アイルランドは8月の第1月曜日がバンクホリデーのため、今日から3連休。製造業などが休みをとる伝統的な「夏休み」休暇で、ここに合わせて家族でホリデーに出かけたりします。
気づけば「コロナと共に生きる」暮らしが定着し、国内はかなりリラックスしたムード。報道によればデルタ変異株はまだまだ猛威をふるっているのですが、ワクチン接種の加速で人々の行動範囲は広がっています。
ワクチンの接種率が成人の70%を超えたことは
先のブログでお伝えした通りですが、年齢の高い順に接種しているので、残すは20代、10代の若年層。現在、新規感染者の多くが、ワクチン未接種者の多いこの年齢層です。
彼らが感染の波に飲み込まれないよう大急ぎで接種の加速を…ということで、政府はこの3連休限定で、予約なしでウォークインできる特別なワクチン接種所を国内30か所以上に設置しています。対象はまだ一度も接種を受けていない16歳以上で、ファイザー/バイオンテック社のワクチンが接種できます。
このウォークイン接種所がなかなか盛況で、初日の今日、ダブリン郊外のとある接種所には開始2時間前の早朝から列ができたそう。若者が積極的に接種に訪れる様子が報じられ、感染を拡大していると批判の対象になりがちな彼らですが、機会さえ与えればこんなに協力的なんです!といった、若い人たちの真摯な姿が伝えられました。
この16か月、日々の感染状況を国民に伝え、医療と科学の面から政府に提言をし続け、コロナ禍のアイルランドの顔として国民より絶大な信頼を得ているトニー・ホーロハン高等医務官も、夕方の会見で誇らしげでした。
すでに政府サイトに申し込み済みで、接種待ちの状況の場合は、そちらを待つか、ウォークインで受けるか選べるそう。
ステイケーション中で自宅を離れている場合、ホリデー先で受けることも可。(4週間後に予定される2度目の接種は自宅近くで受けられるそう)
休暇ついでに受けに来ました、という若い人たちの様子もニュースで報じられていました。
本日でアイルランドの接種率は72.4%となり、イギリスの72.1%を超え、どうやら接種率世界いちとなったようです。
オリンピックも頑張っていますが、政府の感染対策もタイミングよく、的を得て頑張っているなあ、と感じます。
日本と比較しても仕方のないことですが、アイルランド政府が次々に打ち出す具体的な方策を目の当たりにすればするほど、日本の政府もあれダメ、これダメと言うばかりでなく、国民が感染対策に協力しやすいシステムをもうちょっと知恵を絞って考えてくれたらいいのに…と思えてなりません。
※参照記事→
Ireland 'edges ahead' of UK in vaccine roll-out, says Taoiseach (RTE News) など

久しぶりにギネスストアハウス(Guinness Storehouse, Dublin 8)の前を通ったら、工場入口のゲートに「Together(一緒に)」のペインティングが

ゲートを閉めると「Together Storonger(一緒により強く)」となるみたい。コロナ禍のメッセージともとれるし、ギネスをみんなで一緒に飲んで強くなりましょう、ともとれる(笑)
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