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私の先祖はアイリッシュ…?

10年近く前のことですが、ご一緒したお客様の中に「ご先祖がデリー出身のアイルランド人です」という方がいらっしゃいました。

その方の曾お祖父様か、曾々お祖父様か忘れてしまいましたが、ともかく3代か4代前のご先祖様が、明治時代の長崎へ造船関係の技師としてやって来たアイルランド人だったというのです。
今となってはそのお客様のお名前すら思い出すことが出来ないのですが、日本人としてはなかなか彫りの深いお顔立ちをしたその方が、デリーの街を一歩一歩踏みしめるように感慨深げに歩いておられたことをよく覚えています。

デリーやベルファーストを含むアイルランド北東部は、島内で唯一、イギリスの産業革命の恩恵を受けた地域。特にベルファーストの造船業は19世紀後半より繁栄を極め、日本もその方面の技術をベルファーストより導入していた時期があったようです。
おそらくデリー出身のその人は、明治時代の日本へ西洋の技術を伝えるべくやって来て、縁あって日本に子孫を残すこととなったのでしょう。そして、そのような経緯でアイルランド人と縁続きとなっている人は、意外に多く日本にいるのかもしれないなあ、と思ったりしたのでした。

そんなことがあってか、「ナオコガイドさんはどうしてアイルランドに来たんですか」と聞かれると、半ば冗談で「先祖がアイリッシュ説」を唱えている私。(笑)
「語学留学がきっかけで」とか「会社の派遣で」とか「アイルランド人と結婚したので」といったわかりやすい理由のない私は、返事に窮してしまうことが多いのです。
ほとんど「直感」でアイルランドに来てしまった私には、質問にひと言で答えるのが難しく、かといってうまく説明も出来ない。初めのうちは、「アイルランドの妖精に導かれまして…」とか「運命のいたずらで…」などと答えていたのですが、ある時それがエスカレートして、
「そうですね~、もしかして先祖にアイリッシュの血でも混じってたんでしょうかね~」
などと言ってしまい、言った瞬間にはっとしました。
もしや、今口をついて出た言葉は意外と真実だったりして…!
かつてお客様より聞いた「ご先祖様がデリー出身」の話を思い出し、私の場合もそうかもしれない…と何やら確信めいた気持ちが起こってきたのです。

もちろんこれは単なる私の思いつきであり、根拠のない話なのですが、それでも妙に納得したような気持ちになってしまったのは、私の父が九州の天草出身であるからかもしれません。
父の故郷とは言え、ごく幼少の頃に1~2度行ったきりの天草。詳しいことは何も知らず、天草→キリシタン→異国風…というのが、私の勝手なイメージ。
さらに、祖父が船頭をしていたこと、造船の栄えた長崎に遠くないことなどから、これまた飛躍したイメージが連想ゲーム風に広がっていき、もしや先祖に造船関連でやって来たアイリッシュでもいたりして…との仮説を知らず知らずのうちに組み立ててしまったのかもしれません。
そして、その数世代のちに誕生した私にアイリッシュの血が返り咲き、吸い寄せられるが如くアイルランドへ渡ることになったのではないか…と、さらに妄想たくましくしたというわけです。

過去300年にわたる移民の歴史を持つアイルランドには、アメリカやカナダなどから先祖のルーツを探すために多くの人がやって来ます。公的な「先祖探しセンター」のような窓口が設けられていたり、「genealogy(系図学)」という学問も盛ん
友人のJohnはお墓オタクで、系図学にも精通しているので、私の父方のルーツについて相談してみたことがあります。
一番の方法は、まずは生き残っている身内から先祖について知っていることを出来る限り聞き出し、糸口を見つけることだそうですが、祖父母はもとより父本人も他界した今となっては、先祖のことを多少なりとも語れるのは年老いた遠方に住む伯父くらいでしょうか。天草にも親戚はほとんど残っておらず、こんなことなら生きているうちに、もっとたくさん話を聞いておけば良かったな~と悔やまれてなりません。

…よって、私の「先祖がアイリッシュ説」は、全くもって仮説・空想の域を出ない話なのですが、「何故アイルランドに?」という問いに対する答えとしてはロマンがあって楽しいので、そのままにしているというわけです。(笑)

週末に父の13回忌の法事がありました。父方の親戚は遠方にいるため、近くにいる母方の親戚一同に集まっていただき、一泊二日で旅館に泊まって和やかに過ごしました。
私の父は色が白く、髪は天然カーリー、日本人としては高すぎる「ローマン・ノーズ(ローマ彫刻のような鼻梁の高い鼻)」の持ち主でした。
ふと影善に据えられた父の写真に目をやると、なんだかアイルランドのどこかにいそうな顔…。
やはり私の「先祖がアイリッシュ説」は正しいのかもしれない…と思ってみたけれど、天国にいるはずの父が、私に会いに時々アイルランドにやってきているだけなのかもしれないので、真偽のほどはやはり何とも言えないのでした~!

nanakusaview
別所温泉の旅館からの眺め、1週間前の雪がまだ残っています~。


コメント

帰愛して嵐のアイルランドに落ち込んでいる私です・・・お父様が天草のご出身であればご先祖様がアイリッシュというのはありえますよね~。うちは古いのだけがとりえで平安時代までさかのぼっても日本人でした(家系図が残ってるだけすごいのかも)ので100%ありえないです・・・ちなみに私がアイルランドに来た理由は大学時代の専門がアイリッシュ文学だったからです(といって得意分野というわけではありません)。当時卒論を書いているときにあまりにアイルランド情報が少なすぎて「アイルランドは果たして実在する国なのか?!」と疑って渡愛したのが理由・・・変な理由なんですが(笑)

Uisceさん

アイルランドに生活していて、私は別の意味で、「これって現実なの??」と感じることがよくあります・・・。(笑)
ご先祖の家系図が残ってるなんて、興味深いですね。うちは母が日本海側出身で、韓国ドラマに妙にはまっているところを見ると、先祖は韓国人×アイリッシュか・・・?などと、またもや妄想たくましくしています。
アイルランドは嵐ですか・・・。1週間後には私も帰愛します。

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プロフィール

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Author:naokoguide
アイルランド公認ナショナル・ツアーガイド。長野県上田市出身、2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。
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