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早春のボタニック・ガーデンズ散策

いつもの公園、いつもの川、いつもの運河…にさすがに飽きて、半径5キロ圏内で目新しい場所はないものか、と地図を見ていたら、ナショナル・ボタニック・ガーデンズ(National Botanic Gardens, Glasnevin, Dublin 9)がギリギリ含まれることに気がつき、出かけてきました。
最後に来たのはいつのことか、10年以上前ではないかと思います。昨年何度か来ようとしましたが、タイミングが合わずにそのままになっていました。

ナショナル・ボタニック・ガーデンズは1795年創立。19世紀末より国の管理下となり、過去200年にわたる植物のサンプルを所有する園芸の研究機関であるのはもちろん、市民の憩いの場として園内は無料開放されています。
国内外15000種の植物を所有。蘭のコレクションが有名だと聞いたことがあります。
現在、レベル5の制限により温室など屋内施設は閉鎖されていますが、屋外だけでも十分散策のし甲斐がありました。

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入口を入るとすぐ、2004年に修復された温室グレート・パーム・ハウス(Great Palm House)が。1883年完成、スコットランドのグラスゴーで造られ、運ばれました

時おり小雨の降るどんよりした朝。園内カフェで朝食を買うつもりで開園して間もなくの時間に行ったのですが、小さいお子さん連れ、年配のご夫妻、ひとり黙々と歩く人…など、すでに多くの人が散歩していました。
入口のカフェでコーヒーとクロワッサンを買ってベンチでピクニックしてから、春の気配を探しに、いざウォーキング開始。

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遠くから見たら枯れ木に綿がついているのかと思った!早咲きのサクラ。12月頃から各地で咲いています

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ここは日本コーナーなのか、サクラの向かいにはボケの花も。「Fire Dance」と名前がついていました。

花壇はまだまだ準備中で、チューリップがやっと芽を出したばかりでしたが、裏手の森へ行くと下生えの小さな花がたくさん咲いてました。

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足元の芽や花を踏まないように抜き足差し足で森へ

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クロッカスがいっぱい

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ついに見つけた、マツユキソウ(スノードロップス)!このところ近所の公園や森でずっと探していましたが、下映えの種類が違うようでなかなか見つけられずにいました。花が開いていなかったのは、お天気のせいでしょう

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この花もたくさんありましたが、名前わからず。葉はアネモネの類っぽい…

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こちらは咲いても可愛いけれど、閉じていても黄色い飴玉みたいで可愛い。Winter Aconite(冬のトリカブト)、和名はキバナセツブンソウ。今の時期にぴったり。キンポウゲ科なので、キンポウゲによく似た花です

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園内をトルカ川(River Tolka)が流れています

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コーヒー片手に散歩するお父さんと娘が微笑ましい。このお父さん、途中で立ち止まっては小さな娘さんの写真を何度も撮っていました

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植物園のランドマークとなっている橋。水鳥がいっぱい、自然とたわむれられるエリア

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橋のすぐそばには見事なメタセコイア(Dawn Redwood)の巨木が

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落葉樹なので葉を落としていますが、かたわらの案内板の写真によると、夏にはこんな見事な様子

「化石の木」の異名を持つメタセコイアは、5000年前から地球上に存在していた植物。1941年、日本の植物学者・三木茂(1901~1974)さんが化石の状態で発見、命名した木です。
化石で見つかったため当時は絶滅種と思われていましたが、1946年に中国で生きた木が見つかり、植物学界に一大センセーションを巻き起こしました。
ダブリンの植物園にあるこの木は、1948年、その種が初めて西洋にもたらされたときに植えられたものです、と案内板に書かれていました。樹齢70年程でこんな巨木になるとは、さすがアイルランド。高緯度にありながら暖流の影響で冬の寒さがマイルドなので、木の生育が早いのです。

園内にはリスもいっぱい。

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ちょろちょろと足元を駆け回っていました。場所によっては、リス、カササギ、カラス、鳩、水鳥…がみんな一緒にエサ探ししていて、まるで楽園かのよう

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マグノリア(モクレン)も芽吹き始めていました

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そして、な、なんと、一本だけ、季節外れのセイヨウシャクナゲが開花している!

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通常早くても4月下旬なのに、2ヶ月も早く狂い咲き。春を待てない花の精が、ここだけに魔法をかけちゃった…みたい♪

1849年、開館時にビクトリア女王が訪問したという温室、カービリニア・ハウス(Curvilinear House)はどこだろう…と思って歩いていたら、ぐるり周遊して入口近くに戻って来たところにありました。

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ロンドンのキューガーデンのパーム・ハウス、ベルファーストのボタニック・ガーデンズの温室を設計した、ダブリン出身のリチャード・ターナー作

アプリを見ると、園内ぐるり一周で3キロ弱しか歩いていないけれど、植物を見ながらウロウロと2時間以上も過ごしてしまった。
もっともっと花が咲き出す頃になったら、また訪ねようと思います。
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コメント

Yama

一華の花
紫色の花は「キクザキイチリンソウ・菊咲一輪草)(キクザキイチゲ・菊咲一華とも)ではないでしょうか。日本のそれは花の色が主に白ですが、日本海側に行くにしたがって花色が濃く、青紫色に変化します。
2月にこの花が咲くのですか。海の国アイルランドは冬も暖かいのですね。

naokoguide

Re: 一華の花
Yamaさん、こんにちは。
やっぱりイチゲ(アネモネ)の類ですよね。きっとYamaさんがコメント下さるって思ってました!
アイルランドで山野草として見られるイチゲは、「ウッドアネモネ(Wood Anemore)」=「ヤブイチゲ」。この日のブログに写真載せてます→http://naokoguide.com/blog-entry-2682.html
おっしゃるように咲く時期が早すぎるのと、これもやはり花は白いので、青い花でこの葉っぱ…というのがウッドアネモネかどうか確信がありませんでした。
キクザキイチゲ(Anemone pseudoaltaica)は当地では園芸種としてはあるようですが、コモンネームもないので、野生種があるのかどうか。でも植物園だから、園芸種が野生化したのかもしれません。確かに群生はしていたけれど、一か所にしかありませんでした。
イチゲの漢字「一華」なのですね。小さいけれど野に花を添える…ステキ。
今度お天気のいい日に花が開いていることを期待して、見に行ってみようと思います!

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naokoguide

アイルランド公認ナショナル・ツアーガイド。長野県上田市出身、2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。

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