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オバケが出るかも…ヘルファイヤー・クラブへハイキング

新型コロナ禍の現行の制限で遠出は出来ませんが、ダブリン県内でなかなか楽しく過ごしています。
今日は友人クリスティーンとハイキングへ。ダブリンは首都とは言え自然も豊かで、波はないけれど海もあり、高くないけれど山もある。
自宅から車で20分程の距離なのになぜかこれまで行ったことのなかった、ダブリンの南郊外、ウィックロウ(Co. Wicklow)との県境近くにあるモンペリエの丘(Montpelier Hill)、通称ヘルファイアー・クラブ(Hell Fire Club)へ出かけてみました。

近年のアウトドア・ブームに加え、コロナ禍で屋内の娯楽施設が閉鎖されていることもあり、週末は自然スポットに人が集まりがち。朝いちばんに行かないと車を停めるのが大変…と聞いていたので、駐車場オープンの9時ちょっと過ぎに到着するように行ったのですが、すでにいっぱい!
なんとかギリギリで駐車出来ましたが、約2時間後に私たちが山から下りて来た時には狭い道路に車があふれていました。

トレイルは分かりやすく、駐車場を出発・到着とする周遊コース。グリーンとブルーの2種類の矢印があり、グリーンは5.5キロ、ブルーは4キロです。
私たちは長めのグリーン・コースを行くことにしました。

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出だしの傾斜が急で息が切れましたが、しばらくすると緩やかに。ウィックロウ(Co. Wicklow)との県境でもあるダブリン山地の眺め

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マウンテンランのトレーニングをしている人たちが元気よく走り過ぎていきました。歩いている間に同じ人に2回会ったので、5.5キロのループを何周かしているよう

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天気予報は雨でしたが、きっと大丈夫よね、と来てみて良かった!雨雲が徐々に薄くなり、海の方から晴れ上がってきました。ダブリン湾の向こうにホウス半島(Howth)や、ダブリン港の火力発電所、通称ビジョン・ハウスの2本の煙突も見えます

途中、私たちの目の前をお尻の白い鹿が3頭横切っていったのには驚きました!
フェニックス・パークにいるダマジカ(Fallow Deer)より体の小さい鹿。おそらく19世紀に日本からもたらされて繁殖したシカ・ディア(Sika Deer)でしょう。

モンペリエの丘は高さ383メートル。ダブリン・シティーはほぼ海抜ゼロなので、このくらいでも十分「山」になり得ます。
山頂にヘルファイアー・クラブという18世紀のハンティング・ロッジ(狩りの館)の廃墟があるのですが、そこはオバケが出る場所…として有名!

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ついに見えてきた、ヘルファイヤー・クラブ!曇天のもとでホーンテッド・マンションらしさ満点…👻👻👻

その昔、ここには先史時代の古墳があったそうですが、1725年、セルブリッジのキャッスルタウン・ハウス(Catletown House, Celbridge, Co. Kildare)という屋敷を建設したことで知られる政治家、ウィリアム・コノリー(William Conolly. 1662 – 1729)が、古墳の石材を用いて狩りの館として建てたのがこの建物。
ちなみに2016年の発掘調査で、建物の下にはニューグレンジ(Newgrange, Co. Meath)と同様の5000年前の羨道墳があったことが明らかになりました。
当初、屋根はスレート葺きでしたが大嵐で吹き飛んでしまい、土地の人たちは「悪魔の仕業だ!古代の聖地を取り崩したからバチが当たった…」と噂したそう。

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嵐にも負けない強固なアーチ型の石造りの屋根に建て替えられ、250年もその姿をとどめています

コノリーの死後、1730年代半ば頃からヘルファイヤー・クラブの集会に使用されるようになり、屋敷はその名で知られるようになります。ヘルファイヤー(=地獄の火)・クラブというのは貴族たちの集まりで、酔っ払って破天荒な振る舞いをしたり、黒魔術などオカルトに傾倒していたことで知られていました。クラブのマスコットは、魔女の使いとしても知られる「黒猫」。なかなか本格的です(笑)。
人里離れた山のてっぺんでの彼らの集会は、里の人たちにさぞかし不気味がられたことでしょう。悪魔の蹄(ひづめ)をした男がやって来た話など、アイルランドのほかの古い屋敷に言い伝えられると同様のオバケ・悪魔話が複数伝えられているよう…。

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ちょっとコワゴワ…廃墟の中に入ってみました。階段で上階へ

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北側のこの窓からダブリン方面が一望できます

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壁が分厚く、廃墟にしておくのがもったいないくらいのしっかりした造り。夜に来たらものすごく怖そう…

火災で損傷し、ヘルファイヤー・クラブも消滅したため、1800年以降使用されなくなり廃墟と化して200年。ここで黒魔術に興じていたのか…と思うと、ちょっと背筋がゾクゾクしました!

クリスティーンが子どもの頃、学校の友たちの間で「ハロウィーンにはヘルファイヤー・クラブにオバケが出るから行っちゃダメ!」と言われていたそう。
我が故郷・長野県上田市には、「4月のある日に岩鼻(という崖があるのです)から首なし行列が下りてくるから、バナナの皮を家の前に置いて追い払うべし!」というのがあり、私たちは真剣に怖がっていたものですが、そんな感じかしら?

いずれにしてもハロウィーンまでまだ2週間あるので、今日はオバケには会いませんでした。あー、良かった。

ハイキングのハイライトはやはり山頂でのピクニックです。
近所のベイカリーで買ったケーキやペイストリーを持ち寄り、魔法瓶に入れてきたコーヒー片手にひと休み。これがしたかった(笑)。

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着ぶくれしてますが(笑)、テーブルにぴったりの石を発見してルンルン♪

山頂での休憩を含めて、ちょうど2時間。秋のフレッシュ・エアを思い切り吸い込んで、さわやかな週末の始まりとなりました。
この近くにほかにもいろいろなハイキング・コースがあるので、次回はまた別の場所を試してみようと思います。
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Author:naokoguide
アイルランド公認ナショナル・ツアーガイド。長野県上田市出身、2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。

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