大雨の翌日の滝見学。
デヴィルズ・チムニー(Devil's Chimney, Co. Sligo)を見に行ったあと、国境を越えて北アイルランド領内のポルナゴルム洞窟(
Pollnagollum Cave, Co. Farmanagh, Northern Ireland)の滝へも足を延ばしてみました。

ベルモア山脈に続く森(Belmore Forest)を歩く7キロ(約2時間)のウォーキング・コースの一環。全行程歩かなくとも、駐車所からほんの数分のところに「ポルナゴルム洞窟」への入り口看板あり
石灰岩地で洞窟が多いなど珍しい地形が豊かなこのエリアは、「マーブルアーチ洞窟(Marble Arch Caves)」の登録名でユネスコ世界ジオパークに指定されています。
ユネスコの世界遺産はよく知られていますが、世界ジオパークは2015年よりユネスコが新たに始めた事業で、地質遺産の保護とサステイナブルな開発を目指すもの。現在、世界44か国・161地域が認定されており、北アイルランドを含むアイルランド島からは3地域(バレン&モハーの断崖、コッパー・コースト、マーブルアーチ洞窟)が認定されています。
(日本からは9地域→洞爺湖有珠山、糸魚川、島原半島、山陰海岸、室戸、隠岐、阿蘇、アポイ岳、伊豆半島。2020年7月現在)
「マーブルアーチ洞窟」世界ジオパークは、数々の洞窟のほか、泥炭地の中でも貴重なブランケット・ボグ(毛布状泥炭地)を有する山や森など、アイルランド共和国と北アイルランドの国境にまたがる18000ヘクタール・40の見どころを含んでいます。
近年急速に整備され、自然に親しめる観光箇所として少しずつ知られるようになってきたものの、まだまだ未知のエリア。私も訪れたことのない箇所が多く、注目しているエリアのひとつです。
※過去ブログ参照→
ファーマナのマーブル・アーチ洞窟(2006年4月記…大昔だ!当時は世界ジオパーク設立以前、ヨーロッパ・ジオパークがやっと世界的なネットワークとなり、観光誘致に力を入れ始めた頃でした)
前置きが長くなりましたが、大雨のあととあって、滝の迫力はものすごいものでした!

滝の姿がまだ見えないうちから、ごぉ~という地鳴りのような音が聞こえてきたほど
落差は12メートルとそれほど高いわけではないのですが、写真で見ていたものと大違いの水量。泥炭地を流れてくるせいでしょう、水がアイスコーヒー色でした(笑)。

このプラットフォームまで降りるのが恐ろしいくらいの轟音!
「ポルナゴルム」とはアイルランド語で「ハト(純粋な人)の穴」の意。洞窟の入り口は滝の水量ですっかり隠れてしまっていました。滝の水しぶきと降りしきる雨でけぶっていますが、滝の左側にパックリ口を開けている部分も入り口の一部でしょうか。
案内版の写真を見るに、内部はかなり広いよう。

天窓のように空いている上部を、下から見上げた構図でしょうか。1895年、マーブルアーチ洞窟を調査したフランス人の洞窟探検家エドゥアルド・アルフレッド・マーテル(Edouard Alfred Martel)が、ダブリン出身のヘンリー・リスター・ジェイムソン(Henry Lyster Jameson)と共に最初に調査しました
この洞窟ですが、北アイルランド各地に点在する「ゲーム・オヴ・スローンズ(Game of Thrones)」のロケ地のひとつでもあります。(それもあって行ってみたかった!笑)
多くのロケ地は北アイルランド東側&北海岸に集中していますが、ここだけ飛び地のように離れているため、ベルファースト発のロケ地めぐりツアーには含まれることのない、知る人ぞ知る地のひとつ。
シーズン3・エピソード4の終わりの方で、アリヤとジェンドリーが「旗標なき兄弟団」に目隠しされて連れて来られる、彼らのアジトがここです。

実際のシーン。ロケ地アプリ(
Game of Thrones NI locations)の解説によると、リヴァーランズのホロウ・ヒル(Hollow Hill)という設定だそう

アリヤりジェントリー
7キロのウォーキング・コースも歩きたかったのですが、あいにく雨があまりにも激しくなってきたのでこの日は断念。
このエリアはほかにも行ってみたい場所がたくさんあるので、近々また再訪するつもりです。
【「ゲーム・オブ・スローンズ」関連過去ブログ】
「ゲーム・オブ・スローンズ」ロケ地めぐりツアーに参加「ゲーム・オブ・スローンズ」ロケ地めぐり① ウィンターフェル・キャッスルへ「ゲーム・オブ・スローンズ」ロケ地めぐり② ロブの野営地、インチ・アビー「ゲーム・オブ・スローンズ」のステンドグラス・ウィンドウ※「ゲーム・オブ・スローンズ」ロケ地めぐり③、④、⑤は下書きのまま書き終えておらず…。近いうちにアップします!
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