北アイルランドの病床がついに足りなくなり、病院の駐車場に停車させた救急車内でコロナ患者の治療を行う様子が報じられています。国境の向こう側の出来事とはいえ、同じ島内で起こっている医療崩壊の現実に戦慄が走りました。
患者さんやそのご家族はもちろんですが、医療現場で仕事をする人たちがどんなに大変な思いをしていることか…。
人口がアイルランド共和国の3分の一ほどであるのに、第2波の新規感染者数が上回っている北アイルランド。感染対策がうまくいっていないことは懸念されていました。
これからクリスマスに向けて状況がますます悪化することが予測されていますが、制限を緩和したばかりの北アイルランド。再び厳しくするのか、でも今からしたところで、効果が現れるのは来年になってしまいそう…。
一方、こちらアイルランド共和国は、現在、新規感染者数がEU最低値という優等生ぶりですが、
再ロックダウンが解けて2週間が過ぎ、やはり数値は少しづつ上がってきています。
このウィルスは増えだすとあっという間ですし、クリスマスに向けて世代間の接触が増えれば、1月初めには状況がひっ迫することになると以前か警告されています。政府も専門家も接触を減らしましょう、とさかんに呼びかけています。
本日ミホール・マーティン首相は北アイルランドと同じようなことを起こしてはならない、と話し、18日からの3週間限定のさらなる制限緩和(県外移動OK、一軒に3世帯まで集って良い、など)について、明日NEPHET(政府の緊急公衆衛生チーム)と話し合いを持つようです。
そして、ワクチン情報。先日北アイルランドを含むイギリスで予定を早めて接種が始まりましたが、アイルランドも予定していた1月上旬が前倒され、年内に接種が始められるかもしれないとのこと。EUで一斉に初回分が配給されるそうです。
(関連過去ブログ→
ワクチン接種の展望と、ヒツジ柄のマスク🐑)
現在アイルランドは800万回(400万人分)を購入済みですが、計画としては、1400万回(700万人分)まで購入し続けるよう。(アイルランドの人口が490万人なので、200万人分余剰…。どうしてかわかりません)
接種の優先順が昨日正式に発表され、①65歳以上の介護施設長期入居者とスタッフが最優先、②エアロゾルを直接浴びる環境にある最前線の医療従事者、③70歳以上の高齢者…と、15段階に分類されました。
※詳しくはこちらに一覧表あり→
Vaccine rollout possible by end of year, says Minister (RTE News)
私自身は仕事が再開していればおそらく11番目、再開していなければ下から2番目のグループでしょうから、まだまだ感染対策の日々が続くことになるでしょう。
初回は4875回分(2437人分)との見込み。メーカーにより搬入時期のずれもあり、1月以降少しづつ届くようです。国民の大多数に行きわたるのは早くて5月頃…と言われていますが、年内に接種が始まり、パンデミック終息の希望をもって2021年を迎えることが出来たら素晴らしいと思います。

EPIC(アイルランド移民博物館)のクリスマス・ツリーとイルミネーションがきれいでした
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