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アイルランドからのお願い、「うちの島に来ないでください!」

本日EUで渡航制限の議論が出たのを受け、先ほどアイルランド政府より、アイルランド島外への渡航自粛要請が出されました。
3月29日までの間、アイルランドから海外へ不要不急の渡航はしないように。そして、海外からアイルランドに来る人は入国後2週間は出来る限り他者との接触を避けて自宅またはホテルにいるように、と。(陸続きの北アイルランドは対象外)
Irish citizens urged not to travel overseas until March 29 as coronavirus cases expected to soar 30pc each day

今アイルランドから国外へ出たら戻れる保証はありません、外国人旅行者も帰国できなくなるかもしれません、とも付け加えられています。
すでに飲食店は自主休業を始めていますし、ホテルも一時的に休業しているところも。今後フライトも制限されてくるでしょう。
物流は止めておらず国境閉鎖ではありませんが、感染速度を少しでも緩やかにするために不要不急の案件では来ないでください、という政府からのお願いです。

そんな状況ですので、皆さん、少なくとも今月いっぱいはアイルランドに来ないでください
日本の外務省の危険レベルでは、欧州の多くの国が「レベル2(不急不要の渡航自粛)~3(渡航中止)」なのに対し、アイルランドは今のところ「レベル1(十分注意)」です。でも、今来ていただいても残念ながら観光が出来る状況ではありません。
(追記:3月18日にアイルランドも「レベル2」に引き上げられました)

アイルランドでは本日新たに54人の感染が確認され、感染件数は223に。北アイルランドでも7件増えて52に。
1日30%というスピードで増えていて、月末には15000人が感染するでしょう、と首相は言ヴァラッカーっています。やがてはもっと…。
感染しても80%は軽症ですが、重症者の医療ケアが出来る状態を今から確保しておかねばならないので、政府はリタイアした看護師や医学生など医療スタッフを緊急にリクルートすると言っています。

日本でも欧州帰りの人の感染が確認され始めたと聞いています。
特定の国からの入国規制をする以前に、自国民の海外渡航を規制すべきでは…と思うのは私だけでしょうか。
旅行業に従事している私としては大打撃ですが、健康や安全を損ねてまで旅行しても何の意味もありません。特に今は、自分だけでなく他者の健康を害する危険もあるのですから。

アイルランドでは伝統的に明日のセント・パトリックス・デーを皮切りに観光シーズンがキックオフします。ところが今年は国をあげて「来ないでください」と世界の皆さんにお願いする事態になってしまいました。
日本からのお客様に人気のアラン諸島(Aran Islands. Co. Galway)では、国の発表に先がけて、「観光客の皆さんのことはとても大切に思っています。でも、今はどうか、うちの島に来ないでください!」と島民からの嘆願が出されました。
3島の島民たちがスマホやインターネットで連絡を取り合い、決定したそうです。観光業に大きく依存している島がそれをするのは、とても勇気がいったことでしょう。

今日ヴァラッカー首相が具体的な数を示して、(感染者増加グラフのカーブを平たくすることは出来るが)感染は止められない、と明言してくれたおかげで、私も覚悟が出来ました。
この状態は長く続くかもしれません。今月来月どころか、その先も仕事がなくなるかもしれないし、身近な人や自分自身も感染するかもしれませんが、政府の要請やガイドラインに従って今できることをするしかないんだ、と再認識した次第です。

アイルランド人は命や人権を第一に考える人たちなので、多くの人は出歩かず、自宅待機…というルールに沿って行動しようと努力しています。著名なスポーツ選手なども、SNSを通じてさかんに「家にいましょう」と呼びかけています。
そして、仕事が制限されても安全を!と考えられる背景には、政府が迅速にに金銭の援助を申し出たことも大きいでしょう。
今回のコロナウィルスの影響で一時的に職を失ったり、仕事が減った人には、6週間の上限で週一律203ユーロの保証金が支給されます。緊急事態を考慮して手続きも超シンプル&スピーディ。オンラインで入手できるシンプルなフォーム(1枚)に必要事項を記入してポストに入れるのみ、です。この速やかな対応、素晴らしい。

皆さん、それぞれの場所でどうぞ安全にお過ごしください。
パレードは中止されてしまったけれど、明日はいよいよ…

Happy St Patrick's Day!

suisenmuscali0320
ちょっと乱雑に育ってしまったけれど、我が家のミニスイセンとムスカリ。ウィルスに関わらず、春はちゃんとやって来ますね♪

※アイルランドにおける新型コロナウィルスに関するガイダンスは、下記HPにて随時アップされています。渡航予定のある方はご確認ください。
HSE - Coronavirus 保険医療機関からのガイダンス(英語)
在アイルランド日本大使館 現地大使館からの新型コロナウイルス関連最新情報(日本語)
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コメント

ありがとうございます。

前回のブログから、アイルランドでのコロナをめぐる状況がよくわかりました。
アイルランドの皆さんの冷静で賢い対応にとても感動(ぴったりな言葉が出てこない、、、)しました。
また、時々はアイルランドの様子を教えてください。
あまり日本ではニュースにならないので、、、

Re: ありがとうございます。

ようはっぱさん、こんにちは。

ラグビーのアイルランド代表キース・アール選手が、呼吸器系の持病を持つお嬢さんのために、そして同じような病気を持つ人のために、どうか皆さん専門家の意見を聞いてください、娘のためにお願いします、との嘆願をSNSに出し、シェアされています。

https://twitter.com/KEITHEARLS87/status/1238981898644447232/photo/1

普段静かなキース・アール選手の言葉だけに胸に響きました。

こちらでも身勝手な行動をする人もいるにはいるけれど、日本に比べると弱者のことを考えて犠牲をいとわない人が多いと思います。大型スーパーマーケットが高齢者に優先的にショッピングさせる時間帯を定めたり、高齢者や持病にある人のところへ食料品を届けるボランティアを募ったり、みな自分の出来ることをしようとしています。

ようはっぱさんもどうぞ安全にお過ごしくださいね。いつもありがとうございます!

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Author:naokoguide
アイルランド公認ナショナル・ツアーガイド。長野県上田市出身、2000年よりアイルランド在住。趣味はサーフィン、バラ栽培、ホロスコープ読み、子供の頃からのライフワーク『赤毛のアン』研究。

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