどん凍ってきて、帽子、髪、ネックウォーマーがしゃりしゃりと氷まみれになり冷たいのなんのって…(笑)。
係員の方に「いいか、泳がないで滑るんだぞ!」と言われてしまいましたが、氷上にあってもやはりスイマー&サーファーの血が騒いだのでしょうか(笑)。
そんなこんなで、正式なレースながらも和気あいあいとしたムードの中、楽しく滑らせていただきました。
最終タイムは1時間42分26秒の自己ベスト。初めてだから当然、自己ベストです(笑)。出場者は8~9割がフィンランド人で、そのほかはオランダ人、カナダ人…といずれもスケート強豪国の人ばかりだったので、私がビリかも…と思っていましたが、24キロ女子の部の参加者25人中、思いがけず12位(25人中)でした。嬉しい♪

完走者メダルが木製でステキ。クオピオの名所ブイヨ・タワーと森林、アイス・マラソンのロゴ入り

朝7時にスタートして午後3時過ぎ、約8時間滑り続けた200キロレースの上位3名がゴールして表彰式。1位はオランダ人の方でした、さすが『銀のスケート』の国の人!(過去ブログ参照→
『銀のスケート』とスケート大会)
このアイス・マラソンは今回が38回目という歴史ある大会ですが、過去2年はコロナ禍で中止されていました。
今年もオミクロン株の流行でいっときは開催が危ぶまれ、ほんの2週間ほど前にフィンランド政府の制限が緩和されてギリギリセーフで開催が決定。私には大盛況に見えましたが、例年に比べると参加者は3分の1減、とくに海外からの出場者は少なかったようです。
ここまでの苦労をねぎらい、2年ぶりの大会開催を祝うかのような青空に、関係者の皆さんはもちろん常連の出場者の方々も感無量だったことでしょう。
私たち「ダブリンからやってきた日本人」という、おそらく本大会の歴史上、異色であろう顔ぶれを皆さん温かく歓迎してくださいました。それが嬉しくて、大空にはためく日の丸を見つけたときの感激は言葉には言い表せないほどでした。
来年も必ず来ます!と関係者の方々に約束して、楽しかった思い出を胸に本日ダブリンに戻りました。
もしも私が調子に乗って、来年は100キロの部に出場します!とか何とか言い出したら、どうぞ皆さん、速やかに止めてくださいね。😆
滞在中に体験した湖畔のサウナや、クオピオの珍味、そして可笑しくて嬉しかった大会後日談…については、またおいおいご紹介させて下さい。

大会前夜には「ムーンライド・スケート」というイベントもあり。コースに沿って松明が灯され、幻想的な雪景色の中を滑りました
- 関連記事
-
コメント
Reico
2022/02/28 URL 編集
naokoguide
初めてなのでどんなタイムでも自己ベスト😆
お天気は前日が雪とみぞれだっただけに、夢のようでした!
2022/02/28 URL 編集