歴史的な大接戦の様相を呈しているアメリカ大統領選挙ですが、開票が始まってからの面白さといったら、もう目が離せません。
劣勢なのに勝利宣言してみたり、開票を止めろ~と言ってみたりするトランプさん。笑いごとではないのですが、あまりに激しく論理が破綻しているものだから、脱力+笑っちゃうしかない。(アイルランド公共放送RTEのニュースキャスターも、「今、開票を止めたらトランプさんは(劣勢なんだから)負けちゃいますけど、いいんですかね?」と真面目に突っ込んでいました…)
一方のバイデンさんは勝利に王手がかかり、話しぶりや内容に早くも大統領の風格が見え始めた感が。夕方のニュースでは、警護を行うシークレットサービスがすでにバイデンさんのもとへ飛行機で向かったとも報じられていました。

当地のRTE(アイルランド公共放送)ニュースの本日夕方の開票速報画面→
U.S. election results (RTE News)
ジョージア州、ペンシルベニア州で続いてバイデンさんの逆転優勢が報じられ、ハラハラドキドキのラグビーの試合もついに80分を過ぎ、ロスタイムに入ったか…といった気分。(再集計となる州もあるようですから、長~いロスタイムになりそうですが)
大統領選をスポーツ観戦に例えるなんて不謹慎かもしれませんが、リアリティーショーさながらの面白さ。アメリカという国は良くも悪くもスゴイ国だなあと、あきれるほどのスケールの大きさに圧倒されます。
こういう反対勢力がぶつかり合う激しいダイナミズムは、アイルランドの政治にはなかなか見られません。(日本の政治にも)
私の周囲のアイルランド人の友人たちも「fascinating!(すごいよね!)」を連発して驚嘆しつつ、開票速報に見入っています。「これぞ民主主義だよね」、「イギリス同様、アメリカの選挙はやっぱり面白いね」、「スケールが違うよね」と。
アメリカの民主党VS共和党、イギリスの保守党VS労働党といった支持者層が真っ二つに分かれる2代政党の構図はアイルランドには当てはまらず、主要2政党はいずれも有権者層を同じくする中道右派なので、選挙がこんなに激しくなることはないのです。
※この辺りの事情は、連立制限誕生時の過去ブログ参照→
ついに3党連立合意、次期首相はミホール・マーティンアメリカの時事や政治は常にアイルランド人の大きな関心事ですが、そこには、アメリカ合衆国の人口の5分の一がアイルランド移民の子孫だということが大きく関係しています。大西洋を隔ててはいるものの、アメリカにいちばん近いヨーロッパはアイルランドですし、2国は親戚のような特別な間柄なのです。
バイデンさんがアイルランド系であることは先日のブログ(→
アイルランド系のバイデン氏、元ラグビー代表のロブ・カーニーのいとこだった!)で触れましたが、彼が大統領になればさまざまな面でアイルランドの味方となってくれるだろう、イギリスがEUを強行離脱してなきことにしようとしている北アイルランドの国境問題の解決にも力を貸してくれるだろう…と期待する声もあがっています。
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