
ダブリン、アヴィヴァ・スタジアム(
AVIVA Stadium, Dublin 4)に日の丸が舞う!
いや~、昨日のアイルランド、強かったですね!
ダブリン、アヴィヴァ・スタジアム(AVIVA Stadium)で行われた、ラグビー・オータムネーションズシリーズの日本VSアイルランド戦。
はるばる来てくださった日本代表の皆さんには本当に残念な結果でしたが、昨日は100%風向きがアイルランド・バウンド、完璧な「アイリッシュ・デー」でした。最終スコアは60-5、日本刀をたずさえて(試合後にジョニーの100キャップ記念にプレゼントしてた!)敵陣に挑んだブレイブブロッサムズでしたが、あえなくサクラ散る…😢。
風の強い日で、実際の風向きまでアイルランドに追い風だったことも、なんだか象徴的に思われました。(そして後半、日本に追い風…となったら、とたんに風が弱まった~!)

日本代表は今や当地でも人気チームのひとつ。球場近くでは両チームの色やモチーフを組み合わせたこんなグッズも売られていました🌸☘
前回7月3日の日本VSアイルランド戦は、コロナ禍の制限が段階的に緩和され始め、無観客だったスタジアムに5%(約2500人)上限で観客が入れるようになった最初の試合でした。
あれから4ヶ月が経ち、ワクチン接種率が93%に達したアイルランドでは、屋外でのスポーツ観戦は今や完全緩和。スタジアムが全席収容可になって初のAVIVAでの試合が昨日の日本戦でした。
戻ってきたファンたちで埋め尽くされたスタジアムは、歓喜と笑顔ではち切れんばかり!

在住の日本人も多く応援に駆けつけ、コロナ禍でなかなか会えずにいた遠方の友人知人にも複数会うことが出来ました。一緒に日の丸をふって応援したヤマダさん、ワカコさんと一緒に
いや~、年に2回もアヴィヴァで「君が代」とアイルランド国歌、及びラグビー・アンセムの「アイルランズ・コール」を歌わせていただけるとは。
試合前後にはティン・リジーやU2のナンバーが流れ、選手入場の際の大トーチの火が燃える演出も復活。マイケル・D・ヒギンズ大統領も、グランドには降りていらっしゃらずに客席側でソーシャルディスタンスを保っておられたものの、再び姿を見せてくださっていました。
そういえば、「君が代」斉唱中に、日本のユニフォームに身を包んだ謎の69番が田村選手の横にいたそうですね。自称コメディアンの男性で、世界各地のビッグゲームに現れるプチお騒がせな人らしいです。
私のシートからは遠すぎて気づかず、TVで観戦していた友人に教えられて知ったのですが、後ほど録画を見て確認したところ、田村選手が「あれ?」って表情で一瞬チラ見しつつ、でも動じず歌い続けていたので、さすが!って思いました(笑)。
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Tiresome Banter Merchant Jarvo 69 Crashes Aviva Anthems (Balls,ie)
さて、試合の方はすでにメディアで報じられているとおり、最初から最後まで完全なるアイルランド優勢でした。
もうちょっと接戦になることを期待していましたが、部分的に接戦めくこともまったくなくて、日本が目覚めていなかったのか、アイルランドが絶好調だったのか。近年こんなに軽快かつスピード感があり、ミスの少ないアイルランドは見たことないかも!ってくらい、小気味良い試合運びでした。
序盤から、ジェイムズ・ロウ君の軽快なトライ。かな~り間接的ですが、
先週彼のバーガーを食して士気を高めた私も、1000万分の一くらいあのトライに貢献したかも~(←ない、ない😂)と、勝手に大興奮。
立ち上がって大歓声を送りました、手には日の丸をたずさえたまま(笑)。
そんなわけで、終始、アイルランドのグッド・プレイに反応し、アンドリュー・コンウェイがハットトリックを、ギブソンパークが、ジョニーが、アキが、リングローズが、そして最後はD.J.チャーチことキアン・ヒーリーのトライで試合終了!…と、圧倒的に見どころ満載だったアイルランド選手に、いかに相手がジャパンであっても条件反射的に声援を送り続けた私は、周囲の日本人の皆さんにはすっかりご迷惑をおかけしたかもしれません。スミマセン!
もちろん日本のことも応援してたんですが、残念ながらあまりにも見どころ薄くて…😢。

ジョニーのキックの瞬間。来週のオールブラックスとの対戦は早々と売り切れたのに対し、日本戦のチケットは最後までセール中だったので空席が目立つのかな…と心配でしたが、9割がた埋まっていました

やっぱりスタジアム観戦は楽しい!スタジアム内のバーも再開、久しぶりにパイント・オヴ・ギネスを飲みました♪

再利用可のプラスチック・グラスはアイルランド選手の写真付き!しっかりお土産に持ち帰りました
そして、昨日のスターはなんと言ってもこの人でしたね。

キャプテンの10番、ジョニー・セクストン選手!プログラムの表紙もジョニー、ジョニー、ジョニー!
アイルランド史上7人目の100キャップ達成。記念試合にふさわしく、満場のファンの声援。そしてジョニー本人もトライを決め、まだまだ試合続行中にもかかわらず、スタジアムが割れんばかりのスタンディングオベーションが沸き起こりました!
ジョニーの嬉しそうな顔!この人、どちらかというと仏頂面な人で、本当に嬉しい時にしか笑わないから、昨日の満面の笑みは、これまでのキャリア12年分のすべてがほころんだ瞬間だったのでしょうね。
彼のことは、ローナン・オガラ様(←この人には「様」付けしてしまう・笑)のあとを継ぐようにして代表のフライハーフとして登場した頃から見てきましたが、若い頃は今よりぽちゃっとしていて、私は密かに(ウッチャンナンチャンの)「ナンチャン」って呼んでいました。
笑ったらコメディアン風の親しみやすい風貌なのに、いつも深刻で、ストイックで、苦虫をつぶしたような顔ばかり。走り方もちょっぴりどんくさいし、大丈夫なのかなあ、この選手…なんて思ったりしたこともあったけれど、誰もがブライアン・オドリスコルみたいにスマートで天才型の選手なわけじゃない。そう考えると、きっと、ものすごい努力と葛藤を重ねてきた人で、そのひたむきさがチームメイトを刺激し、本人のレベルはもちろん、アイリッシュ・ラグビー全体のレベルを押し上げ、さらにはファンの心もつかんだのだと思う。
気づいたら子どもたちが皆、「好きな選手はジョニー・セクストン!」と口をそろえて言うようになり、国民的ヒーロー、さらには世界レベルのプレイヤーに成長していました!
折しもパンデミック禍初の満場スタジアムに漂う歓喜のムードとあいまって、昨日のスタンディングオベーションは、ジョニーというヒーローに希望を託した、アイルランド国民の雄たけびのようでもありました。
スタジアムには、ジョニー自身の3人のお子さん含め、未来ある子どもたちがたくさん観戦に来ていました。コロナ禍はまだ終わったわけではないけれど、あの歓声をもって「喪が明けた」かのような、そんなひらめきを得たのでした。
試合後のインタビューで、目に涙をうるませたジョニー。昨年、無観客試合で100キャップを達成したチームメイトのキアン・ヒーリーや、同じく引退したロブ・カーニー、ファーガス・マクファダンに言及し、自分ばかりが申し訳ない、でも、今日のことは一生忘れません、と。
このインタビューは、スタジアムでは大歓声にかき消されてほとんど聞こえませんでしたが、のちほど録画動画を見て、もらい泣きしました。
そう言えば、昨日のアイルランド代表のパープルと黒のユニフォーム、皆さん、どう思われましたか?
試合中、私は、やっぱりアイルランドはグリーンでなきゃ、
昨年のオータムネーションズのヘンなジャージのトラウマがよみがえる~と、かなりアンチだったんですが、試合後のジョニーのインタビューを見ていたら、あら、ジョニーに限ってはこのジャージの方が似合うかも…ってふと思ったんです。
ちょっと大人っぽい色合いなので、20代の若い選手にはグリーンの方が断然映えるけど、ジョニーやキース・アール君のようなシリアスな顔つきの選手にはたまにはこれもいいかもね、って。
最後に、日本代表の皆さん、約1週間のダブリン滞在ならびに昨日の対戦、本当にお疲れさまでした。このあとポルトガル、スコットランドと欧州での対戦が続きますが、いつものブレイブブロッサムズらしい切れのあるプレイを見せていただけることを心から期待しています!

試合終了後、観客席の方に来てくださった日本代表の皆さん、ありがとうございました!今年はアイルランドが2勝させてもらいましたが、W杯のような大舞台で勝利したことはいつまでも人々の記憶に残る偉業。アイルランド人もそのことは決して忘れておらず、ジャパンには大きなリスペクトの気持ちを持ち続けています!
さて、私の次なる生観戦は、11月20日(土)、ダブリンRDSアレーナでの女子ラグビーの日本VSアイルランドです!
こちらも楽しみ~。アイルランド在住の皆さん、チケットはまだまだ発売中ですので、ぜひ日の丸いっぱいで女子も応援しましょう!
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Ticketmaster/IRFU/Ireland Women V Japan Women
昨日の試合前、スタジアムへ歩いていく途中、大きな虹がかかりました🌈
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コメント
dackey
まさにアイルランドの日でしたね。日本代表はファウルも多く、自分たちがやりたいことを全部アイルランドにやられてしまったというところでしょうか。もうちょっと互角にできるかなあと期待していたのですが、アイルランドもホームの大勢のファンの前で負けるわけにいきませんよね。
次々戦、絶好調スコットランドは2年越しのリベンジマッチ、フルスペックのスカッドで来るでしょう。日本はポルトガル戦をいい結果で終えて、スコットランド戦に臨んでもらいたいです。
2021/11/08 URL 編集
Hongnao
レポありがとうございます。
土曜日の試合は、私の中の勝手なIrish Rugbyへのイメージ「愚直に前へ前へ」ではなく、「みんなが回して繋いで前へ前へ」を80分間やりきった痛快な試合でした。
ほぼ満員のファンの前で、1本目のメンバーで、セクストンの100キャップ目の記念をJapanに雪辱を果たして祝福する!的(私の妄想)なみんなの気合、もちろん彼の仲間や周りの人々をリスペクトしたコメントにも感動しましたし、ファンのみなさんのスタンディングオベーションや大歓声にいちいち感動でした。
(余談ですが、次の100キャップ達成に一番近いのはいぶし銀殿です、あと6つ。順調だったらSix Nations中!頑張れ!)
来週はAll Blacks戦!土曜日みたいな気迫と対NZの戦術がうまくかみ合えばWCの雪辱も可能かと.....2018年の感動を今度はダブリンで見せてほしいですね。
ちなみに3度ほどTVにてナオコさんを認識いたしましたです。
ところで、Japanの列に紛れ込んでた人、NZチームにも紛れ込んだりしてた人だったようですが、Wales vs South Africaではもっとひどいことがありましたのよ!Walesが攻め込んでリーアム・ウイリアムズがあと少しでトライってところの走路上にだらしなく太った愚か者が乱入してたんですよ!リーアムがうまくよけたから怪我せずに済んだけど間一髪でした。トライ逃したのも悔しいけど彼が躓いてころんだりしてたらと思うとぞっとしました。
来週はそんなフトドキ者がいずこにも出ませんように。
2021/11/08 URL 編集
naokoguide
アイルランドにとっては本当に素晴らしい試合でしたね。オフロードパスって本来、日本が得意な技だったように思うのですが、おっしゃるとおり、日本がしたかったことをアイルランドがすべてやっているような印象でした。
アイルランドも打倒ジャパン!を目指して、かなり研究したのではないかと思います。
そうですね、ポルトガル戦で切り替えて、スコットランド戦に備えてもらいたい。私もそんな気持ちです。試合後の日本代表選手たちのコメントを見たら、悔しさをバネに仕切り直し、といった感じでしたので、やはり代表に選ばれるほどの選手たちはメンタル強いなあ、と思っていたところです。
2021/11/08 URL 編集
naokoguide
本当に、ジャパンには申し訳ないけれど、痛快な勝利でした。スタジアムでは細かい部分はよく見えず、のちほどプレイヤーで観直したのですが、流れるようなパスが美しく、巻き戻して何度も見てしまったほどでした。
なんと、我らがいぶし銀殿もあと6試合なんですね!登場時間は短くもキャップを重ねて、そうですね、シックスネーションズで100キャップ祝いしたい~!
NZ戦はチケット取れませんでしたが、アルゼンチン戦は取りました。グリーンを着ると紛れてしまって、もうTVに映るチャンスはないかと思いますが、次回映ることがあったら、ちゃんと応援している姿を撮ってもらえるようしっかり臨みます!(髪の毛直したり、帽子直したりしているところばっかり・笑)
それにしても、あのフトドキ者、笑いごとでは済まされないようなことをしでかしていたんですね!彼へのインタビューを記事を読んだら、一度やったらアドレナリンが出てやめられなくなった、って言ってました。間違ったアドレナリンの出し方だ~
2021/11/08 URL 編集
sima-s
日本応援席の中でも「条件反射的に」アイルランドにも歓声をあげていらしたナオコさま、そうですよね、ナイスプレーなら相手方も同じように讃える、スポーツはそうあってほしい。ジョニー選手の「大オベーション」のときにも、日本席からも温かい拍手があったことを願うものです。
2021/11/09 URL 編集
naokoguide
はい、日本の応援団に残念な空気が漂っていたことは否めませんでしたが、それでもジョニーに、アイルランドの名プレイに皆さん拍手を送っておられたかと思います。
そう言っては語弊があるかもしれませんが、あそこまで勝敗がくっきりだと、悔しいというより、清々しい敗北…と言いましょうか。脱帽!って感じでした。
今回の試合は日本から応援に来られるわけでなし、日本人の応援団はみな在住者のはず。個人的には、日本人人口の少ないアイルランドにあって、あれだけ日本のジャージ&日の丸が目立っていたことに感激しました。
ダブリンだけでなく、ベルファーストなどからはるばる家族で応援に来ていた方も複数あって、日本代表が来てくれたおかげで、みな楽しい週末を過ごすことが出来たと思います!
2021/11/09 URL 編集