昨日の新規感染者が98人(死亡者4人)と急増、なんだか数か月前に逆戻りしたかのような数字です。
ここしばらく40人、50人…という日が続き、45歳以下への感染拡大、食肉工場でのクラスター発生など心配なニュースが報じられていたので、なんらかの制限が再導入される気がしていたところ、昨日夕方、ミホール・マーティン首相の緊急演説がありました。
本日(8月8日)より2週間、キルデア(Co. Kildare)、リーシュ(Co. Laois)、オファリー(Co. Offaly)の3県に行動制限がしかれることに。3県の居住者は、仕事や介護など必要不可欠な移動をのぞき県外へ行くことは出来ず、それ以外の地域の居住者も同様の用件以外では3県に行けません。(ほかの目的地へ行くための通過は可能)
制限解除後に感染拡大した都市や地域を限定的に閉める対策は、近隣のヨーロッパ諸国ではすでに取られていますが、アイルランドでは初めて。
上記3県の過去2週間の累計感染者は289人で、全体の約半数に当たるそうです。この1週間~10日で、それまで感染者の多かったダブリン郊外からその先の3県へ広がっていったとのこと。
多くが感染源が特定されているクラスターであり、市中感染は未だ少ないとのことですが、実効再生産数は現在1.8で、今後1~2週間に広がる可能性が危惧されていることを踏まえての対策のようです。(参照→
Covid-19: Lessons need to be learned from Midlands, RTE News)
上記3県は移動制限のほか、レストランや食事を出しているパブは再び閉鎖(テイクアウト、デリバリーのみ)、映画館、劇場、博物館など娯楽・文化施設も閉鎖されます。
そのほか詳細はこちらの政府ウェブサイト参照(英語)→
Special advice for those living in Kildare, Laois and Offaly - Friday 7 August 2020前日に上記3県で感染が急増しているとの報道があったものの、かなり突然の行動制限導入に関係者は動揺。「ここで閉めたらうちはもう開けられないかも…」とインタビューに答えているホテル業者もありました。
オファリー在住の友人は、週末に西海岸へキャンプに行こう、ルンルン~、とテントを準備していたのにガーン…とがっかりしていました。
マーティン首相は演説で「待ったなし(様子を見ている猶予なし=We can't afford to wait and see)」の状況であることを伝え、
先日亡くなったジョン・ヒューム(John Hume)が北アイルランドの和平キャンペーンでスローガンに掲げた言葉、「solidarity is strength(=一致団結)」を引用しました。
一度再開させた行動をまた制限するというのは、気持ちの上でも大変な気がします。3県の皆さんには申し訳ないような気もしますが、これでなんとか感染拡大が抑えられ、行動制限が再び全国に適応されるような事態にならないことを願うばかりです。

臨家のネコ。朝から何度もうちに来ては玄関でニャーニャー鳴き、花の手入れをしているうちに侵入。私のベッドで寝ていましたー笑
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