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『ふつうの人々』の原作者、サリー・ルーニーの小説の日本語版&新作

昨年放送された、アイルランドが舞台のTVドラマ、『ふつうの人々(Normal People)』。
アイルランドはもちろん、UK、アメリカでも大きな話題を呼び、折しもパンデミック初期のロックダウン中、誰もが現実を忘れ、若いマリアンとコネルの恋愛&自分探しの物語に胸を焦がしたものです。
日本でもSTARZPLAY(Apple TVチャンネルにて視聴可)にて日本語字幕版が配信されていますが、ご覧になられた方、いらっしゃいますか?

【関連過去ブログ】
スライゴ&ダブリンが舞台のTVドラマ『ノーマル・ピープル(Normal People)』(2020年5月)
『ノーマル・ピープル(Normal People)』のマリアンとコネルのその後…!(2020年5月)
マリアンとコネル、日本上陸!タイトルは「ふつうの人々」(2020年8月)

ドラマの原作の方もブッカー賞候補を含む数々の賞やノミネートに輝いた話題作で、今をときめくアイルランド人の若手作家、サリー・ルーニー(Sally Rooney)の同名のベストセラー小説です。
現代小説はめったに読まない私も、ドラマにはまったのでこれは読みました。ドラマとそっくりで、というより、ドラマが原作通りなんですね。ストーリーを知っているのでところどころ斜め読みしつつ、まるで台本を読んでいるかのような気分でドラマの世界を追随して楽しみました。
19世紀の英作家ジョージ・エリオット(George Eliot、1819-1880)の小説『ダニエル・デロンダ』が序文に引用されていたことから、ジョージ・エリオットの本名メアリー・アン(Mary Ann)が小説のマリアン(Marianne)の名の由来なのかな、なんて深読みしたりして。(英語ではどちらもほぼ同じ発音になります)

日本でも翻訳が出版される運びになっていると聞いていますが、つい先日、『Normal People』の前に書かれた『カンバセーションズ・ウィズ・フレンズ(Conversations with Friends)』が先に翻訳出版されたことを知りました。
こちらも『ふつうの人々』同様、物語の舞台はダブリン。トリニティーカレッジに通う女子学生が主人公という本作は、ルーニー自身がトリニティーの修士課程にいたときに執筆されたという、彼女のデビュー作とも言える処女長編です。

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『カンバセーションズ・ウィズ・フレンズ』サリー・ルーニー(著)、山崎まどか(訳)、早川書房(2021年9月3日発売)→アマゾン

内容やルーニーについての詳しいことは、翻訳者の山崎まどかさんの「訳者あとがき」が早川書房のサイトに公開されていますので、ご参考まで。
デビュー長篇で世界を席巻! サリー・ルーニーってどんな作家? 『カンバセーションズ・ウィズ・フレンズ』訳者あとがき(山崎まどか)

作風の好みはともかくとして、現代のアイルランド人作家の作品が日本でもこうして紹介されるのは嬉しいことです。ここまでの大ベストセラー作家という点では、90年代のメイヴ・ビンチー(Maeve Binchy、1939– 2012)以来ではないでしょうか。
文学の国アイルランドは、ジェイムズ・ジョイスやオスカー・ワイルドの時代で終わっているわけではなく、現在進行形なのです!

こちらはまだ読んでいなかったので、せっかくだから日本語版で読もうかな。(電子書籍も同時発売されているのがありがたい)
この作品もすでにドラマ化が決定しており、2022年配信予定。制作スタッフはレニー・エイブラハムソン監督はじめ『ふつうの人々』とほぼ同じ顔触れだそうで、期待できそうです。

当地では今、今月初めに出版された、出来立てほやほやのルーニー3作目の長編小説『Beautiful World, Where Are You』が話題です。

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ダブリンの街の本屋さんでは、新作を中心にルーニー長編3作が全面に

小説家である主人公を含むダブリンに暮らす若い男女4人の物語だそうで、発売当日にアマゾンでベストセラーに。
「ミレニアル世代の代弁者」とも称せられる、現代アイルランドを代表するクリエーターのひとり、ルーニーの快進撃はまだまだ続きそう。

読書の秋、読みたい本がたくさんありすぎて嬉しい悲鳴をあげています!
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naokoguide

アイルランド公認ナショナル・ツアーガイド。長野県上田市出身、2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。

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