今回のラグビーワールドカップで日本に敗れたアイルランドに、リベンジのチャンスが。
約1年後、2020年11月21日(土)に、日本VSアイルランドの国際試合が行われることが正式に決まりました。それもダブリンで!
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Ireland to welcome Japan to Dublin in 2020(RTE News)
日本代表のアイルランド遠征は2000年11月以来、20年ぶり。その20年前の試合を、実は私は観戦しています!
アイルランドに住み始めたばかりで当地の事情もよく分っておらず、ラグビーのこともあまり知らなかったので、78‐9というスコアで日本が惨敗したことしか印象にない(笑)。上述のRTE News掲載の写真を見ると、キース・ウッド(Keith Wood)がプレイしていますね。ブライアン・オドリスコル(Brian O'Driscoll)もすでにデビューしていましたから、出ていたのかも。
当時のスタジアムはランズダウン・ロード(Lansdowne Road Stadium)と言い、1878年に創設された世界最古のラグビー国際試合用球場でした。観客席は25000(最大収容人員49500人)。
2007年に取り壊され、その跡地に新設されたのが、(短期間だったけど)世界ランキング1位も極めた現アイリッシュ・ラグビーの殿堂、アヴィヴァ・スタジアム(Aviva Stadium)です。

住宅街にそびえるように建つモダンなスタジアム。観客席は51700、ランズダウン・ロード時代の倍以上のシート数です
ラグビー・ファンを自称しておきながら、アヴィヴァになってから一度もスタジアムに入ったことがないことに気が付き、一昨日、ワールドカップ・ロス気味の友人と連れ立って、スタジアム見学ツアーに参加してきました。

見学ツアーは、入り口横にあるショップで受け付け・集合。大人€12・所要1時間半、ネットで予約可→
Aviva Stadium Tours
早めに着いたのでショップでコーヒーを飲んでひと休み。
在りし日のローナン・オガラ様を見ながら…💛
ツアーは私たちのほかに、フランス人4人、スウェーデン人2人、アメリカ人1人。女子は我々2人だけ。

プレイヤーズ・エントランス(選手入り口)から、いざスタジアムへ!

シックス・ネイションズでアイルランドが成し遂げた3度のグランドスラムの記念品を説明する、名物ガイドのララ(Rala)こと、パディ・オライリー(Paddy O'Reilly)さん。チームの裏方として、アイルランド代表チームに20年間関わってきたというラグビー通。
今回のワールドカップで引退した前アイルランド代表キャプテンのローリー・ベストともお友達で、今週一緒に食事をすると言っていました。ララにガイドしてもらいたい場合は、月・火に彼がいることが多いようです

1948年の初グランドスラムの時の選手たちのサイン入りボール。
2009年に61年ぶりに2度目のグランドスラムを達成した時に、1948年の代表選手唯一の生存者として観客席にいた故ジャック・カイル(Jack Kyle)さんのサインもありました!(いちばん下)
2つのロッカー・ルームのうち、左側がアイルランド・チーム用。中に入って見せてもらいました。

オドリスコルも、オガラも、ローリー・ベストも、現・代表選手たちも、皆ここでユニフォームに着替え、ハーフタイムに時計とにらめっこしてきたのね…と思うと感慨深いものが

こちらがお風呂。手前が水、奥がお湯だそう。この設備はアウェイのチームにはないそうですから、ホームの特権?

選手が使用するシャワー・ルーム
ちなみに、伝統的にはラグビー専用球場なのですが、2010年、アヴィヴァとして新設されてからは、IRFU(Irish Rugby Football Union=アイルランド・ラグビー協会)とFIFA(Football Association of Ireland=アイルランド・サッカー協会)が半々で所有するジョイント・ベニューとして機能しています。そのため、ロッカー・ルームの半分がサッカーのユニフォームのディスプレイになっていたり、壁に描かれた歴代選手の写真にもサッカー選手が。
コンサートやイベント会場としても使用されますし、近年、アメフトの国際試合が行われることも。
ロッカー・ルーム見学後、いざ、観客席へ。この時、どこでどう操作されているのか、効果音が流れました(笑)。

選手になりきって入場…の図。フランス人の男の子(笑)

マスコット・ボーイズ/ガールズと一緒に入場した選手たちは、ここからグランドへ出てくるんですね

16番以降のサブ選手がすわるベンチにて。ガイドのララと一緒に
80%が天然、20%が人工芝。雨水がはけるようにグランドの周囲は低く造られていて、地下のタンクに貯水され、スタジアム内で再利用されます。
グランドにはライトのついた装置がたくさん置かれていました。試合のある時には脇へ動かされて、ライトをつけることで地面を暖房するのだそう。

後でエレベーターで上階へ上がり、高いところの観客席から見下ろさせてもらいました。圧巻。でも、テレビで見るより実物はこじんまり見えました。写真左の方が低くなっているのは、隣接する住宅を配慮してのこと
ララの解説はラグビーの歴史や小ネタなどが盛りだくさんで、とても興味深いものでした。
19世紀にサッカーをプレイしていたウィリアム・ウェブ・エリスがボールを持って走り出した「ラグビー発祥伝説」(ワールドカップの優勝杯が「ウェブ・エリス杯」と呼ばれるのはそのため)に始まり、1905年にランズダウン・ロードで行われたニュージーランドVSアイルランドの国際試合でニュージーランドのキャプテンを務めていたのがデイヴ・ガラハー(Dave Gallagher)というドネゴール生まれのアイルランド人だったこと(その写真はロッカールーム裏のトレーニング・ルームにいつも飾られているそうですが、この日は残念ながら外されていました)、そしてなぜか最後は、ビートルズのアルバム「サージェント・ペッパーズ」に納められている「ア・デイ・イン・ザ・ライフ(A Day in the Life)」という曲について。ジョン・レノンがギネス家の遺産相続人タラ・ブラウンの事故死を新聞で知り、それにインスピレーションを得て作詞したそうですが(そうか、だから「I read the news today~♪」って言ってるんだ!)、ラグビーから一体どうしてその話になったのかは忘れました(笑)。

アイルランド代表選手に最初に授けられた1877年の「キャップ(帽子)」(写真下)。シックス・ネイションズ、ライオンズ、ワールドカップなど、トーナメントごとにそれぞれ異なるキャップが与えられるそう。だからテストマッチに出場した回数を「〇キャップ(ス)」って数えるのかー、初めて知った!
1年後にはここへ日本代表がやってくるんですね。20年ぶりのダブリンでの日本VSアイルランド戦、絶対に観に行くぞー!
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コメント
ようはっぱ
ラグビーワールドカップ日本大会が終わり、ちょっと寂しく思っていました。
「アヴィヴァ・スタジアム見学」
おお!
2年前にNaokoさんとクローク・パークのスタジアムツアーに行ったのが、ついこの前のような気がします。
やっぱりクローク・パークとアヴィヴァ・スタジアムは違いますね。
ラグビー関連が多いのですね。
来年の11月なんですね。
でも、わたし的には2023年にフランスに行きたい。そして、シックスネーションズにもいつか行きたいです。
お金が、、、、^^;;
2019/11/09 URL 編集
naokoguide
サム・マグワイヤ・カップを持たせてもらって、写真を撮ったような。(笑)
私も、こんなに日本が活躍する時代になり、次回のフランスのワールドカップへは行きたいなあという気持ちになっています!
アイルランドのラグビーはこちらでテレビやパブで観戦できるけれど、日本のは逆に見られないので。
2019/11/12 URL 編集