おかげ様で母が80歳を迎え、誕生日から数か月経ち年も明けてしまったのですが、家族3人の都合が合う時に…ということで、新年早々、母の誕生日記念に沖縄へ旅行してきました。
かれこれ20年以上前に小浜島へ行ったことがあるものの、沖縄本島へは初上陸。

真冬の信州を飛び出して、気温20度越えの青空のもとへ!東シナ海を見晴らす残波岬の灯台にて

高さ30メートルの断崖が続く景色は、アイルランドの西海岸を彷彿させます(例えばモハーの断崖は高さ200メートル…と、アイルランドの崖の名所はもっともっと高いですが!)
那覇空港に到着してホテルへ向かうタクシーから窓の外を見て、開口一番、信じられないかもしれませんが「なんだかダブリンみたい…」!
港があって、大きなクルーズ船が停泊していて、ヤシの木(Palm Tree)のプロムナードがあって…。まるでダブリンのドックランド(Dockland)からクロンターフ(Clontarf)へ向かっていくかのよう(笑)。
(注:アイルランドは高緯度にありながら暖流の影響で緯度通りの寒さにならないため、ヤシの木のような南国の植物が生育しやすい。ヤシの木は海沿いの街路や民家の庭木として一般的)
レンタカーでいろいろなところへ足を延ばしました。

事前にガイドブックなどを見て、私がいちばん行って見たかったのがこちら、世界遺産の斎場御嶽(せーふぁうたぎ)。15~16世紀の琉球王国時代の聖地で、岩がせり出す地形や植物も興味深かったです

1945年の沖縄戦で砲弾が撃ち込まれた艦砲(かんぽう)穴が残されていました。2メートルの深さだそう

15世紀の琉球王国の要塞、中城城(なかぐすぐじょう)へも行ってみました。首里城を防備するために建てられたそう。接着剤なしでの石積みの技術が見事

城塞の上を歩くことが出来ます。ああ、こういう石の砦もアイルランドっぽいなあ…笑
おいしいものもいろいろ食べました。

港の市場のようなところの食堂で食べた海鮮丼。名物の海ぶどうを初めて食べ、プチプチの食感に感激!奥のお椀はイカ墨汁です

斎場御嶽の入り口近くで食べたマンゴー・パフェが絶品。こんなにおいしいマンゴーは初めて食べた!
暖かい沖縄で過ごすお正月休み。母が元気で一緒に旅行出来る幸せをあらためてかみしめたひとときでしたが、実は青い海や空以上に印象的だったのは、初めて目にした米軍基地の異様な存在感でした。ドライブしていると避けようもなくあちらこちらにあって、それも、住宅やサトウキビ畑など人々の暮らしのすぐ隣りに…。
沖縄の人々にとってこれが日常だという異常。こういうことか、と目からウロコが落ちる思いでした。
今年で戦後75年。私が生きてきた40年余りの間にも、戦争の記憶はどんどん過去のものになっています。
思えば仕事を始めた頃には、戦争を生き抜いた方々がお客様の中にまだいらして、ツアーが進み打ち解けてくるとディナーの後にお客様の戦争体験に話が及び、夜遅くまで話込むようなこともありました。
ロシアで抑留されていたためロシア語が分かるようになったという方、ビルマのインパール作戦で生き延びた壮絶な体験談をお話しくださった方、戦地から生きて帰ったら自分は死んだと思われていて、弟が家業を継いでいたため行き場がなくなって…なんて話をしてくださる方もいらして、今思うと貴重な経験でした。
そんなことを思い出したり、現在の世界情勢を危惧したりしながら、さまざまな想いが交錯した今回の沖縄旅行。
実は旅先を沖縄に決めたのは、とあるコンサートにご招待いただいたからでした。その話は明日また。

3か月以上遅れ…となってしまいましたが、母の80歳の誕生日会。宿泊ホテルで南国風アフタヌーンティーも楽しみました♪
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