アメリカ大統領選もいよいよ佳境に入り、あと数時間でテレビ討論会が始まりますね。見たい気もしますが、あの耳を覆いたくなるような舌戦がとにかく苦手なので、このまま見ずに寝てしまおうか…と迷ってるところ。
アメリカの人口の5分の一はアイルランド移民の子孫だそうですが、歴代45人のアメリカ大統領のうち、半数近い22人がアイルランド人の血を引くとされています。有名なところではケネディ、レーガン、クリントン(記録はないが本人が公言)、
そしてオバマさんも。皆さん大統領の任期中にアイルランドを訪問し、ご先祖の出身地を訪ねています。
今回の勝敗によっては、23人目が誕生するかも。トランプ大統領の対抗馬ジョー・バイデン氏は、祖父がカウンティー・ラウスのクーリー半島(Cooley Peninsula, Co. Louth)、祖母がカウンティー・メイヨーのバリナ(Ballina, Co. Mayo)にルーツを持つアイルランド系アメリカ人で、ご本人もそのことを大変誇りにされています。
(ちなみにバイデン氏の故郷ペンシルバニア州スクラントンはバリナと姉妹都市)
先日トーク番組を観ていたら、このパンデミック中に所属チームを退くことを表明した元アイルランド代表のラグビー選手、ロブ・カーニー(Rob Kearney)が出演していました。
シックスネイションズ2011年、2016年の2度にわたるグランドスラムの立役者のひとりで、昨年の日本でのラグビーワールドカップにも出場。精悍な顔立ちで女性ファンも多く、弟のデイヴ・カーニーもラグビー選手です。

トーク番組出演時のロブ・カーニー。引退でひと区切りついたのでしょう、長年のガールフレンドと婚約したばかりの35歳(写真は
Balls.ieより転載)
そのロブ・カーニーが、なんと自分はジョー・バイデン氏のいとこだと言うではありませんか。
正確に言うと、フィフス・カズン(5th cousin)。ファースト・カズンがいとこ、セカンドがまたいとこ…ですから、「また」が4つ付く「またまたまたまた」いとこ…で合ってるでしょうか?
2016年1月、バイデン氏はオバマ政権下で副大統領だったときにアイルランドを訪問しており、先祖の地を訪ねています。そのときにダブリンでロブ&デイヴ・カーニーとも会い、一緒に食事をしたそう。
その後2人はワシントンDCに招かれて出かけて行ったそうです。ダブリンでのバイデン氏との記念写真や、ホワイトハウスの大統領席に座っているお上りさん写真をテレビで披露してくれました!
(デイヴは電話の受話器を持ち上げてかけるポーズをしようとして怒られたそう)
そういえば2016年11月、シカゴで、アイルランド代表が111年ぶりにオールブラックスに勝利してわき立ったとき、バイデン氏がツィッターでロブを「我がいとこよ」と呼び、お祝いのメッセージを発信して話題になったことがありました。
あのとき2人はすでに知り合っていたんですね。
→
THE MORNING AFTER: Joe Biden congratulates his cousin Rob Kearney on a famous winEPIC(The Irish Immigration Museum)のサイトに、2人のご先祖コネクションが詳しく説明されていました。つまりはこういうことだそうです。
2人のつながりは1780~90年頃にカウンティー・ラウスのクーリー半島(Cooley Peninsula, Co Louth)で生まれたジョン・カーニー・ジュニアにさかのぼります。
まず、1813年、ジョン・ジュニアの娘メアリー・カーニーが、同じくカウンティー・ラウスに住むジョン・フィネガン(Finnegan)と結婚。このカップルがジョー・バイデン氏の「ひいひいひい」祖父母です。
次に、1832年、ジョン・ジュニアの息子パトリック・カーニーがアン・マーフィーと結婚。ロブ&デイヴ・カーニーの「ひいひいひい」祖父母です。
ひいx3世代+祖父母は2世代=5世代…ということで、確かに2人はフィフス・カズン(5th cousin)だ!
メアリー&ジョンの孫ジェイムズ・フィネガンが1850年、子どものときに両親と一緒にアメリカに移民したということですから、バイデン氏の祖父方の「ひいひい」お祖父さんのひとりが移民一世。バイデン氏は移民5世くらいですね。
祖母のルーツバリナの方の先祖も19世紀、4~5世代前くらいの方がアメリカに渡ったようです。
(参照→
Presidential candidate Joe Biden is deeply proud of his Irish roots)
それにしてもロブ・カーニー、すごいのはラグビーの腕前とイケメンだけではなかった!次期アメリカ大統領になるかもしれない人と(ちょっと遠隔だけど)いとこ…だなんて。
ロブほどの選手ですと引退後も社会的影響力が強いので、偶然とはいえなんだか頼もしい。
オバマさんが大統領になったときはご先祖の故郷モニゴール村が大騒ぎでしたが、今回、バリナやクーリー半島はどうなんでしょうね。盛り上がりたいところでしょうが、半ロックダウン状態で今はそれどころではないかも、ですね。
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