アイルランド・カルチャー講座第一回「ケルトと妖精」を配信させていただいた6月27日が、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の誕生日であったことに配信の数日前に気がつき、これは運命だ!とゾクゾクしました。
日本の妖怪に親しみを覚え、再話文学として後世に伝えた八雲のことは、はじめから講座の中でお話しする予定でしたから。
しかも、八雲のきっかり170回目のお誕生日。思えば私がアイルランドに暮らすことになった年は八雲生誕150周年で、ひょんなご縁で八雲の曽孫である小泉凡さんに初めてお目にかかったのもその年でした。(詳細は省きますが、初対面にもかかわらず気さくなお人柄の凡さんは、私と友人たちにスパゲッティーを作ってご馳走してくださったのです!)
その翌年2001年秋には風間杜夫さん主演の「日本の面影」のダブリン公演があり、あまりの面白さに2度鑑賞したことを今も思い出します。
月日が経ちご縁がまたつながり、凡さんご夫妻のアイルランド・ツアーを2度ほどご一緒させていただきました。昨年は八雲ゆかりの地・島根県松江でのイベントにも呼んでいただき、松江の皆さんに温かく迎えていただきました。
うかがっていた通り、そこは「リトル・アイルランド」そのものの空気感。
凡さんが館長を務めておられる
小泉八雲記念館の展示はこれまで訪れた数々の展示館・博物館の中でも群を抜いて素晴らしく、これまでアイルランドと日本が八雲を介してつながったと思っていましたが、八雲と日本が「アイルランド」を介してつながったのだ!という新しい視点を与えてくれました。
(過去ブログ→
小泉八雲が愛した街・松江④~小泉八雲旧居と記念館)
小泉八雲記念館では、八雲の誕生日である6月27日にその年の新しい企画展が始まるそうです。
私が「ケルトと妖精」の講座をさせていただいたその日から始まった今年の企画展のタイトルは、なんと「小泉八雲、妖怪へのまなざし」!
これまた運命を感じずにはいられない。1万キロ離れた日本とアイルランドで同じ日に同じスイッチが同時にクリックされたかのような不思議な調和を感じてゾクゾク~。

「小泉八雲、妖怪へのまなざし」 期間:2000年6月27日(土)~2021年6月6日(日)/
小泉八雲記念館(島根県松氏市)本日のNHK島根ニュース。凡さんも出ておられます。
山陰出身の水木しげるさんの「海坊主」とのコラボ!まるで
2017年にダブリンで開催された、同時期の同テーマの絵画と比較鑑賞する「フェルメール展」のよう。
飛行機に乗ればいつでも帰れると思っていた日本は、今や私にとって遠い国になりました。昨年松江に行かせていただいたことが夢のようです。
日本国内もそろそろ旅行が出来るようになってきたと聞きます。ぜひ八雲と八雲が愛した妖怪たちに会いに出かけてみてはいかがでしょう。
※小泉八雲関連の過去ブログ→
『季刊民族学』の小泉八雲特集/
打ち合わせのお供は…ほういちの耳まんぢう/
トラモアのラフカディオ・ハーン庭園/
イエーツと、小泉八雲と、狂言!
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