日本でも海外渡航用のワクチンパスポートが発行され始め、近々デジタル化され広範囲での運用が検討されるとが報じられていますね。
現在、外務省のサイトの「
海外渡航用の新型コロナワクチン接種証明書が使用可能な国・地域一覧(8月20日現在)」の中にアイルランドの国名は見当たりませんが、実際には日本のワクチンパスポートはアイルランドで問題なく使用できています。アイルランドとしては、当地が定める要件を満たす内容が記載されていればそれで良いので。
毎年夏になるとアイルランドに撮影旅行に来てくださる
写真家の和田直樹さんが2年ぶりにいらっしゃり、今月初めにアイルランドに旅行者として入国されましたが、ダブリン空港のイミグレーションで日本のワクチンパスポートを提示して、なんの問題もなく入国しておられます。
今日はダブリン市内のレストランで和田さんとお会いし、私はアイルランドのデジタルCovid証明書、和田さんは書面での日本のワクチンパスポートをそれぞれ提示して入店し、屋内で食事をご一緒しました。
アイルランドは7月19日に海外渡航を解禁し、日本からの渡航者は、ワクチン接種完了または過去180日内に新型コロナから回復している場合に限り、入国後の隔離もPCR検査陰性の証明も不要となっています。
※アイルランド政府サイト参照→
If I arrive into Ireland from outside the EU or EEAアイルランド政府が求めるDCC(EUのデジタルCovid証明書)以外の「ワクチン接種証明」は以下のように定義されていて、日本で発行されるワクチンパスポートはその要件を満たしているので、当地としては「使用可」ということになります。
(以下、在アイルランド日本大使館サイトより抜粋。→
アイルランド政府による国際渡航に関する制限措置の改定(8月13日発出領事メール) )
(3)ワクチン接種証明書について
DCC以外でワクチン接種を証明する書類とは、次の諸点を含む内容が、書面又は電子的形式によって、英語又はアイルランド語で記録又は証明されているもの、あるいは、その記録又は証明の英語又はアイルランド語への公的な翻訳を指す。
●その記録又は証明に記された者が、ワクチン接種を完了していることの確認
●記された者がワクチンを接種した日付
●ワクチン接種プログラムを実施している政府機関名
●保健サービス委員会(HSE)のワクチン接種カード(HSE Vaccination Card)は、受け入れ可能なDCC以外の証明の一例となる。
現状ではワクチン接種の有無にかかわらず、日本へ戻ったときに隔離が必要となってしまうので、アイルランドのみならず、日本からの海外旅行はまだまだハードルは高いのが実情ですが。
ちなみに、日本への入国に必要な新型コロナ陰性証明が取得出来るアイルランド国内の検査機関について、在アイルランド日本大使館が情報共有してくださっていると、本日和田さんに教えていただきました。参考までにリンクを記しておきます。
→
当地出発前72時間以内に受検し、取得する必要のある新型コロナウイルスの陰性証明の検査機関について7月19日に渡航解禁となってから、日本から留学や仕事でなく、旅行者として当地にいらしたのは、おそらく和田さんが初めてなのでは?
こうして安全に来られることを身をもって実証してくださり、とても嬉しいです。
2週間かけてアイルランド島を一周された和田さんから、本日いろいろなお話しをうかがいました。アイルランド人はマスクのオンとオフの切り替えが素早い!という感想には笑ってしまった。マスクの着用義務は、基本的に屋内&屋外の人混み。確かに私たち、必要なところとそうでないところで、パパッとつけたり外したりするのが今やすっかり身についているかも(笑)。
そして、ワクチン接種が渡航の前提条件だからでしょうか、どこのB&Bでも旅行者を信頼して、以前と変わらずフレンドリーにもてなしてくれたとうかがい、嬉しく思いました。
パンデミック禍にオリンピックを開催出来た国から来たんだからこの人は安全に違いない!といった空気感もあったようで、オリンピック開催が日本人の国際的信頼につながっていることを興味深く感じました。
ちなみに、アイルランドで発行される
EUデジタルCOVID‐19証明書がどういう形式のものなのか以前にお見せしましたが、その後、「Covid Tracker」というアイルランドの接触確認アプリにQRコードで同期させて、スマホ上で表示できることがわかりました。

アイルランドも、12歳以上のワクチン接種完了者が80%近くに達したというのに、新規感染者は増加傾向にあり、入院患者数も増えています。
全体的なワクチン効果が数字上に表れるにはもう少し時間がかかるようで、以前にもそういったフェーズがありましたが、「好転する前にいったん悪くなる」という、今はそのステージのようです。
それでも、すでにこうしてさまざまなハードルをクリアして日本から来てくださる方があり、気持ちよく安全に旅が出来た!との感想をうかがい、旅行関係者としてはとても嬉しく、ありがたく感じています。
そして、いっときは絶望的にも思えた観光業にも新たな希望が見えてきた、そんな気もしています。
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コメント
fairy
2021/08/23 URL 編集
naokoguide
ワクチン、ますますスピードアップしてますよね。お嬢さんも間もなくで良かった!
この間ふと数ヶ月前の自分のブログを見たら、前世のことかのような気がしました。あの頃に比べたら、今はずっと安心な気持ちで過ごせるようになりました。
キャラバン旅行、楽しそう!今日はお天気もよく、海から見るモハーの断崖はさぞかし美しかったことでしょう!私もまた行きたい~笑
2021/08/23 URL 編集
Wada
ワクチンパスポートは、田舎町の小さなレストランで食事をする際も提示をすれば店内で食事できました。日本、という国や国民に対してして信頼があるから、紙面のワクチンパスポートでも信用してもらえたのだと思います。
本日、帰国前のPCR検査を午前中に受け、夕方に陰性証明をEメールで受け取りました。予約時に日本政府の書式とパスポートの写しを送っていたので、プリンすればそのまま使える状態でした。
帰国後の隔離が、今後はより合理的な方法に変われば、以前と同じようにアイルランドを旅することもできるのではないかと、そのような日が早く来ることを願っています。
2021/08/23 URL 編集
naokoguide
そして、こちらこそ、実体験に基づく貴重な情報を教えていただき、このように皆さんにもお知らせすることが出来、感謝しています。
本当は田舎の方でもお会いしたかったのですが(以前にディングルに和田さんが来てくださったように!)、時間の都合がつけれず、それだけが心残りです。来年はぜひ!
帰国のためのPCR検査についても、大使館情報のトラベル対応の検査場で受けられ、
「(同日)夕方に陰性証明をEメールで受け取りました。予約時に日本政府の書式とパスポートの写しを送っていたので、プリンすればそのまま使える状態でした」
とのお話は、皆さんからご質問をいただいたときに参考になります。
どうぞお気をつけておかえりください。そしてまた、世界のどこかでお会いしましょう!
2021/08/24 URL 編集