アカデミー賞7部門にノミネートされた話題作ですが、それ以上に私の関心は、タイトルが示すとおり舞台&ロケ地が北アイルランドの首都ベルファーストであるということ。 監督はじめ主要キャストのほとんどが北アイルランド(もしくはアイルランド)出身者で固められ、サウンドトラックもベルファーストが誇る世界的ミュージシャン、ヴァン・モリソンの往年のヒットソングの数々。(主題歌「Down to Joy」は書き下ろしのようですね) 過去20数年にわたり、仕事でもプライベートでも数えきれないほど訪れ、変化してく様子を見てきた馴染みの街ベルファーストがどんなふうに描かれているのかが楽しみでした。
バディ少年の体験はケネス・ブラナー(Kenneth Branagh)監督自身のもので、当時ブラナー監督が住んでいた北ベルファーストのタイガーズ・ベイ(Tigers Bay, near Shore Road, Belfast)が物語の舞台と思われます。 タイガーズ・ベイと言えば、北アイルランド紛争の歴史においては、泣く子も黙る過激なロイヤリストのエリア。隣接するリパブリカンのエリアと抗争が絶えなかった地域ですが、紛争が激化する以前は、プロテスタント系、カトリック系の住民が入り混じって平和に暮らしていたんですよね。物語の時代背景が、紛争が始まり街が変化していくまさにその過渡期であることも興味深かったです。
コメント
Wada
公開された時は観れませんでしたが、今夜アマゾン・プライムで観ることができました。
北アイルランド紛争を時代背景としていますが、悲惨な闘争ばかりではない市民の暮らしが描かれていて良かったです。ベルファーストの街はこれまで通り過ぎるばかりでしたが、次回アイルランドを訪れた時は、少し時間をかけて歩きたいと思いました。日本に居るとアイルランド共和国と北アイルランドとの関係性が分からないことが多いのですが、直子さんのブログを参考にして、理解を深めたいと思います。
2023/01/05 URL 編集
naokoguide
いいですよね~、「ベルファスト」。
北アイルランド紛争への理解も深まるし、何よりベルファーストという街の魅力や人情が伝わりますよね。音楽もいいし。もう一度観たくなりました。
北アイルランド事情について、ブログ記事を参考にしていただけて嬉しいです。私自身もこうして書くことで知識を整理し、再び見返して記憶をリフレッシュしたりしています。
2023/01/06 URL 編集