アイルランドは来週から制限解除のフェーズ3に進むことになり、その節目で現政権から新しく連立政権に移行することになります。
正式決定は明日ですが、おそらく決まる見通しのようで、それを前提に準備が進められています。今日は現政権最後の内閣会議、最後の記者会見と報じられ、なんだか「チーム・レオ」、「チーム・パンデミック」の解散式のような様子でした。
本日夕方のフェーズ3に進むにあたって政府記者会見がレオ・ヴァラッカー首相の首相として最後のスピーチとなったわけですが、過去3年間の任期中、最後の3か月で一生分の政治を体験した!との言葉が印象的でした。
いつもは詩や偉人の言葉の引用、映画のセリフなどをスピーチに盛り込むレオ首相ですが、今夜はそういったものは一切なし。もはや必要ありません、今までは気持ちを鼓舞して希望にしがみつくために必要だったけれど、今は皆さんのアクションが希望の火を焚きつけ、現実に舵を切らせてくれたから、と。
皆さんありがとう、苦しい思いをさせて申し訳ない、皆さんの犠牲が国の運命を変えました、と、「Thank you」と「I'm sorry」の続くシンプルながら心のこもったスピーチでした。
解除のロードマップが加速し、6月29日からのフェーズ3に新たに加わった項目について先日のブログに記載しましたが、解除の全内容は在アイルランド日本大使館発表の文書がわかりやすいです。→
こちらそして、本日新たに政府より発表されたことが2点。
来週より、公共交通機関でのフェイスカバー(マスク)着用が義務化されます。
また7月9日より、感染がアイルランドと同程度に減少しているEU内の国に限り、相互の渡航が緩和(入国後2週間の自主隔離撤廃)されます。
具体的にどの国かは、感染の最新情報と相手国との同意によりこれから決め、決まったあとも2週間ごとに見直しするとのこと。
まずはEU内から少しずつ、慎重に…ということですね。
アイルランドの感染は引き続きおさえられていて、先週の新規感染者は1日平均19人、今週は9人とさらに減少しているとサイモン・ハリス大臣が会見で言っていました。
セントパトリックスデーの歴史に残る首相スピーチや、日に何百人という新規感染者が出ていた日々を思うと、ここまでよくきたなあ、と感慨深い気持ちでいっぱいです。アイルランドの誰もが今、大きな達成感を感じてことでしょう。
レオ首相と彼の政府チームの皆さん、本当にお疲れさまでした。国民に正直に真摯に向き合い、出来る限りのすべてのことをしてくれたリーダーたちに心から感謝しています。
レオが首相を退陣するのは個人的にはとても寂しいのですが、心機一転、ニューノーマルの次のステップを楽しみに踏み出していきたいと思います。

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コメント
sima-s
2020/06/28 URL 編集
naokoguide
あげ足取るみたいなことせず、議員同士も国民もサポートし合う。これが普通のことだよね、って見ていて気持ちいいです。
2020/06/28 URL 編集