ホテルやB&Bなど宿泊施設が一般向けに再オープンした最初のウィークエンドは3連休で、友人たちと
ロスナウラ海岸(Rossnowlagh, Co. Donegal)でサーフィンをして過ごしたのですが、宿泊したのはビーチから車で15分程のバリシャノン(Ballyshannon, Co. Donegal)の町でした。
遠出を待ち望んでいた人たちで海辺の宿はどこもいっぱい。ようやく見つけた空き部屋がバリシャノンだったので初めてこの町に宿泊してみましたが、町の様子も泊まったアパートメントも思いがけず気に入りました。

北アイルランドとの国境に程近い、アーン川の河口に開けた坂の町バリシャノン。アイルランド北部に多い、三角形(ダイヤモンドと呼ばれる)の広場を中心に据えたレイアウト

2ベッドルームのセルフケータリングのアパートメントをソーシャルバブルの友人とシェア。明るくて広いリビングはアーン川に面しています。バルコニー付きで、眺めも悪くありません
バリシャノンと言えば、伝説のギタリスト、ローリー・ガラハー(Rory Gallagher, 1948 – 1995)の生まれ故郷として知られおり、町の中心にはギターを手にしたローリー像があります。
(日本ではロリー・ギャラガーなどとカタカナ読みされるよう)

お父さんがバリシャノンの水力発電所に勤めていた関係でここで生まれたようですが、一家はその後デリーへ、そしてコークへ。ローリーはコーク育ちなのでコークの人とのイメージが強いようです
47歳という若さで早世したローリー・ガラハーですが、亡くなったのが6月だからでしょうか。毎年6月の3連休にはこの町でローリー・ガラハー・フェスティバルが開催されます。
昨年今年はコロナ禍で中止されましたが、奇しくも私たちはフェスの週末にバリシャノンにいたのでした。(フェスがあったらこの町は大賑わいで、ここには逆に泊まれなかったことでしょう)
一緒に週末を過ごした友人マルコスは、自らもギターを弾くので当然ローリーの大ファン。めったに写真を撮らないマルコスが、ローリー像の横でピースしてはしゃいでいたのが可笑しかったです。

ローリー像の近くのパブ、オドネルズが唯一開いていたのでギネスをテイクアウト。向かいのピザ屋でやはりテイクアウトしたピザを食べながら表のテーブルで飲んでいたら、地元のガーダ(アイルランド警察)に注意されて退散。パブの屋外飲食が解禁される前だったので、まだ店の前で飲んではいけなかったのでした
日曜日の朝はちょっと早起きをして、町をぐるりと歩いてみました。人口2000人強の小さな町の各所に「アイルランドいち古い町」とのサインがあり、町の博物館もあるので(現在、閉館中)、町の成り立ちや歴史を大切にしているようです。

宿泊したアパートメントのすぐ近くにあった古い長老派教会。2007年に閉鎖されたとの看板がありました

アーン川の河口にはInis Saimerという名の小さな島が。家が建っていて、島ごと「売り出し中」の看板あり

河口の断崖。この辺りには、この地を守っていたケルト時代のチーフタン、オドネル一族の砦があったそう

「妖精の丘(Fairy Hilltop)」と呼ばれる高台へ。18世紀建立、19世紀に再建された聖アン教会

丘の上は19世紀半ばのジャガイモ大飢饉で亡くなった人たちの墓地だったそうです。慰霊碑と天然石のモニュメントあり

町には茅葺屋根のコテージも。普段はパブとして営業しているようです
夜はピザとギネスをテイクアウトして、友人マルコスとディヴィッドと一緒にローリー・ガラハーを聴いて過ごしました。
これまでバリシャノンを基点にすることを思いつきませんでしたが、サーフスポットも近いことですし、ドネゴールの名所探索にも便利。アパートメントもリーゾナブルで居心地良く、海辺の宿が取れなかったおかげで、思わぬ発見が出来ました。
- 関連記事
-
コメント
松井ゆみ子
2021/06/10 URL 編集
naokoguide
コロナ禍+バンクホリデーウィークエンドで店はほとんど開いていなかったけれど、開いていたらぜひ入ってみたいベーカリーや、オドネルズのほぼお隣りに魚屋さんがありました。
ぜひ出かけてみてください!
私もローリー・ガラハー、あまり知らなかったけれど、ラジオでよくかかったりするので洗脳されました(笑)
2021/06/10 URL 編集