感染拡大のこれまでにない深刻な局面を迎え、本日アイルランドではさらなる制限強化が発表されました。
そのことを書こうと思い画面を開いていますが、ワシントンDCの暴動を見て、あまりのことに唖然…。国内でこんなに重大な発表があった日だというのに、ニュースのヘッドラインもいっきにキャピトルヒルに取って代わってしまった…。
あれがアメリカ合衆国の首都で起こっていることだなんて。怒りと悲しみで胸が張り裂けそうです…。
アイルランドは引き続き、新規感染者の最高値を更新し続けています。本日の数字は7836人。17人の方が亡くなりました。(新規の数には年末からの集計遅れが1000人分ほど加算されているそう)
恐ろしいのは入院患者数の急増で、本日で954人となり、第1波のピークだった881人を上回ってしまいました。
大晦日より行動制限の最高レベルであるレベル5、すなわち特別緩和なしのフル・ロックダウンに入ってまだ1週間ですが、その成果を待っている余裕などなし。このままでは医療機関が崩壊してしまうという強い懸念から、病床が残っているうちに政府はさらなる制限強化に踏み切りました。
以下、とりあえずは1月31日を期限として、新たに加えられる主な内容です。
・学校…1週間遅れで来週より開けるはずでしたが、1月いっぱい休校。リービングサート(高校卒業試験)を受ける学年は来週より週3で登校。特殊教育は例外。
【1/8追記】学校関係者や生徒の反対を受け、リービングサートを受ける学年も休校に変更。特殊教育も休校となりましたが、こちらは開けたままにして欲しいと変更に反対意見が出ているようです。
・海外からの渡航…1月9日(土)よりブリテン島(北アイルランドを除くイギリス本島)および南アフリカ共和国からの渡航者は、入国時にPCR検査の陰性証明を提示すること。提示されない場合は2500ユーロの罰金、もしくは6カ月間の禁固刑。
・建築現場…1月8日(金)18時をもって作業停止。不要不急の案件、完成間近なものなどは例外。
・買い物…クリック&コレクト(事前にネット注文してから取りに行く買い物方法)は停止され、デリバリーのみ。
先日まで陽性者の10%未満とされていたイギリスで見つかった変異種ウィルスですが、25%に増加しているそうです。
すでに飲食店も小売店も閉め、半系5キロ圏内しか動けない。それ以上に出来ることの最後の切り札を切り始めた感じ。
学校閉鎖の理由は、学校内の感染の危険自体は少ないが、登校による人の移動を削減することが目的との説明でした。市中感染を減らすには人の移動を減らすしかなくて、さすがに3度のロックダウンを経験してきているので、それは肌感覚で分かる気がします。
会見での記者からの質問に対しての答えかと思いますが、ミホール・マーティン首相が「パイント(パブで注がれる生ビール)のデリバリーのことなど言ってる場合じゃないでしょう、深刻なんですよ!」と強い口調で言う場面がありました。
もはや、ピンポイントであれがいけない、これがダメ…とか言ってる場合じゃなく、レオ・ヴァラッカー副首相も再三言っているように「1月はステイホームの一ヶ月」と一人一人が自覚しないと大変なことになる...。
事業主の皆さん、現行の制限は3月まで続きますよ...との、警告もと取れる発言もありました。
記者会見に続き、夕方のニュースにも生出演し、国内のことで忙しいミホール・マーティン首相ですが、つい先ほどアメリカに向けてこんなツイートをすることも欠かしませんでした。
「アイルランド人は何世代にもわたってアメリカ合衆国と強いつながりを築いてきました。私を含めみな、ワシントンDCの状況を見て懸念と落胆を大きくすることでしょう」と。
あり得ない状況にニュースキャスターの声は上ずり、ほかの大臣たちも一様に懸念や怒りをツイートしています。
日本語メディアでもそろそろ報道され始めていることでしょう…。

年末にガーデンセンターで売れ残っていたのを買って来たヒヤシンスが咲き始めました。かぐわしい香りでステイホームを楽しませてくれています。本当はブルーだと良かったのですが、まだ咲いていなくて...。レッドはもう咲かなくていいです(笑)
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