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新緑とブルーベル、ムーア・アビーの森

このところ天気予報は雨なのに、結局は予報に反して晴れる…という日が続いています。
天気が悪いですよー、外に出ないでくださいー、と、人出を減らすための気象庁の感染予防対策?…って思ってしまうほど(笑)。

昨日も、前日まではほぼ一日中雨の予報だったので出かける予定はしていなかったのですが、朝見たら雨マークが消えている!それならもう一度、ブルーベル・ウォークをしに森へ行きましょう、と、先日行ったキリントーマス・ウッズにほど近い、やはりブルーベルが咲いているというムーア・アビー・ウッズ(Moore Abbey Woods, Monasterevin, Co. Kildare)へ行ってみました。

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ダブリンから車で小一時間、モナスタアヴィンの町に隣接する250エーカーの森。3つのトレイルがあり、色分けされた矢印に沿って歩けるようになっています

かつては修道院の敷地だった場所で、モナスタアヴィン(「エヴィンの修道院」の意)の町の名の由来となった聖エヴィン(St. Evin)が5世紀にケルト教会を開いたという聖地。
12世紀以降、ヨーロッパ大陸から渡来したシトー会が所有し、時代ごとに修道院や屋敷が建てられたよう。修道院の役目を終え、エドワード・ムーア(Edward Moore)さんという人が持ち主となったのでムーア・アビーと呼ばれ、現在も18世紀のゴシック様式の屋敷が森に隣接するモナスタアヴィンの町に残されています。

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お屋敷時代を彷彿とさせるヒノキの並木道。ブナなどの広葉樹の新緑とのコントラストがなんとも美しい

3つのトレイルはそれぞれ、「ブルーベルの道」(2.5キロ)、「ジョン・マッコ―ミック伯の道」(3.5キロ)、「ジェラルド・マンリー・ホプキンズの道」(2キロ)と名付けられています。
ジョン・マッコ―ミック(John McCormack, 1884–1945)は20世紀初頭に活躍したアイルランド人のテノール歌手で、ムーア・アビーを住まいとしていたことがありました。そして、ジェラルド・マンリー・ホプキンズ(Gerard Manley Hopkins, 1844–1889)はイギリス人の詩人で、ダブリンのUCDで教鞭を取っていた時に短い生涯を終え、グラスネヴィン墓地に埋葬されています。故郷を離れてのダブリン暮らしが辛かったようで、この森を訪れて安らぎを見出していたよう。
ホプキンズの詩が書かれたパネルが、森の中数か所に設置されていました。歌手や詩人のインスピレーションを大いに搔き立てたであろうムーア・アビーの森。偉人の足跡をたどりながら歩くと思うと、よりロマンチックです。

さて、お目当てのブルーベルは、「ブルーベルの道」を中心に、一面に咲き誇っていました。
森に咲くのはすべて、在来種のアイリッシュ(イングリッシュ)・ブルーベル。
※参照→3種のブルーベル見分け方、ボタニック・ガーデンズにて

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地霊と交信するかのように(←前回のブルーベルのブログにコメントを下さったYamaさん談!)、うつむいて咲く姿がなんともつつましくて、可愛らしくて、見飽きがありません

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在来種はおしべがクリーム色

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新緑とブルーベル。なんと美しいことでしょう!

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写真ではブルーの色がきれいに出ませんでしたが、小径に沿って花が連なる、まさに「ブルーベルの道」

ブルーベルのほかにも森に咲く小さな花々も見逃せません。

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ワイルドガーリック(クマニラ)も一面に。茎をちぎるとニンニクの匂いがします。茎を細かく切ってペストを作るとおいしい

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ワイルドストロベリーも発見。実がなる頃にまた来たい~

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そして、キノコも。コロポックルはフキの下だけど、アイルランドの妖精はキノコの下にいそうですね

一昨日は海へ、そして昨日は森へ。県外移動が出来るようになり、こうして良い季節を楽しめるようになったことが本当にありがたいです。
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コメント

Wada

Bluebell
 直子さん、こんにちは。いつも素敵な内容の「アイルランド日記」を拝見し、アイルランドについての発見をさせていただいています。
 今月になってから、直子さんが何度もブルーベルについての写真や文章を掲載されているので、その美しい写真や伝承にとても惹かれました。アイルランドには、ブルーベルが群生し、林床に咲く森が各地にあるようですね。
 ブルーベルが咲く森をひとつひとつ探しながら、アイルランド各地を旅をすることも楽しいでしょうね。
 これからも、アイルランドの季節と同時進行の「アイルランド日記」を楽しみにしています。

naokoguide

Re: Bluebell
Wadaさん、こんにちは。
こちらこそ、いつも見てくださりありがとうございます。
去年はこの時期、移動制限で群生地に行けなかったこともあり、とにかく今ブルーベルに夢中でして(笑)、皆さんに呆れられそう…と思いながら、何度も書いてしまって。
和田さんがいらしたら、素晴らしい写真を撮っていただけることでしょう。森の木漏れ日…というんでしょうか、光の差し具合が微妙で、花が小さくて揺れるのでピントも合いにくく、素人には撮影が難しいです。

こちらこそ、これからもよろしくお願いします!早くお会いしたいですね!
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naokoguide

アイルランド公認ナショナル・ツアーガイド。長野県上田市出身、2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。

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