私の住む界隈はもとはダブリンの下町でしたが、ここ数年世代交代が進み、昔ながらの住民に30代~40代のサブカルチャーやトレンドの担い手世代が加わるようになりました。
街の様子も垢抜けてきて、ヴィレッジ中心の小さなラウンドアバウト(円形交差点)周辺におしゃれなベイカリーやカフェも出現。中でも昨年12月にオープンしたカフェ、ダディーズ(
Daddy's, Rialto, Dublin 8)は、この新型コロナ禍に評判を高め、平日のランチタイムや週末は行列ができるほどの人気です。

ある晴れた日のお昼どき、行列がずらり。レベル5の行動制限により飲食店の営業はテイクアウト/デリバリーのみで、店内外でテーブルについて食べることはできません。注文や支払いのために店に入る人数が限られていることも行列ができる理由のひとつですが、それにしてもこんな長い列のできる店はこの界隈ではここだけ
実はこのカフェ、あまりに家から近すぎて、最近まで存在に気づいていませんでした。灯台下暗し(笑)。
ひと月ほど前にアイリッシュ・タイムズ(The Irish Times)で取り上げられて有名になり、友人間でも話題になったので行ってみたら、その美味しさと、ほかのカフェにはないオリジナリティーのある食材の組み合わせに感激。味や鮮度に定評のある、地元生産者の食材を出来るだけ使っているのも好印象です。
今やすっかり常連となり、頻繁に列に並ぶようになりました。

ある日のランチ。細かく引き裂いたローストチキン、マスカット、玉ねぎ、レタスなどが入ったトースト・サンドイッチ。テイクアウトしておうちカフェ

そしてまた別の日には、川向こうからわざわざランチタイムにやって来た友人ディヴィッドと、近くの緑地でピクニック・ランチ。ポーチドエッグ&ジャガイモのサラダと、カリフラワーのスープ。サラダのトッピングのツナは食べる時に自分で混ぜるように…とツナ缶ごとくれました
そして今日は友人スティーヴンのランチタイムに合わせて、一緒に列に並びました。コーヒーやスープ、歩きながら食べられるチョコレート・デニッシュなどをテイクアウトして、食べながら小一時間ほどウォーキング。
自宅でリモートワークしている彼らには、いい気分転換になるようです。

ドライ・カナル(Dry Canal)と呼ばれる、もと運河、現在はルアス(Luas=ダブリンの路面電車)車線に沿った遊歩道を、おしゃべりしながら歩きました。少人数、短時間、屋外で動きながら…というのが、新型コロナ禍の新しいかたちの社交スタイルとしてすっかり定着してきました

本日のスペシャルは、ビーツとクルミのキッシュ!さすがにこれは歩きながらは食べられなかったので、家に持ち帰りまたまたおうちカフェ
日替わりのスペシャル・メニューは、その日の朝にお店のインスタグラムに写真が掲載されることがあります。今日はこのブロッコリー&ほうれん草のスープを見て、これを食べるぞ~!と決めて行きました。
テイクアウト用のカップから熱々を飲みながら歩くのはなかなか難しかったけれど(笑)。
こちらは先週、インスタ写真を見てたまらくなり買いに行った、リンゴとブラックベリーのベイクウェルタルト。
そんなわけで、万が一にも現行の行動制限が半径5キロより狭くなったとしても、私はダディーズで生きていけそうです(笑)。
建物全体はザ・サーキュラー(
The Circular)というおしゃれなバーで、その中にダディーズ・カフェやクラフト・ビールの店(
Decent Drink Club)、ピザ屋さん(
Coke Lane Pizza)があります。
ピザもきっとおいしいことでしょう。夜にテイクアウトできるようなので今度トライしてみようと思いますが…、ああ、近所のおいしいお店、危険すぎる…!

1890~1910年頃に雑貨店付きの住居として建てられた歴史的な建物。この頃から赤レンガが一般の住宅に使用され始めました。右隣にちょっと映っている木組みの建物も同時期に近くのギネス工場の従業員の住居として建てられた住宅群です
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