「アイルランド料理を習いたい!」というご希望をくださった女性4名のグループさんをお連れして、お料理教室へ。
古城のキッチンでお料理体験の出来る、ホウス・キャッスル・クックリー・スクール(
Howth Castle Cookery School, Howth, Co. Dublin)へご案内しました。

中世の古城に隣接する、18世紀のキッチン。現在は城の建物と通路でつながっていますが、匂いが城にもれないよう、当初はあえて離して建てられたそう
12世紀に歴史をさかのぼるホウス・キャッスルは、現在も伯爵の子孫がお住まいの「生きた」城。
2013年に毎日放送の情報番組「ちちんぷいぷい」のコーナー「リアル世界くん」のロケで、城の内部と、この「お城のキッチン」での料理教室を取材させていただいたことがあります。それ以来、いつかお客様をお連れできたらいいなあ、とずっと思っていたので、今回ついに実現することになり私自身もワクワク。通訳しながら、私もご一緒にクッキングさせていただきました。

おそろいのエプロンをつけて、いざクッキング開始!(写真はお客様に許可をいただき掲載しています)
コンテンポラリー・アイリッシュ・クッキングのコース料理。メニューは
トリークル(精糖していない糖蜜)入りブラウン・ソーダ・ブレッド
洋ナシとキャシェル・ブルー(アイルランド産チーズ)のサラダ
へイク(タラ目の魚)とエビの包み焼き
レモン風味のロースト・ポテト
メレンゲ・ルーラード
…と、豪華!アイルランド産の豊かな食材を中心にすえた、現代のアイルランド人が好む、おしゃれなおもてなしディナーの3コースです。
(これが私にも作れるのかどうか、内心ちょっぴり心配でした…汗)

ブラウン・ブレッドの分量を量ったり

サラダの洋ナシをカラメル状に炒めたり

デザートの卵白を角が立つまで泡立てたり

ロースト・ポテトのジャガイモにローズマリーをちぎってかけたり

へイクとエビにペストをぬって、バナナの皮で包んだり
…と、先生の指示にそって皆さん、真剣作業。
作り方の手順だけでなく、食材の話、使い方による化学反応など、「お料理の化学」もちゃんと説明してくださる先生でしたので、単なる料理体験の域をこえた本格的なクッキング・クラスでした。

そうこうしているうちに、最初に作ったブラウン・ブレッドがおいしそうに焼けました!おいしそう~

そしてデザートのメレンゲも焼き上がり、ロール状にしてベリーをトッピング♪
調理時間は1時間半程だったでしょうか。すべて出来上がり、いざ、楽しいディナー・タイム。
ワインがふるまわれ、お城の歴史の説明をしてもらいながら、自作したものをキッチン内のダイニング・テーブルでいただきました。

前菜の洋ナシとキャシェル・ブルーのサラダ。カラメル状にしたクルミ入り

主菜のへイクとエビのバナナの皮包み。手作りペストとのコンビネーションがおいしくて、家でもぜひ作ってみよう!と思いました

上手に出来上がり、とってもハッピーな皆さん♪
共同作業も多かったので(先生がやってくれたことも多かった・笑)、なんとか私にも出来て、おいしいお料理をいただくことが出来ました。
作るのに忙しくて、キッチンにあった古いアーガ・クッカーと、ボグ・オーク(泥炭地から出てくる古代の木)を彫刻したゲインズフォード=セント・ローレンス家(長い名前!)の家紋を写真におさめるのを忘れました。
キッチンはきれいに改修されているものの、オリジナルの構造はそのまま。食事中に城のガイドのジョンが話してくれた歴史も興味深く、「お城のキッチン」体験、大成功!…といったところでしょうか。

婚姻によりゲインズフォード家の名が加えられたものの、もともとの城主はセント・ローレンス家。馬が好きな一族だったそうで、古びた門には馬のデザインが

ホウス・キャッスル全景。城の内部は事前に申し込みをすれば見学可→
Howth Castle
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